今週の注目レース

競馬法100周年記念 第168天皇賞(秋)(GⅠ)

東京競馬場 2000メートル(芝)定量 3歳以上オープン

データ分析

秋の中距離王決定戦

いわずとしれた秋の東京開催の目玉レース。2022年の優勝馬イクイノックスと2021年の優勝馬エフフォーリアは共に次走で有馬記念を勝ち、2020年の優勝馬アーモンドアイは続くジャパンカップを制覇、いずれも同年度の年度代表馬に輝いた。絶対に見逃せない一戦の傾向を、過去10年のデータを中心に探ってみた。

5歳以下の馬の争い

2013年3着のエイシンフラッシュ(6歳)を最後に、6歳以上の馬は3着以内に入っていない。基本的には5歳以下の馬たちによる争いだと考えてよさそうだ。過去10年では、出走頭数は少ないものの3歳馬も好走しており、エフフォーリア(2021年)、イクイノックス(2022年)と現在2連勝中だ。前週の菊花賞に向かわず、あえて古馬相手の当レースに出走してくる3歳馬がいるようなら、今年も要チェックだろう。〔表1〕

〔表1〕年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 2-0-2-8 16.7% 16.7% 33.3%
4歳 3-6-4-30 7.0% 20.9% 30.2%
5歳 5-4-3-38 10.0% 18.0% 24.0%
6歳以上 0-0-1-51 0% 0% 1.9%

牝馬の好走率が高い

過去10年では、牡・せん馬に比べて牝馬の好走率が圧倒的に高い。2週後に行われる牝馬同士のエリザベス女王杯ではなく、あえて牡馬相手のここに挑戦してくる牝馬には注目すべきだろう。〔表2〕

〔表2〕性別成績(過去10年)
成績 勝率 連対率 3着内率
牡・せん 8-8-7-117 5.7% 11.4% 16.4%
2-2-3-10 11.8% 23.5% 41.2%

内寄りの馬番が優勢

東京・芝2000メートルはスタート直後にコーナーがあるため、外枠に入るとレースの組み立てが難しいと言われている。それはデータにも表れており、過去10年では10番よりも内の馬番となった馬しか優勝していない。軸馬は1番から9番の馬から探した方がよさそうだ。〔表3〕

〔表3〕馬番別成績(過去10年)
馬番 成績 勝率 連対率 3着内率
1〜9番 10-8-6-65 11.2% 20.2% 27.0%
10〜18番 0-2-4-62 0% 2.9% 8.8%

上半期のGⅠからの直行馬が狙い目

かつては休み明けを一叩きするローテーションが有力だったが、現在は当レースが秋初戦となる馬の方が好走率が高い。過去10年で上半期のGⅠから直行してきた馬の3着内率が44.4%と優秀。中でも安田記念から直行してきた馬は3着内率が62.5%もある。その他で勝負になるのは前走GⅡの馬まで。前走がGⅢやオープン特別だった馬は、過去10年で馬券に絡んでいない。〔表4〕

〔表4〕前走別成績(過去10年)
前走 成績 勝率 連対率 3着内率
GⅠ 5-7-4-20 13.9% 33.3% 44.4%
GⅡ 5-3-6-88 4.9% 7.8% 13.7%
GⅢ 0-0-0-12 0% 0% 0%
オープン特別 0-0-0-3 0% 0% 0%
海外のレース 0-0-0-4 0% 0% 0%

前走3着以内が目安

過去10年の前走の着順別成績を見ると、宝塚記念9着から巻き返した2017年優勝のキタサンブラックのような例もあるが、成績が安定しているのは前走で3着以内に入っていた馬たちだ。特に前走がGⅡだった場合は3着以内に入っていないと厳しく、GⅡで4着以下だった馬は【0・1・1・54】で3着内率は3.6%にとどまっている。〔表5〕

〔表5〕前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
3着以内 9-6-7-51 12.3% 20.5% 30.1%
4着以下 1-4-3-76 1.2% 6.0% 9.5%
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上位人気馬が強い

かつては1番人気が12連敗したこともあったが、近年は上位人気馬が強く、過去8年の優勝馬は全て単勝オッズが4倍未満だった。また、外国人騎手やリーディング上位の騎手の勝利が目立つのも特徴だ。さらにこれら8頭は全て前走で2番人気以内に支持されていたという点でも共通している。〔表6〕

(姫園 淀仁)

〔表6〕優勝馬の単勝オッズ・騎手・前走での単勝人気(過去8年)
年度 優勝馬 単勝オッズ 騎手 前走での単勝人気
2015年 ラブリーデイ 3.4倍 浜中俊 1番人気
2016年 モーリス 3.6倍 R.ムーア 1番人気
2017年 キタサンブラック 3.1倍 武豊 1番人気
2018年 レイデオロ 3.1倍 C.ルメール 1番人気
2019年 アーモンドアイ 1.6倍 C.ルメール 1番人気
2020年 アーモンドアイ 1.4倍 C.ルメール 1番人気
2021年 エフフォーリア 3.4倍 横山武史 1番人気
2022年 イクイノックス 2.6倍 C.ルメール 2番人気

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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