今週の注目レース

競馬法100周年記念 第168天皇賞(秋)(GⅠ)

東京競馬場 2000メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

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牡4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:シャトーブランシュ
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

昨年の本レースでGⅠ初勝利を挙げた後は、有馬記念、ドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)、宝塚記念を優勝し、「ロンジンワールドベストレースホースランキング」ではトップ。現時点でも日本が世界に誇る名馬だ。連覇達成で王者の力を示す。

皐月賞、日本ダービーをともに2着と、昨春はあと一歩栄冠に届かなかったが、10月の天皇賞(秋)を勝利してGⅠ勝ち馬の仲間入りを果たした。それを皮切りに有馬記念、ドバイシーマクラシック(G1・UAE)、宝塚記念を連勝し、一気に日本の総大将へと上り詰めた。とりわけ強調できるのがドバイシーマクラシック。意表を突く逃げから、最後まで余力十分に後続を突き放した勝ちっぷりもさることながら、獲得したレーティング129は「ロンジンワールドベストレースホースランキング」のトップに立ち続けている。今年は他馬の挑戦を受ける立場で本レースを迎える。

牡4歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:パレスルーマー
  • 母の父:Royal Anthem
ここに注目!

今年の天皇賞(春)でGⅠ初制覇。前走の宝塚記念は勝負どころでロスがありながら勝ったイクイノックスから0秒2差の3着と、中距離でもトップクラスであることを証明した。夏を越して、あらためて逆転を期す一戦となる。

ホープフルS2着が示すように、早い時期から素質の片りんを見せながら、クラシック三冠では菊花賞の3着が最高着順だった。しかし、その才能は4歳になって開花した。阪神大賞典を勝って今年の初戦を飾ると、天皇賞(春)ではGⅠ初勝利。勢いをもって臨んだ前走の宝塚記念は3着だったが、4コーナーから直線にかけてスッと反応できず、スムーズな進路取りができない場面もあった。それでも勝ったイクイノックスと0秒2差ならば、逆転の可能性を十分に示す結果で、中距離でも上位の力があることを見せたと言える。天皇賞の春秋制覇がかかる一戦で、再び王者に挑む。

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ダストアンドダイヤモンズ
  • 母の父:Vindication
ここに注目!

昨年の日本ダービーはイクイノックスを退けての優勝。秋の海外遠征では結果が出なかったが、今年は京都記念を快勝し、あらためて能力の高さを示した。ドバイターフ(G1・UAE)の出走取消で京都記念以来となるが、イクイノックスとの再戦が楽しみだ。

デビューから朝日杯フューチュリティSまで3連勝。弥生賞ディープインパクト記念2着で初めて土がつき、皐月賞はジオグリフ、イクイノックスに次ぐ3着だったが、日本ダービーでは後方からの差し切りで優勝し、世代の頂点に立った。秋はG2ニエル賞4着、G1凱旋門賞19着(ともにフランス・芝2400メートル)と結果が出なかったが、立て直されて迎えた今年初戦の京都記念は、この馬らしい強靭な末脚で1着。あらためて能力の高さを示した格好だ。実戦はその京都記念以来となるが、ここまで十分な調教を消化。距離こそ違うが、東京はイクイノックスに先着した舞台だけに、再現があっても不思議はない。

牡5歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ヴェルダ
  • 母の父:Observatory
ここに注目!

前々走のクイーンエリザベスⅡ世C(G1・香港・芝2000メートル)は遅い流れのなか、これは届くまいという位置から追い込んでの2着。前走の札幌記念は、早めに動いて4馬身差の快勝だった。今年に入り急速に力をつけた一頭。ここでGⅠ初制覇を狙う。

3走前の金鯱賞で重賞初制覇を果たしたが、3歳時にはコースレコード決着だった毎日杯で、次走の日本ダービーも制したシャフリヤールから0秒3差の3着。早い時期から高い能力を示していた。金鯱賞後は香港のクイーンエリザベスⅡ世C(G1)に挑戦。かなりのスローペースで末脚型の本馬にとって厳しい競馬を強いられたが、直線は馬群をさばくように伸びて2着に浮上した。展開不向きもさることながら、初のGⅠ挑戦が海外であったことを思えば、国内GⅠを勝つだけの力をつけていることは明白だろう。実際に前走の札幌記念では複数のGⅠ勝ち馬を撃破しており、軽視できない新興勢力と言える。

牡5歳

調教師:藤岡健一(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ラヴァリーノ
  • 母の父:Unbridled's Song
ここに注目!

今年の大阪杯勝ち馬。その後は安田記念5着、札幌記念6着と敗れたが、前者は初のマイル戦、後者は開催の進んだ馬場コンディションが影響した面もあったか。昨年の本レースは勝ったイクイノックスから0秒3差の4着。ここで巻き返しを図る。

昨年の本レースは、パンサラッサ(2着)が大逃げを打つ展開。好位で追いかけざるを得なかった本馬にとって動くタイミングが難しく、持ち味のしぶとさを生かすには不向きな競馬だった。そのなかでの4着は、むしろ力があればこそだろう。初GⅠ制覇となった今春の大阪杯は、後続に脚を使わせる絶妙な逃げを見せたが、さらに力をつけただけでなく、天皇賞(秋)での経験が糧になったことは想像に難くない。前々走の安田記念(5着)は初距離、前走の札幌記念(6着)は稍重馬場が合わなかった印象。GⅠ勝ちの勲章を得た今年は、昨年以上の結果を期待していいはすだ。

牡4歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:コーステッド
  • 母の父:Tizway
ここに注目!

日本ダービー4着から臨んだ昨年の天皇賞(秋)は、イクイノックス、パンサラッサに次ぐ3着。その後はジャパンカップが5着、ドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)が2着と、国内外のGⅠで力を蓄えてきた。その成果を見せられるのか、注目だ。

重賞勝ちは共同通信杯のみながら、その後のGⅠでは4着、4着、3着、5着、そしてドバイターフ(G1・UAE)が2着。昨年の本レースでは、勝ったイクイノックスとは対照的に直線で内を選択し、ゴール前はそのイクイノックスと同等の伸び脚を見せて3着に入った。ビッグタイトルには手が届いていないものの、勝つだけの資質は備えている。前走の札幌記念は上位2頭とは離された4着だったが、スタート後に窮屈になってポジションが下がる場面があったうえ、稍重馬場も影響したようだ。それでも掲示板(5着以内)を確保するあたりが地力の高さと言える。春以来だった昨年と違い、今年は札幌記念を経て臨む点からも、躍進が見込めそうだ。

牡7歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ラリズ
  • 母の父:Bernstein
ここに注目!

一昨年の本レースで5着に入り、続く香港カップ(G1・香港・芝2000メートル)は2着。昨年は大阪杯4着、宝塚記念2着と、中距離GⅠでの好走歴は高く評価できる。今年は好メンバーだった中山記念を快勝。近2戦の成績はひと息でも侮れない存在だ。

一昨年の中山金杯で重賞初制覇。中山記念を連勝して休み明けで臨んだ同年の天皇賞(秋)はエフフォーリアの5着だった。続く香港カップ(G1)は勝ったラヴズオンリーユーと短アタマ差の2着。翌年も大阪杯4着、宝塚記念2着と勝利こそないものの、GⅠでの好走が光った。今年は好メンバーがそろった中山記念を連覇して幸先のいいスタートを切ったが、大阪杯は7着、札幌記念は5着。軌道に乗り切れない印象はあるが、その2戦時と比べれば、この中間はハードに攻められている点が大きく強調できる。これまでの実績が示すように力は確かなだけに、一変があっても驚けない。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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