
海外競馬発売
4月2日(水曜) 時点
文:秋山 響(TPC)
国旗は「調教国」、英語表記右の国コードは「生産国」
CALANDAGAN(IRE)
せん4歳 F.グラファール 厩舎
通算8戦4勝
SHIN EMPEROR(FR)
牡4歳 矢作 芳人 厩舎
通算10戦3勝
2020年の凱旋門賞(G1・フランス)優勝馬ソットサスの全弟です。2歳(2023年)11月のデビュー戦(芝1,800メートル)を先行して3馬身差で制すと、続く京都2歳S(GⅢ・芝2,000メートル)は差す形で優勝。暮れのホープフルS(GⅠ)では先行して2着に入りました。昨年は3月の弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)で2着の後、皐月賞(GⅠ)5着から向かった日本ダービー(GⅠ)では中団から差し脚を伸ばして、勝ったダノンデサイルから0秒6差の3着に入りました。秋は9月の愛チャンピオンS(G1・アイルランド)から始動して、直線で前が壁になる場面がありながらも最後に差を詰めて3着。凱旋門賞は道悪の影響もあったか12着に終わりましたが、続くジャパンカップ(GⅠ)ではハナを切る積極的な競馬から直線でもよく粘って、勝ったドウデュースからクビ差の2着(ドゥレッツァと同着)と巻き返しました。今年は前走2月のネオムターフC(G2・サウジアラビア・芝2,100メートル)で始動。逃げて後続を寄せつけず、2着のダルマイヤー大賞(G1・ドイツ)優勝馬カリフに1馬身3/4差をつけて優勝。約1年3か月ぶりとなる勝利を飾りました。
DUREZZA(JPN)
牡5歳 尾関 知人 厩舎
通算10戦5勝
2歳時(2022年)は2戦1勝。3歳初戦となるはずだった1月のセントポーリア賞は右前肢の跛行で出走を取り消しましたが、立て直して向かった4月の山吹賞(1勝クラス・芝2,200メートル)をスタートで躓きながらも制すと、そこからホンコンジョッキークラブT(2勝クラス・芝2,000メートル)、日本海S(3勝クラス・芝2,200メートル)、そして逃げ・先行策から押し切った菊花賞(GⅠ・芝3,000メートル)と5連勝で一気にクラシックタイトルをつかみました。昨年は3月の金鯱賞(GⅡ)で始動してプログノーシスの5馬身差2着の後、4月の天皇賞(春)(GⅠ)はテーオーロイヤルの15着(レース後に右第1指骨剥離骨折が判明)。その後、夏にイギリスで走ったインターナショナルS(G1)もこの年の欧州年度代表馬に輝くことになる英ダービー馬シティオブトロイの5着でしたが、帰国初戦となった前走11月のジャパンカップ(GⅠ)では向正面で先頭に立つ積極的な競馬から最後までよく粘って、勝ったドウデュースからクビ差の2着(シンエンペラーと同着)に好走しました。
REBEL'S ROMANCE(IRE)
せん7歳 C.アップルビー 厩舎
通算23戦16勝
4歳(2022年)8月のベルリン大賞(G1・ドイツ・芝2,400メートル)でG1初制覇を果たすと、続くオイロパ賞(G1・ドイツ・芝2,400メートル)とブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ・芝2,400メートル)も連勝。5歳時は競走中止(落馬)や不得手の道悪での競馬もあって3連敗スタートとなりましたが、12月のワイルドフラワーS(リステッド・イギリス・オールウェザー2,400メートル)で復活の勝利を収めてシーズンを終えました。昨年は2月のアミールトロフィー(G3・カタール・芝2,400メートル)を3馬身差で逃げ切り勝ち(2着ゼッフィーロ)。さらにドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2,410メートル)を2番手から抜け出してシャフリヤールに2馬身差をつけて優勝すると、続く5月のチャンピオンズ&チャターC(G1・香港・芝2,400メートル)も2番手から直線で抜け出す競馬で優勝しました。その後7月のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(G1・イギリス)は速い流れを先行して3着でしたが、9月のオイロパ賞で差し切り勝ちを収めて巻き返すと、続く11月のブリーダーズカップターフでは先行策からローシャムパークの追い上げをクビ差しりぞけて7度目のG1制覇を記録。この年の米最優秀芝牡馬にも選ばれました。今年はアミールトロフィーで始動。アルライヤン競馬場の芝の状態が悪く、急きょ1日順延となり、舞台も近隣のアルウクダ競馬場の芝2,300メートルに変更となるアクシデントがありましたが、逃げ切ってこのレース連覇としています。
GIAVELLOTTO(IRE)
牡6歳 M.ボッティ 厩舎
通算18戦7勝
重賞初挑戦となった3歳(2022年)9月の英セントレジャー(G1・イギリス)で4位入線から繰り上がっての3着。翌年5月には英セントレジャーで敗れていたエルダーエルダロフを下してヨークシャーC(G2・イギリス・芝2,770メートル)に優勝。重賞初制覇を果たしました。その後は年をまたいで4連敗となっていましたが、昨年5月のヨークシャーCでは後方追走から徐々に位置取りを上げて持ったままで先頭に立つと、そこから差を広げて4馬身3/4差で優勝して同レースの連覇を達成。さらに7月のプリンセスオブウェールズS(G2・イギリス・芝2,400メートル)も最後方から突き抜けて3馬身1/4差で制しました。その後、9月の愛セントレジャー(G1・アイルランド)は中団から伸び切れず、昨年の欧州最優秀長距離馬に輝いたキプリオスから3馬身差の3着でしたが、前走12月の香港ヴァーズ(G1・香港・芝2,400メートル)では中団待機から直線で鋭く伸びてG1・3勝馬ドバイオナーに2馬身半差をつけて快勝。G1初制覇を果たしました。
DANON DECILE(JPN)
牡4歳 安田 翔伍 厩舎
通算8戦4勝
2024年度のJRA賞最優秀3歳牡馬です。2歳(2023年)10月にデビュー2戦目(芝1,800メートル)で勝ち上がると、翌年1月の京成杯(GⅢ・芝2,000メートル)では5番手追走から直線で鋭く伸びて、のちの菊花賞馬アーバンシックに3/4馬身差をつけて優勝しました。その後、皐月賞(GⅠ)は馬場入場後に右前肢を跛行して競走除外となりましたが、仕切り直しのレースとなった日本ダービー(GⅠ・芝2,400メートル)では内ラチ沿いを先行すると、直線で力強く抜け出して、皐月賞馬ジャスティンミラノに2馬身差をつけて優勝しました。その後、秋はぶっつけでの参戦となった菊花賞(GⅠ)で、徐々にポジションを下げざるを得ない形から直線で巻き返して6着の後、続く有馬記念(GⅠ)では逃げの手に出て、勝ったレガレイラから0秒2差の3着に粘りました。今年は1月のアメリカジョッキークラブC(GⅡ・芝2,200メートル)で始動。中団追走から直線で際立った末脚を見せ、最後はマテンロウレオに3/4馬身差をつけて優勝しました。
CERVINIA(JPN)
牝4歳 木村 哲也 厩舎
通算8戦4勝
2024年度のJRA賞最優秀3歳牝馬です。2歳(2023年)8月にデビュー2戦目(芝1,800メートル)を6馬身差で快勝して初勝利を挙げると、続く10月のアルテミスS(GⅢ・芝1,600メートル)も先行策から直線で余裕を持って抜け出して優勝しました。昨年は始動戦となった4月の桜花賞(GⅠ)は13着に終わりましたが、続くオークス(GⅠ・芝2,400メートル)では中団追走から直線で鋭く脚を伸ばして、内から伸びる桜花賞馬ステレンボッシュをかわして優勝。鮮やかに巻き返してのGⅠ初制覇となりました。秋はオークス以来のレースとなった秋華賞(GⅠ・芝2,000メートル)を中団から突き抜けてGⅠ連勝としましたが、続くジャパンカップ(GⅠ)は先行策からもうひと伸びを欠いて、2着同着のドゥレッツァとシンエンペラーから2馬身半差の4着でした。今年は2月の前走京都記念(GⅡ)でシーズンをスタート。単勝1.8倍の1番人気に推されましたが、中団追走から伸びきれず9着に終わっています。
当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
解説
2歳(2023年)10月のデビュー2戦目(フランス・オールウェザー1,900メートル)を10馬身差で圧勝して初勝利。2歳時は2戦1勝でした。3歳初戦となった3月のフランソワマテ賞(リステッド・フランス)は2着でしたが、続く4月のノアイユ賞(G3・フランス・芝2,100メートル)ではそれまでの逃げ・先行策から追い込む競馬に転じて、前走で負けていたブライトピクチャー(のちにG2制覇)に1馬身3/4差をつけて重賞初制覇を果たしました。その後は5月のオカール賞(G3・フランス・芝2,200メートル)を後方から追い込んで優勝すると、6月のキングエドワードⅦ世S(G2・イギリス・芝2,390メートル)も圧倒的な末脚を披露して6馬身差で圧勝。重賞3連勝をマークしました。その後は8月の英インターナショナルS(G1・イギリス)で追い込み及ばずシティオブトロイの1馬身差2着に終わると、前走10月の英チャンピオンS(G1・イギリス)は中団追走から直線で進路を失いながらも馬群を縫うようにして伸びていったんは先頭に立ちましたが、最後にアンマートに差されて半馬身差の2着でした。