
海外競馬発売
ゴドルフィン所有馬をUAE調教馬とカウントすれば、過去10回の勝ち馬は、欧州調教馬4頭、UAE調教馬3頭、日本調教馬3頭と、3つの地域がほぼ互角の戦いをしている。
今年、欧州勢を代表するのがフランス調教馬カランダガンだ。3歳だった昨年後半、英インターナショナルS(G1・イギリス)と英チャンピオンS(G1・イギリス)でともに2着と、芝2000メートル路線の王道で好走を続け、世界ランキング5位タイという高い評価を受けた同馬。昨年6月のロイヤルアスコットでは、芝2400メートル路線のキングエドワードⅦ世S(G2・イギリス)を6馬身差で快勝。この距離に適性があると筆者はみている。
昨年12月の香港ヴァーズ(G1)を快勝したイギリス調教馬ジアヴェロット、昨年の3歳クラシック戦線で入着実績を重ねたイギリス調教馬デイラマイルらも争覇圏にいる馬たちだろう。
UAE勢の筆頭が、レース史上初めてとなる連覇を狙っての出走となるレベルスロマンスだ。先行力を武器に、世界6か国で重賞制覇を果たしている同馬。今季初戦となったアミールT(G3・カタール)でも、馬場状態不良による開催延期、施行競馬場の変更という非常事態をモノともせずに快勝。いついかなる状況でも本領を発揮できるという特性を、如何なく発揮している。
この路線のエース級を揃えての参戦となるのが、日本勢だ。
昨年、日本ダービー(GⅠ)を制し、JRA賞最優秀3歳牡馬を受賞したダノンデサイル。今季の始動戦となったアメリカジョッキークラブC(GⅡ)を快勝。ダービー後の連敗に終止符を打ち、再び上昇気流に乗っての参戦となる。
昨年、オークス(GⅠ)、秋華賞(GⅠ)の二冠を制し、JRA賞最優秀3歳牝馬の座に輝いたのがチェルヴィニアだ。古馬との初対決となったジャパンカップ(GⅠ)でも、4着に健闘している。
そのジャパンカップで勝ち馬ドウデュースからクビ差の2着同着となったのが、シンエンペラーとドゥレッツァだ。
今季の始動戦となった、ネオムターフC(G2・サウジアラビア)を逃げて快勝したシンエンペラー。単騎での逃げを目論むレベルスロマンスに対し、果たしてどのような戦いを挑むか。展開面での鍵を握る存在でもある。
5着となった昨年夏の英インターナショナルS以来、2度目の海外遠征となるドゥレッツァ。その英インターナショナルSは、2024年のロンジンワールドベストレースに認定された超ハイレベルの一戦だった。世界の強豪としのぎを削ることで、心身ともにスケールアップした今なら、路線の頂点に立つことも可能なはずだ。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。