今週の注目レース

日経新春杯(GⅡ)

京都競馬場 2400メートル(芝・外)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

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サトノグランツ

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:チェリーコレクト
  • 母の父:Oratorio
ここに注目!

上がりの速い決着を差し切り、コースレコード勝ちでもあった神戸新聞杯の結果から、速い時計の出やすい馬場コンディション向きの印象を持たれやすいが、一貫したペースでの持久力勝負こそが持ち味を出せる条件。スタミナ比べになるかどうかがポイントだ。

3番人気の支持を受けた前走の菊花賞では、緩急の激しいペースに対応できず、10着という予想外の大敗を喫した。ただ、春の京都新聞杯、前々走の神戸新聞杯と1年で2度のGⅡ勝利をマークしている馬。今回のメンバーでも実績上位の存在と言っていいだろう。結果を残していた昨年の段階でも、陣営が「本格化は古馬になってから」と言い続けてきた晩成タイプ。明け4歳初戦となる今回のパフォーマンス次第では、この先に控える古馬の中長距離路線の主役を務める可能性もありそうだ。

ハーツコンチェルト

牡4歳

調教師:武井亮(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ナスノシベリウス
  • 母の父:Unbridled's Song
ここに注目!

手前やフットワークなどから苦手と思える材料は見つけられないものの、右回りでは4戦して4着が最高。4戦して〔1・1・2・0〕の好成績を残す左回りの戦績とは対照的だ。苦手意識を克服できるかに注目したい。

重賞のタイトルこそ獲得していないものの、タイム差なしの3着に好走した昨年の日本ダービーを筆頭に、大舞台でも存在感を示してきた。前々走の神戸新聞杯が5着、前走の菊花賞が6着と、昨秋2戦の結果はひと息だったが、前々走は外を回る距離ロスが響き、前走は大事なところでスムーズさを欠いてバランスを崩すシーンがあった。力負けとは言えないレースであるのなら、評価を大きく下げる必要はないだろう。晩成で知られるハーツクライ産駒で、5月の遅生まれでもある。今年が勝負の年となりそうだ。

サヴォーナ

牡4歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:テイケイラピッド
  • 母の父:スニッツェル
ここに注目!

スタートしての1歩目が遅いタイプ。二の脚でポジションを取るか、前走のような極端な競馬をするかの二択になりやすい。レースごとに増えている馬体重のほとんどは成長分。今回も数字はそこまで気にしなくていいはずだ。

休み明けだった3走前の2勝クラス・信夫山特別(福島・芝2600メートル)を楽に逃げ切ると、コースレコードでの決着となった前々走の神戸新聞杯はアタマ差の2着に好走。緩んだペースを意識し、向正面で一気に進出した前走の菊花賞でも、長く脚を使って5着に入った。父がキズナ、母父がスニッツェルという血統構成で、前走時536キログラムの大型馬ながら、心肺能力の高さで長距離に適性を見せる珍しいタイプのステイヤーと言えそうだ。春の大舞台に出走するためにも、早い段階で収得賞金を加算したいところ。重賞タイトル獲得なるか、注目したい。

ブローザホーン

牡5歳

調教師:中野栄治(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:オートクレール
  • 母の父:デュランダル
ここに注目!

良馬場でも結果を残しているが、水分を含んだ馬場状態での強さは特筆もの。仮に週末の天候が大きく崩れたとしても、本馬の評価は下げる必要がない。京都コースでの過去の勝利も不良馬場で挙げたものだった。

近走は420キログラム前後で走る小柄な馬ながら、4走前の3勝クラス・烏丸S(京都・芝2200メートル)が5馬身差、前々走の札幌日経オープン(リステッド・札幌・芝2600メートル)は6馬身差の快勝。勝つ時のパフォーマンスの鮮やかさは目を見張るものがあり、ステイヤーとしての高い資質も感じさせる。重賞のメンバーに入っても実力上位と判断していいだろう。母のオートクレールも管理した中野栄治調教師は3月頭で定年引退を迎える。この血統での重賞制覇には格別の思いがあるはずだ。

ハーツイストワール

牡8歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:レツィーナ
  • 母の父:キャプテンスティーヴ
ここに注目!

脚元を考慮した坂路主体の調整は今回も変わらないものの、長期休養明けの前走とは中身が大きく変わってくるはず。1度使った上積みは必至だ。初めて挑む京都外回りコースへの適性がポイントになるだろう。

今年で8歳となったハーツクライ産駒。脚部不安による休養が長引き、前走のアルゼンチン共和国杯が約11か月ぶりの実戦だった。それもあってか11番人気の低評価だったが、勝ったゼッフィーロから0秒4差の6着に健闘。直線を向いた段階での手応え、しっかりとした伸びを見せた内容は、今回の一戦に期待を抱かせるものだった。一昨年の札幌日経オープン(リステッド・札幌・芝2600メートル)を勝ったスタミナ自慢。長く脚を使う展開になれば、今回のメンバーが相手でもチャンスはあるだろう。

ヒンドゥタイムズ

せん8歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:マハーバーラタ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

速い時計を要求されるレースは得意にしておらず、上がりタイムがそれなりにかかってほしいタイプ。芝のレースに乗った多くの騎手が「緩い」と評価していた先週の馬場コンディションは、本馬にとって合いそうだ。

昨年の小倉大賞典を勝ったタイトルホース。一昨年の小倉記念でも2着と結果を出しており、平坦小回りの小倉コースへの適性の高さは注目に値する。しかし実際は、直線の長さを問わないタイプ。9番人気の低評価ながら、勝ったプラダリアから0秒2差の4着に入った前走の京都大賞典は、直線が平坦のコースであったことが大きかった印象だ。今年で8歳となったベテランホースだが、調教の動きなどはまだまだ若々しい。ここで2度目の重賞制覇を果たす可能性は十分にありそうだ。

ディアスティマ

牡7歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:スウィートリーズン
  • 母の父:Street Sense
ここに注目!

自分の競馬ができなかった天皇賞(春)では9着と結果を出せなかったが、京都コースでデビュー勝ちを決めている馬で、ロングスパートがいかにもハマりそうな舞台。同型馬との兼ね合いが一番のポイントになりそうだ。

3番人気の支持を受けて出走した前走のアルゼンチン共和国杯は13着。スタートは出たものの、その後の行き脚がつかなかったのが響いた格好だった。本来のスタイルとは違う後方からの競馬になってしまったのは、約5か月ぶりの実戦だったにもかかわらず、中間の調教で速い時計が足りなかったためかもしれない。前々走の目黒記念では勝ったヒートオンビートとアタマ差の2着に入るなど、重賞路線でも上位の能力を示してきた馬。今回も目立つ時計は出していないが、前走以上の乗り込みを消化しており、巻き返しを期す一戦となりそうだ。

リビアングラス

牡4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ディルガ
  • 母の父:Curlin
ここに注目!

京都コースでの勝ち鞍はないが、京都新聞杯はタイム差なしの3着で、菊花賞では3着ソールオリエンスと0秒1差の4着。適性の高い舞台と判断していいだろう。3勝クラスの条件馬でもあり、ハンデ差を生かして上位進出を狙う。

3走前の2勝クラス・阿賀野川特別(新潟・芝2200メートル)を逃げ切って3勝目をマーク。勢いに乗って挑んだ前々走の菊花賞では4着だったが、3、4コーナーでは先頭に立つ積極的な競馬を展開してスタンドを沸かせた。GⅠクラスでの決め手の差はあるかもしれないが、今回はGⅡに加えてハンデ戦。チャンスは大いにありそうだ。自己条件への出走で確勝を期した前走の3勝クラス・グレイトフルS(中山・芝2500メートル)は7着に敗れたが、これは控える競馬で持ち味が出せなかったもので、度外視していいだろう。ここは巻き返しを期待したい。

(松浪 大樹)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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