今週の注目レース

報知杯弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)

中山競馬場 2000メートル(芝)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

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シンエンペラー

牡3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:Siyouni
  • 母:Starlet's Sister
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

2020年の凱旋門賞(G1・フランス)勝ち馬ソットサスの全弟。新馬戦、京都2歳Sを連勝してホープフルSは0秒1差の2着と、良血に違わぬ素質の高さを見せている。ここが今年初戦。幸先のいいスタートを切りたい。

さすが血統馬というところを見せたのがデビュー戦。直線ではやや左右にヨレる幼さを出しつつも、最後は悠々と抜け出しての快勝だった。見た目からして強かったが、ラスト2ハロンのレースラップは11秒1、11秒0と、数字上でも非凡さがはっきりとうかがえた。2戦目の京都2歳Sは出遅れて後方から。徐々にポジションを上げると、直線は何度か窮屈になるシーンがありながらも差し切って、あっさりと重賞制覇を成し遂げた。そして前走のホープフルSは、一度は完全に抜け出しながらソラを使っての2着。現時点でもかなりの能力の持ち主だが、気性的な成長の余地がそのまま本馬の伸びしろと言えそう。楽しみな今年初戦になる。

ダノンエアズロック

牡3歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:モシーン
  • 母の父:Fastnet Rock
ここに注目!

新馬戦の勝ち方は派手ではなかったが、2戦目のアイビーS(リステッド・東京・芝1800メートル)で一気にパフォーマンスが向上。2番手から危なげなく押し切り、上がり3ハロンタイム(推定)も優秀だった。それ以来の実戦となるが、調教量は十分。さらに力をつけているようだ。

新馬戦は良化途上の馬体。素質だけで押し切ったというレースにも見えたが、当時の4着馬がサンライズジパング(その後ホープフルSで3着)で、レースレベルは低くなかったと言える。それ以上に強調できるのが2戦目のアイビーS(リステッド)だろう。20キログラムの馬体増は明確に成長を示すもので、迫力満点。レースでは2番手から、直線半ばまで追い出しを待つ余裕を見せての抜け出しで連勝を決めた。使った上がり3ハロンタイムは32秒7(推定)。鋭さを身につけたことに加えて、レースセンスの良さも特筆ものだった。中山は初めてになるが、さらに本馬の良さが見られるイメージが湧く。重賞でも好勝負できそうだ。

トロヴァトーレ

牡3歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:レイデオロ
  • 母:シャルマント
  • 母の父:エンパイアメーカー
ここに注目!

2000メートルで連勝中。特に今回と同舞台だった1勝クラス・葉牡丹賞では、他馬とは一戦を画す末脚で楽々突き抜けた。終いの鋭さはGⅡのここでも上位ランクだろう。一気の相手強化でも見劣りは一切感じない。

前走の1勝クラス・葉牡丹賞(中山・芝2000メートル)は、馬群の中で折り合いをつけた。直線残り200メートルまでは十分な進路を確保できず、並の馬なら健闘止まりが精いっぱいというシーンに見えたが、そこから間を割って一気に加速。最後は2着馬に2馬身差をつける快勝だった。開幕週とはいえ、ラスト2ハロン11秒3、11秒4のレースラップを差し切った内容は極めて優秀。騎乗したW.ビュイック騎手も「すごくいい脚を使ってくれました。ダービー候補に名乗りを上げる一頭になると思います」と高い評価を与えていた。収得賞金面からも、“まずは皐月賞の優先出走権を”という存在かもしれないが、実績馬撃破の可能性も十分にある。それだけの素質馬だ。

アドミラルシップ

牡3歳

調教師:相沢郁(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:ヴィーヴァブーケ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

新馬勝ち直後のホープフルSで4着。その実績が買われて、前走の1勝クラス・ゆりかもめ賞(東京・芝2400メートル)では1番人気の支持を受けたが、結果は7着。逃げ馬が上がり最速で押し切るような競馬は合わなかったか。ホープフルS好走の舞台で見直したい。

美浦所属馬ながら京都の新馬戦で初陣を飾ると、いきなりホープフルSへ挑戦。厳しい臨戦だったにもかかわらず、勝負どころから直線半ばまで内をすくうような形で伸びて、4着に入る健闘を見せた。ゴールドシップ産駒らしく、鋭さというよりは長く脚を使うタイプのようで、決め手勝負になった前走の1勝クラス・ゆりかもめ賞は7着という結果になったが、あれが実力ではないはず。好走した中山に戻れば巻き返しがあっていいだろう。中間もしっかりと乗り込まれており、2月21日の1週前追い切りでは美浦Wコースでラスト1ハロン11秒3をマーク。反攻がかなうだけの態勢にある。

シュバルツクーゲル

牡3歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:ソベラニア
  • 母の父:Monsun
ここに注目!

前走の東京スポーツ杯2歳Sは2着。敗れたとはいえ、2歳戦としてはかなりタフな展開のなか、正攻法の競馬で連対した点に価値があった。今回は強かった新馬戦と同舞台。当然のように期待は高まる。

前々走のデビュー戦(1着)、前走の東京スポーツ杯2歳S(2着)はともに2番手からの競馬。それでいて終いの脚も確かというレースセンスに長けた一頭だ。東京スポーツ杯2歳Sは、逃げ馬が11秒台のラップを連発する速い流れのなか、本馬はその逃げ馬を見ながら追走し、直線でもうひと伸びを見せた。勝ったシュトラウスの追い上げには屈したが、それ以外の馬は完封。勝ち馬にかわされてからも最後まで頑張り通したあたり、持久力に関しても高いレベルにあるようだ。その特性を存分に生かすのなら、新馬勝ちの中山・芝2000メートルに戻るのは大きな強調材料で、重賞初制覇も見えてくる。

ファビュラススター

牡3歳

調教師:萩原清(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ヴンダーゾンネ
  • 母の父:グラスワンダー
ここに注目!

メイクデビュー東京(芝1600メートル)、1勝クラス(中山・芝2000メートル)と連勝中。ともに着差こそわずかだったが、異なる舞台を異なる戦法で勝ち切った点に高い能力を感じる。2勝目の勝ち時計も優秀で、新星誕生まであっていい。

出遅れを挽回し、好位につけて差し切った新馬戦も驚かされたが、それ以上にインパクトがあったのが前走の1勝クラスだろう。距離延長を気にしてか、前半は折り合いに専念。残り600メートル過ぎからまくるような格好で動き出して直線で先頭に立つと、そのまま押し切った。見た目からして快勝だったが、勝ち時計の1分59秒8は、前日の古馬2勝クラスを0秒2上回り、翌週に行われた京成杯よりも0秒7速かった。この時計の比較だけでも、重賞を勝てるレベルと判断してよさそうだ。今年に入って一度使われている点も大きな強み。一気の相手強化でも上位争いが期待できそうだ。

シリウスコルト

牡3歳

調教師:宗像義忠(美浦)

  • 父:マクフィ
  • 母:オールドフレイム
  • 母の父:ゼンノロブロイ
ここに注目!

1200メートルの新馬戦を勝ったあと、新潟2歳S5着、オープン特別・芙蓉S(中山・芝2000メートル)1着と、距離を延ばして頭角を現してきた。前走のホープフルSも見せ場十分の6着。GⅠ健闘を糧にして、さらなる高みを目指したいところだ。

はっきり強いと思わせたのが、前々走のオープン特別・芙蓉Sでの勝利。再度の距離延長を苦にせず、早めに進出して4コーナーで先頭へ。直線でも勢いは衰えず、最後は悠々と抜け出して2着馬に2馬身差をつけた。能力はもちろん、長く使える脚と機動力が光った一戦だった。休養を挟んで臨んだ前走のホープフルSは、中団で脚をためて直線は内を突く競馬。6着とはいえ、直線半ばまでは2着争いの一角で踏ん張っており、3着サンライズジパングと0秒2差の力走を見せた。使うごとに馬体重が増え、前走はデビュー時から32キログラム増と着実に成長中。引き続きオープンクラス勝ちの舞台ならば期待は高まる。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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