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牡6歳
調教師:宮田敬介(美浦)
昨年の本レースで重賞初制覇を飾った。芝1800メートル戦は〔5・2・2・1〕の成績で、安定感が光る。ここを勝てば、2007年、2008年に制したアサカディフィート以来の小倉大賞典連覇となる。
伯母にミッキークイーン、近親にブレイディヴェーグなどのGⅠ馬がいる良血馬。本馬は未勝利から4連勝を飾り、非凡な素質を発揮した。2023年のオープン特別・ケフェウスS(阪神・芝2000メートル)でオープンクラス初勝利。杉原誠人騎手との初コンビだった昨年の小倉大賞典では、中団から追い上げて差し切り勝ちを収めた。GⅠ初挑戦の大阪杯は10着に敗れたが、続く中京記念(小倉・芝1800メートルで開催)ではクビ差の2着に好走。前走のチャレンジC(11着)後は放牧を挟み、早めに栗東トレーニング・センターへ移動して順調に乗り込まれてきた。相性のいい舞台で、連覇に挑む。
牡5歳
調教師:斉藤崇史(栗東)
昨年のプロキオンSまでダート戦で無傷の5連勝を飾った新星が、キャリア7戦目で初めて芝のレースに挑戦する。JRAでデビューしたきょうだい5頭のうち3頭に芝での勝ち星があり、血統的には対応可能だろう。
デビューからダート路線を歩み、6戦5勝。キャリアは少ないが大事に使われ、着実にステップアップしてきた。昨年7月のプロキオンSで重賞初制覇。前走の名古屋大賞典(JpnⅢ・名古屋・ダート2000メートル)では、好位追走も伸び切れず6着に敗れた。その後は予定していたレースを使えず、ここで芝のレースに初挑戦する。半兄ヤマニンサンパ(父ディープインパクト)は芝で3勝を挙げ、半姉ヤマニンアンフィル(父ダイワメジャー)、半弟ヤマニンアルリフラ(父イスラボニータ)も芝の2勝クラスをV。本馬も芝でアッと驚く走りを見せるかもしれない。
せん7歳
調教師:和田勇介(美浦)
本レースは3年連続の参戦。過去2年は4着、2着で、ともに勝ち馬から0秒2差の接戦だった。過去2回と同じディセンバーS(リステッド・中山・芝1800メートル)からの臨戦で3度目の正直なるか、注目だ。
馬名に込められた願いの通り、ここまで長く活躍している。2023年ディセンバーS(リステッド)でオープンクラス初勝利を挙げると、昨年の小倉大賞典では後方待機からメンバー中最速タイの上がり3ハロン34秒3(推定)をマークして2着に浮上。中京記念(小倉・芝1800メートルで開催)でも勝ち馬から0秒2差の4着と上位争いを演じた。59キログラムの重量を背負った近2走(3着、8着)も大きくは崩れなかった。明けて7歳となったが、調教の動きから衰えはなさそう。相性のいい舞台で、待望の重賞タイトル獲得を狙う。
牡4歳
調教師:小野次郎(美浦)
昨年夏以降、条件クラスで3勝を積み重ねてオープンクラス入りを果たした。重賞では昨年春に3戦して、京成杯3着の実績を残している。昇級初戦での重賞挑戦となるが、いきなり勝利を飾っても不思議はない。
重賞初挑戦だった昨年の京成杯は、2番手追走から粘って3着に好走。上位2頭のダノンデサイル(日本ダービー)とアーバンシック(菊花賞)がのちにクラシックを制しており、同世代の強敵相手に奮闘した内容は高く評価できる。続くスプリングSは4着、青葉賞は7着とトライアル重賞でクラシックの優先出走権を獲得できず、以後は条件クラスを使いながら力をつけてきた。今年初戦の3勝クラス・初富士S(中山・芝2000メートル)は、早めに先頭に立つ強気なレース運びで勝利し、オープンクラス入りを決めた。持ち味のしぶとさは他世代相手の重賞でも通用するはずだ。
牡5歳
調教師:田島俊明(美浦)
オープンクラス昇級初戦の前走は、中団に控える形から直線で追い上げて4着。クラスにメドの立つ内容だった。全4勝を左回りの競馬場で挙げており、7戦して未勝利の右回り克服が鍵になりそうだ。
条件クラスを使いながら着実に力をつけてきた。今年初戦の3勝クラス・寿S(中京・芝2000メートル)は7番人気ながら、好位から抜け出して快勝。デビューから19戦目でのオープンクラス入りを決めた。前走の白富士S(リステッド・東京・芝2000メートル)はいつもより後ろからのレースとなったが、直線で内から追い上げて4着まで浮上。異なる脚質でも好走し、地力強化をアピールした。前走のレースぶりなら、どんな展開でも対応できそう。全4勝のうち稍重の馬場状態で3勝していることから、現在の小倉のタフな馬場コンディションも歓迎だろう。
牡8歳
調教師:池添学(栗東)
前走の中山金杯は追い込み届かず8着に敗れたが、GⅢの近2走ではともにメンバー中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマーク。年が明けて8歳を迎えても、自慢の末脚は衰え知らずだ。近5年の小倉大賞典で、前走・中山金杯組が3勝を挙げている点にも注目したい。
キャリア28戦のうち、上がり3ハロンタイム(推定)メンバー中最速が16回と、非凡な瞬発力を発揮してきた。デビューからマイルを中心に使われ、2022年の洛陽S(リステッド・阪神・芝1600メートル)でオープンクラス初勝利。同年秋以降は1800メートルから2000メートルの中距離路線を歩んだ。2023年の都大路S(リステッド・京都・芝1800メートル)でオープンクラス2勝目をゲット。2走前のチャレンジCは最後方から追い込んで3着に好走した。明けて8歳となったが、大きく衰えた印象はない。8歳以上の年齢で小倉大賞典Vなら、10歳で連覇を果たした2008年のアサカディフィート以来となる。
牡5歳
調教師:新開幸一(美浦)
オープンクラスでは2着3回、3着2回と惜しいレースが続く。前走のオープン特別・小倉日経賞(小倉・芝2000メートル)も好位から粘り、0秒2差の2着だった。これまでの2勝は1600メートルと1800メートルで挙げており、前走からの距離短縮は歓迎だろう。
2歳時から重賞の舞台を経験してきた。2023年ラジオNIKKEI賞では持ち味の先行力を生かして2着に好走。同年秋のオクトーバーS(リステッド・東京・芝2000メートル)でも2着に粘った。昨年もエプソムC3着、毎日王冠5着と重賞で上位争い。今年初戦のオープン特別・小倉日経賞は直線半ばで先頭に立ち、惜しい2着だった。その前走は約3か月半ぶりで、馬体重は14キログラム増。実戦を1度使ったことで絞れてくれば、粘りも増すはずだ。美浦所属馬は1月の当地重賞・小倉牝馬Sで1着から3着を占めた。ここでもチャンス十分だろう。
牡4歳
調教師:矢作芳人(栗東)
これまで逃げたレースでは〔2・2・0・0〕と全て連対。昇級初戦ながら1番人気に支持された前走のオープン特別・小倉日経賞(小倉・芝2000メートル)では先手を奪えず、2番手追走から4着に敗れた。得意な形に持ち込むことができれば、即反撃可能だ。
半兄に2019年のクラシック三冠全てで3着以内に好走したヴェロックス(父ジャスタウェイ)がいる良血で、2021年のセレクトセールにおいて4億5100万円(消費税込み)で取引された期待馬だ。デビュー2戦目の本舞台で初勝利を挙げ、2024年の若葉S(リステッド・阪神・芝2000メートル)では逃げて2着に粘り、皐月賞(11着)にも出走した。その後は条件クラスで3勝をマーク。今年初戦のオープン特別・小倉日経賞は1番人気で4着に敗れ、ここは中1週での出走となるが、過去に中1週で挑んだ2レースではともに勝利を収めている。巻き返しが期待できそうだ。
(寺下 厚司)
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