今週の注目レース

日経新春杯(GⅡ)

京都競馬場 2400メートル(芝・外)ハンデ 4歳以上オープン

データ分析

大舞台を見据えた実績馬と新興勢力が激突するハンデキャップ競走

近年の勝ち馬のうち、2023年のヴェルトライゼンデは前年のジャパンカップで3着、2022年のヨーホーレイクは2020年のホープフルSで3着の実績がある馬だった。また、2019年のグローリーヴェイズは同年末の香港ヴァーズで、2017年のミッキーロケットは翌年の宝塚記念でそれぞれ自身初のGⅠ制覇を果たしている。国内外のGⅠと密接なつながりがある注目の一戦だ。今回は、中京・芝2200メートルで行われた2021年から2023年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

キャリア「21戦以内」の馬が中心

過去10年の3着以内馬延べ30頭中25頭は、通算出走数が21戦以内だった。一方、22戦以上だった馬は3着内率7.1%と苦戦している。キャリア22戦以上の馬は過信禁物とみるべきだろう。〔表1〕

〔表1〕通算出走数別成績(過去10年)
通算出走数 着度数 勝率 連対率 3着内率
21戦以内 10-7-8-53 12.8% 21.8% 32.1%
22戦以上 0-3-2-65 0% 4.3% 7.1%

大敗直後の馬は不振

過去10年の3着以内馬延べ30頭中28頭は、前走の着順が8着以内だった。一方、9着以下だった馬は3着内率3.6%と苦戦している。直近のレースで大きく崩れてしまった馬は、割り引きが必要だ。〔表2〕

〔表2〕前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 着度数 勝率 連対率 3着内率
8着以内 10-9-9-65 10.8% 20.4% 30.1%
9着以下 0-1-1-53 0% 1.8% 3.6%

前年以降の戦績がポイント

過去10年の3着以内馬延べ30頭中29頭は、“前年以降の4大場(中京で行われた年は中京も含む)のレース”において2着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率2.3%と苦戦している。今年は開催場が4大場のひとつである京都に戻るので、前年以降にローカル場(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉)のレースでしか2着以内に入っていない馬は、扱いに注意したい。〔表3〕

〔表3〕“前年以降の4大場(中京で行われた年は中京を含む)のレース”において2着以内に入った経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 10-10-9-75 9.6% 19.2% 27.9%
なし 0-0-1-43 0% 0% 2.3%

前走の距離と馬体重に注目

過去7年の3着以内馬21頭中17頭は、前走の距離が2000メートル超だった。一方、2000メートル以下だった馬は3着内率9.5%と苦戦している。前走が2000メートル以下だった馬は評価を下げるべきだろう。〔表4〕

〔表4〕前走の距離別成績(過去7年)
前走の距離 着度数 勝率 連対率 3着内率
2000m以下 1-1-2-38 2.4% 4.8% 9.5%
2000m超 6-6-5-43 10.0% 20.0% 28.3%

なお、前走の距離が2000メートル以下だったにもかかわらず3着以内に入った4頭のうち3頭は、前走の馬体重が500キログラム以上だった。前走が2000メートル以下、なおかつさほど大柄でもない馬は、疑ってかかった方がよさそうだ。〔表5〕

〔表5〕前走の距離が2000メートル以下だった馬の、前走の馬体重別成績(過去7年)
前走の馬体重 着度数 勝率 連対率 3着内率
500kg未満 0-0-1-31 0% 0% 3.1%
500kg以上 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
ウインファイブ対象レース
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不安要素が少ない馬を選びたい

過去7年の優勝馬7頭は、いずれも通算出走数が15戦以内だった。また、この7頭は前走の着順が8着以内だった点、“前年以降の4大場(中京で行われた年は中京も含む)のレース”において2着以内に入った経験があった点も共通している。〔表1〕、〔表2〕、〔表3〕で紹介した傾向に合う馬は、チャンスがあるとみておきたい。〔表6〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表6〕優勝馬の通算出走数、前走の着順、前年以降の4大場(中京で行われた年は中京を含む)のレースにおける最高着順(過去7年)
年次 優勝馬 通算出走数 前走の着順 前年以降の4大場(中京で行われた年は中京を含む)のレースにおける最高着順
2017年 ミッキーロケット 11戦 5着 1着(2016年3歳未勝利)
2018年 パフォーマプロミス 11戦 1着 1着(2017年グレイトフルS)
2019年 グローリーヴェイズ 6戦 5着 2着(2018年きさらぎ賞)
2020年 モズベッロ 10戦 4着 1着(2019年高雄特別ほか)
2021年 ショウリュウイクゾ 15戦 8着 1着(2020年許波多特別)
2022年 ヨーホーレイク 6戦 7着 2着(2021年きさらぎ賞)
2023年 ヴェルトライゼンデ 12戦 3着 1着(2022年鳴尾記念)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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