2024年の中山牝馬Sは、単勝オッズ8.8倍(5番人気)のコンクシェルが1着、同7.5倍(4番人気)のククナが2着、同9.4倍(6番人気)のシンリョクカが3着となり、3連単は10万6930円の好配当決着となった。2019年以降の過去6年に限ると、3連単の配当が10万円を下回ったのは2023年(2万5320円)のみで、2022年には173万7720円の高額配当が飛び出している。ハンデ戦だけにある程度の波乱を警戒しておいた方がよさそうだ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の単勝人気別成績を見ると、1番人気馬は優勝がなく、2番人気馬は3着内率が20.0%に、3番人気と4番人気の馬は同30.0%にとどまっている。一方、5番人気馬は同60.0%と優秀な成績を収めており、6番人気以下の馬からも計12頭の3着以内馬が出ている。人気の中心となっている馬だけでなく、人気薄の馬にも注目しておくべきだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 0-2-2-6 | 0% | 20.0% | 40.0% |
2番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
3番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
4番人気 | 1-2-0-7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
5番人気 | 3-1-2-4 | 30.0% | 40.0% | 60.0% |
6〜10番人気 | 2-1-4-43 | 4.0% | 6.0% | 14.0% |
11番人気以下 | 1-2-2-47 | 1.9% | 5.8% | 9.6% |
過去10年の枠番別成績を見ると、3着内率が最も高いのは8枠、2番目に高いのは7枠となっている。一方、1枠と3枠の馬は連対がなく、1枠の馬は3着内率も6.3%にとどまっている。内枠劣勢・外枠優勢なレースとみるべきかもしれない。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 0-0-1-15 | 0% | 0% | 6.3% |
2枠 | 3-0-1-13 | 17.6% | 17.6% | 23.5% |
3枠 | 0-0-3-17 | 0% | 0% | 15.0% |
4枠 | 1-1-2-16 | 5.0% | 10.0% | 20.0% |
5枠 | 2-1-1-16 | 10.0% | 15.0% | 20.0% |
6枠 | 0-2-1-17 | 0% | 10.0% | 15.0% |
7枠 | 1-4-0-14 | 5.3% | 26.3% | 26.3% |
8枠 | 3-2-1-14 | 15.0% | 25.0% | 30.0% |
過去10年の所属別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭のうち16頭は美浦所属の関東馬、14頭は栗東所属の関西馬で、好走率でもほぼ互角の成績となっている。ただし、2020年以降の過去5年に限ると、関東馬は〔2・2・2・39〕(3着内率13.3%)、関西馬は〔3・3・3・24〕(同27.3%)で、関西馬が関東馬を上回る成績を残している。近年の傾向を重くみるならば、関西からの遠征馬を高く評価したいところだ。〔表3〕
(伊吹 雅也)
所属 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
美浦 | 5-7-4-64 | 6.3% | 15.0% | 20.0% |
栗東 | 5-3-6-58 | 6.9% | 11.1% | 19.4% |
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