今週の注目レース

アルゼンチン共和国杯(GⅡ)

東京競馬場 2500メートル(芝)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

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牡6歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:マルセリーナ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

今春の目黒記念で念願の重賞タイトルを獲得。約4か月半の休み明けとなった前走の京都大賞典は9着に敗れたが、もともと実戦を使いながら良化するタイプ。秋2戦目で状態面の上積みは大きく、今回は本領発揮が期待できそうだ。

2走前の目黒記念は、脚をためて中団やや後方のインを追走。スローペースで直線の瞬発力勝負となったが、4コーナー10番手から狭いスペースを抜け出し、逃げ粘りを図るディアスティマをゴール寸前で捕らえて重賞初制覇を達成した。前走の京都大賞典は9着だったが、手綱を取った川田将雅騎手は「具合が良く、いい雰囲気でレースに臨めました。ただ、馬場状態が大きく影響してしまった印象ですね」と重馬場を敗因に挙げており、度外視できる結果だろう。今回は59キログラムのトップハンデを背負うが、同舞台の目黒記念を制しており、主役の座は譲れない。

牡6歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:スウィートリーズン
  • 母の父:Street Sense
ここに注目!

4歳夏から脚部不安で約1年2か月の長期休養を余儀なくされたが、6歳時の今年は日経賞で3着に入り、前走の目黒記念ではアタマ差の2着に好走。復活を遂げており、念願の重賞タイトル獲得に向けて機は熟した。

2走前の天皇賞(春)は、勝負どころで故障した馬の影響を受けてスムーズさを欠き9着。流れに乗り切れなかった敗戦で、悲観する内容ではないだろう。前走の目黒記念は好スタートを決めると、同型馬を制してハナを主張。マイペースの逃げに持ち込み、直線では追いすがるバラジ(6着)を振り切ったが、最後はヒートオンビートの瞬発力に屈して惜敗の2着だった。夏場の休養を経て今回は約5か月ぶりの実戦になるが、勝ち気な気性で休み明けは苦にしないタイプ。今回も目が離せない存在だ。

牡5歳

調教師:岡田稲男(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:メイショウオウヒ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

昨年2月のダイヤモンドSで重賞制覇を飾り、天皇賞(春)では3着に好走した。今回は約11か月の休み明けで仕上がりがポイントだが、熱心に調教を積み、好調時と遜色のない動きを見せている。力を出せる態勢が整っていそうだ。

昨秋の初戦となったオールカマーは、4コーナーで内を回った組が上位を占めるなかで、外を回りながら5着と健闘した。1番人気に支持された2走前のアルゼンチン共和国杯は、好位のインを追走。直線は、逃げたキングオブドラゴン(18着)が内側へ逃避した影響で、他の馬と接触するシーンが見られたが、盛り返して勝ち馬と0秒2差の6着ならレース内容は悪くない。前走のジャパンカップは3番手を進んだが、直線は伸びを欠いて14着。骨折による休養を経て、ここが今年初戦となるが、昨年の天皇賞(春)で3着に入った実力は確か。強敵相手の経験を糧に、さらなる飛躍を期待したい。

せん5歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ゴジップガール
  • 母の父:Dynaformer
ここに注目!

デビューから掲示板(5着以内)を外さぬ堅実な成績を誇り、前走の3勝クラス・六社S(東京・芝2400メートル)を勝ってオープンクラス入り。母はアメリカのG1馬で、父にハーツクライを配した血統背景は一級品。重賞でも遜色のない競馬ができそうだ。

約3か月半の休み明けとなった前走の3勝クラス・六社Sは、中団7番手を進んで道中は折り合いに専念。3コーナー過ぎから外を回って進出を開始すると、直線はエンドウノハナ(3着)と併せるようにして脚を伸ばした。最後はインを強襲したキングズパレス(2着)の追い上げをクビ差しのいで4勝目をマーク。降雨の重馬場だったことを踏まえれば、2分24秒0の走破時計も優秀と言えるだろう。気性の難しさはあるものの、中間もテンションが上がることはなく、一度使われた状態面の上積みは十分。重賞初挑戦でメンバーは一気に強くなるが、侮れない存在だ。

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アブソリュートレディ
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

格上挑戦となった3走前のオープン特別・大阪―ハンブルクC(阪神・芝2600メートル)で4勝目をマーク。2走前の目黒記念(10着)は重賞の壁に阻まれたが、ディープインパクト産駒の良血馬。もうひと皮むけても不思議はない。

3走前のオープン特別・大阪―ハンブルクCは、好スタートから2番手を追走。4コーナーで早めに先頭へ躍り出ると、最後までスピードは衰えず、2着馬の追い上げを危なげなく振り切って快勝した。続く目黒記念は直線で伸びを欠いて10着に敗れたが、重賞初挑戦で勝ち馬から0秒7差なら内容は悪くない。前走のオープン特別・ケフェウスS(阪神・芝2000メートル)はハイペースのなか、逃げ馬から離れた3番手を進み、直線で一度は先頭のシーン。差し、追い込み勢が上位に入り4着に敗れたが、見せ場は作った。秋2戦目で状態面の上積みが見込め、重賞でも引けを取らない。

牡7歳

調教師:宮徹(栗東)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:マイネボヌール
  • 母の父:ロージズインメイ
ここに注目!

この舞台の重賞で2度の連対歴(2021年アルゼンチン共和国杯、2022年目黒記念)があり、コース適性の高さは証明済みだ。瞬発力には欠けるが、長くいい脚が使える馬。上がりのかかる展開になれば上位争いが可能だろう。

2022年の函館記念2着以来、1年の長期休養明けとなった3走前の函館記念。24キログラム増と馬体に余裕はあったが、4コーナー14番手から勝ち馬と0秒4差の4着まで追い上げて、地力健在をアピールした。2走前の新潟記念はスローペースの瞬発力比べとなり、直線の伸びを欠いて10着。前走の京都大賞典は、スローペースで差し・追い込み勢に厳しい展開だったが、メンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークして、勝ち馬に0秒4差の6着に追い込んだ。2022年の目黒記念では、3コーナー手前からのロングスパートで2着に好走しており、ここも立ち回りひとつでチャンスがあるだろう。

牡8歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ムードインディゴ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

2020年阪神大賞典など重賞3勝をマーク。8歳秋を迎えたが、前走の新潟記念では2着に追い上げ、古豪健在を示した。菊花賞3着を筆頭にGⅠで5度の入着歴があり、これまで培った豊富な経験を生かして上位進出を狙う。

2走前の目黒記念は、スローペースのなか4コーナー13番手から追い上げて7着だったが、勝ち馬と0秒5差ならレース内容は悪くない。前走の新潟記念も脚をためて後方待機策。スローペースで瞬発力勝負となったが、直線は大外から猛然と追い込み、58キログラムのトップハンデを背負いながら勝ち馬と0秒2差の2着に好走した。そこから約2か月ぶりとはなるが、本レースに照準を合わせて、中間は入念に乗り込みを消化している。8歳馬でも馬体は若々しく、堅実な末脚は健在。前が止まる厳しい展開になれば、台頭の余地はありそうだ。

牡7歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:レツィーナ
  • 母の父:キャプテンスティーヴ
ここに注目!

昨夏の札幌日経オープン(リステッド・札幌・芝2600メートル)で5勝目を挙げ、アルゼンチン共和国杯では2着に好走した。今回は約11か月ぶりになるが、傾斜のきつくなった美浦の新装坂路で自己ベストタイムを出しており、仕上げに抜かりはない。

昨年のアルゼンチン共和国杯は、8枠17番から内に潜り込んで、中団馬群を追走。直線では逃げたキングオブドラゴン(18着)が内側へ逃避した影響もあったが、体勢を立て直すとしぶとく脚を伸ばして混戦の2着争いを制した。騎乗した武豊騎手は「直線のアクシデントでブレーキを踏んだことが痛かったですね。でも、左回りだと走りが違います。すごく上手に走ってくれました」と高い評価を与えた。前走のジャパンカップは強敵がそろい11着に敗れたが、東京の芝2400メートルから2500メートルはベストの条件。休養明けのここでも軽視はできない。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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