今週の注目レース

菊花賞(GⅠ)

京都競馬場 3000メートル(芝・外)馬齢 牡・牝 3歳オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

牡3歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:サトノクラウン
  • 母:パルティトゥーラ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

前走の日本ダービーでは、4番人気から世代の頂点に立ち、GⅠ初制覇を達成。皐月賞2着を含め、この世代では最上位の存在と言える。クラシック最後の一冠を手にし、世代最強を証明する。

昨年11月のメイクデビュー東京(芝1800メートル)で白星を飾り、今年3月の弥生賞ディープインパクト記念で重賞初制覇を達成。間隔を空けながら着実に実績を重ねてきた。前々で運びながら終いの脚もしっかりしているタイプで、さまざまなレースに対応できる自在性が持ち味と言える。父サトノクラウンは香港ヴァーズでG1初制覇を飾り、翌年には稍重馬場の宝塚記念を制覇。母の父マンハッタンカフェは菊花賞、有馬記念、天皇賞(春)と長距離GⅠを制しており、血統的にも内包するスタミナは豊富とみていいだろう。初めての関西圏への長距離輸送は克服すべき課題だが、乗り越えるだけの能力はある。

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:スキア
  • 母の父:Motivator
ここに注目!

秋初戦のセントライト記念は2着に敗れたが、3着馬には1馬身1/4差をつけており、休み明けから地力は示した格好だ。レースを1度使われた上積みもあり、日本ダービー2着惜敗の雪辱を果たす。

デビューから5戦を経験し、その全てで連対を確保している。後方から末脚を爆発させるタイプだけに、展開に左右されやすい面はあるはずだが、確実に終いの脚を伸ばして優勝争いに加わっており、それだけ能力の高さがうかがえる。3走前の皐月賞では、4コーナー17番手とほぼ最後方の位置取りから、メンバー中最速の上がり3ハロン35秒5(推定)をマークして豪快な差し切り勝ち。他馬を大きく上回る脚力で、クラシック初戦を制覇した。父は2015年に本レースを制したキタサンブラック。長丁場に対応できるだけのスタミナを備えていると言っていいだろう。

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:チェリーコレクト
  • 母の父:Oratorio
ここに注目!

父の父ディープインパクト、父サトノダイヤモンドに続く、父仔3代での菊花賞制覇がかかる。父はきさらぎ賞、京都大賞典も制しており、血統的に京都の外回りは相性のいい舞台。さらなるパフォーマンスアップが見込めそうだ。

秋初戦となった前走の神戸新聞杯はゴール直前で鋭い伸び脚を発揮し、先に抜け出したサヴォーナを捕らえて重賞2勝目をマークした。走破時計の2分23秒5はコースレコードを0秒6更新する好タイム。着差はアタマ差でも、強烈な末脚は今回に向けて大きなインパクトを残すものとなったはずだ。厩舎スタッフは「長くいいスピードで走れるのがいいところです。京都も問題ないと思います。厳しいレースも経験してきていますからね」と見通しを語る。3000メートルの距離も、自身の持ち味を存分に生かせる条件。春は京都新聞杯で重賞初制覇を果たしており、京都替わりも歓迎だ。

牡3歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:モーリス
  • 母:チェッキーノ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

日本ダービーでは勝ち馬タスティエーラから0秒2差の5着に健闘し、2400メートルの距離も克服。前走では新潟記念を勝利し、中距離をこなせるだけのスタミナをあらためて証明した。さらなる距離延長に対応できるかが鍵になるだろう。

前走の新潟記念は初めての他世代との対戦となったが、インコースから鋭く伸びて差し切り、重賞初制覇を果たした。好スタートから中団前めで折り合いをつけ、脚を温存。直線も前が開くまでジッと我慢し、最後は長くいい脚を使って2着馬に1馬身差をつけた。今回は初めての京都コースとはなるが、毎日杯で2着に好走しているように、関西圏への長距離輸送はすでに経験済み。もともと1600メートルのレースに出走していた馬だけに、折り合い面は鍵となりそうだが、レースぶりからは少しずつ進境が見られており、抑えの利いた走りを見せられるだろう。

牡3歳

調教師:昆貢(栗東)

  • 父:デクラレーションオブウォー
  • 母:ビーウインド
  • 母の父:スピニングワールド
ここに注目!

前走の札幌記念では、他世代の強敵を相手に2着を確保。ジャックドール(6着)やシャフリヤール(11着)などのGⅠ馬に先着を果たした。先行力としぶとさはここでも大きな武器と言えそう。馬場状態不問な点も心強い。

昨年は萩S(リステッド・阪神・芝1800メートル)で2勝目をマークすると、京都2歳Sではアタマ差の2着。続くホープフルSはハナ差の2着とあと一歩でビッグタイトルを逃したが、GⅠの大舞台でも通用する能力を証明した。今春の皐月賞はスタートで出遅れ、本来の先行する形ではない中で7着。日本ダービーもひと息のスタートになり、力を発揮できなかった。春のクラシックでは不完全燃焼の競馬が続いただけに、三冠最終戦では前々から粘り込みを図る本来の競馬を見せたいところだろう。12日には栗東CWコースで6ハロン80秒4をマーク。調教からも態勢は整っているとみてよさそうだ。

牡3歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:モアザンセイクリッド
  • 母の父:More Than Ready
ここに注目!

4連勝中の勢いは見逃せない。母は2013年のニュージーランドオークス(G1)を制覇。本馬は初めての重賞挑戦がGⅠの菊花賞とハードルは低くないが、乗り越えるだけの底力を持っている血統と言えそうだ。

昨年9月のメイクデビュー中山(芝2000メートル)こそ3着に敗れたが、続く未勝利(東京・芝2000メートル)で初勝利をゲット。そこからの4連勝はすべてメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークしており、決め手の鋭さはこの馬のストロングポイントだ。道中でゆったりとしたペースでの経験が多かったが、前走の3勝クラス・日本海S(新潟・芝2200メートル)では、レースの前半1000メートル通過タイム1分00秒5という比較的締まった流れを経験。その中でも末脚を発揮して差し切っており、価値ある1勝となった。道中の折り合いに心配がなく、操縦性の高さは3000メートルでも強みとなりそうだ。

牡3歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ルパンⅡ
  • 母の父:Medaglia d'Oro
ここに注目!

ホープフルS4着、皐月賞3着など、常に世代のトップクラスとして走り続けてきた。8着だった日本ダービーも勝ち馬タスティエーラとは0秒4差。今回のメンバーでも地力は上位とみていいだろう。

前走の神戸新聞杯では、それまで経験のなかった逃げの手を打ち、レースを展開。前半1000メートル通過タイム1分01秒2という、ゆったりとした流れに落とし込んだ。最後は1、2着馬に差し込まれたものの、勝ち馬サトノグランツから0秒1差の3着に粘っており、新境地を開いたと言っていいだろう。祖母Promising Leadは芝10ハロンのプリティポリーS(G1・アイルランド)の勝ち馬で、母系が秘める底力は3000メートルの距離をこなせるだけのものがあるとみていいだろう。スピードの持続力も持ち味で、3、4コーナーの下り坂から加速して長く脚を使える京都の長丁場という条件も合っているはずだ。

牡3歳

調教師:武井亮(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ナスノシベリウス
  • 母の父:Unbridled's Song
ここに注目!

1勝馬ながら、青葉賞2着、日本ダービー3着と能力の高さは疑いようがない。成長力あふれる父の産駒だけに、ひと夏を越して、また一段とパワーアップした姿を見せる可能性は十分にあるだろう。

秋初戦となった前走の神戸新聞杯は、5着だったとはいえ勝ち馬から0秒1差の接戦を演じており、決して悲観する内容ではなかった。ジワジワと伸びる末脚は、京都・芝3000メートルという条件で大きな武器となるだろう。この中間は、前走に続き栗東トレーニング・センターに滞在して調整を行っており、12日には同CWコースで6ハロン82秒4(ラスト1ハロン11秒4)をマーク。調教からも順調ぶりがうかがえ、レースを1度使われた上積みもあるはずだ。全姉ナスノシンフォニーが5歳の春に3勝目をマークしたことからも、母系は豊富な成長力を持っていると言える。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: