今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

京都競馬場 2000メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

データ分析

3年ぶりに京都で開催される牝馬三冠の最終戦

過去10年の秋華賞優勝馬のうち、2018年のアーモンドアイと2020年のデアリングタクトは牝馬三冠制覇を成し遂げた。その一方で、2014年のショウナンパンドラと2016年のヴィブロスは春の牝馬クラシックに出走していない馬だった。3年ぶりに京都で行われるラスト一冠を手中に収めるのはクラシック好走馬か、それともここにきて力をつけてきた上がり馬か。阪神競馬場で行われた2021年と2022年を含む過去10年の結果を参考に、レースの特徴を探っていく。

伏兵台頭の余地は少なめ

過去10年の単勝人気別成績を見ると、優勝馬はいずれも単勝4番人気以内で、2着馬も10頭中9頭が5番人気以内だった。3着馬は半数の5頭が8番人気以下と伏兵台頭の余地が全くないわけではないが、上位人気馬が優勢とみるのが妥当なところだろう。〔表1〕

〔表1〕単勝人気別成績(過去10年)
単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3-1-1-5 30.0% 40.0% 50.0%
2番人気 0-4-0-6 0% 40.0% 40.0%
3番人気 5-0-2-3 50.0% 50.0% 70.0%
4番人気 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
5番人気 0-2-1-7 0% 20.0% 30.0%
6〜9番人気 0-0-3-37 0% 0% 7.5%
10番人気以下 0-1-2-80 0% 1.2% 3.6%

JRAでの勝利数をチェック

上位人気中心の傾向であることから、実績上位の馬が順当に好結果を残していることがうかがえる。実際、過去10年の優勝馬の半数は、JRAで通算4勝以上を挙げていた馬だった。好走率でも4勝以上馬の数値が最も高く、3勝馬がそれに続く。勝率と連対率は勝利数が減るに従って下がり、1勝馬は第1回までさかのぼっても優勝がない。〔表2〕

〔表2〕JRAでの勝利数別成績(過去10年)
JRAでの勝利数 成績 勝率 連対率 3着内率
4勝以上 5-1-0-4 50.0% 60.0% 60.0%
3勝 3-5-5-52 4.6% 12.3% 20.0%
2勝 2-3-3-72 2.5% 6.3% 10.0%
1勝 0-1-2-15 0% 5.6% 16.7%

オークス組と紫苑S組が活躍

近年はオークスから直行してきた馬の活躍が目立ち、2018年から2021年まで4連勝を記録。連勝が途切れた昨年も2着と3着に入っている。また、オークスで3着以内だった馬が直行した場合、過去5年に限れば〔4・1・1・3〕(3着内率66.7%)と、好走率が非常に高くなっている。なお、昨年の優勝馬スタニングローズは前走が紫苑Sだったが、紫苑S組は2016年の重賞格付けを機に存在感を増し、同年以降に3勝を含む7連対をマークしている。対して、もう一つのトライアルであるローズS組は2015年を最後に勝利から遠ざかっており、ここ5年は連対例がない。〔表3〕

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表3〕前走別成績(過去10年)
前走 成績 勝率 連対率 3着内率
オークス 4-1-1-15 19.0% 23.8% 28.6%
ローズS 2-3-7-54 3.0% 7.6% 18.2%
紫苑S 4-4-0-38 8.7% 17.4% 17.4%
その他の重賞 0-0-0-9 0% 0% 0%
紫苑S以外のオープン特別 0-0-0-1 0% 0% 0%
3勝クラス 0-0-0-3 0% 0% 0%
2勝クラス 0-2-1-16 0% 10.5% 15.8%
1勝クラス 0-0-1-7 0% 0% 12.5%
  • 注記:紫苑Sは2015年までオープン特別、2016年から2022年はGⅢ

末脚が明暗を分ける

京都競馬場で行われた2013年から2020年の優勝馬は、いずれも中団や後方からの差し切り勝ちだった。そこで京都競馬場で行われた過去8回における前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位別成績を調べてみると、3着以内馬24頭中17頭は同3位以内だった。これには2020年に単勝10番人気で2着に入ったマジックキャッスルをはじめ、8番人気以下だった馬が5頭含まれている。末脚が確かな馬は人気薄でも軽視禁物と言えそうだ。〔表4〕

〔表4〕前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位別成績(2013年から2020年)
順位 成績 勝率 連対率 3着内率
3位以内 7-5-5-33 14.0% 24.0% 34.0%
4位以下 1-3-3-84 1.1% 4.4% 7.7%
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オークス上位馬に注目

オークスで4着以内に入っていた馬が目下6連勝中で、これに該当する馬は過去10年で〔8・3・2・10〕(勝率34.8%)となっている。残る2勝は桜花賞・オークスともに不出走だった馬が挙げたもので、オークスに出走しながら5着以下に敗れていた馬は〔0・4・4・60〕と優勝例がないことも覚えておきたい。〔表5〕

(高那実 マヤ)

〔表5〕優勝馬のオークスでの着順(過去10年)
年度 優勝馬 オークスでの着順
2013年 メイショウマンボ 1着
2014年 ショウナンパンドラ 不出走
2015年 ミッキークイーン 1着
2016年 ヴィブロス 不出走
2017年 ディアドラ 4着
2018年 アーモンドアイ 1着
2019年 クロノジェネシス 3着
2020年 デアリングタクト 1着
2021年 アカイトリノムスメ 2着
2022年 スタニングローズ 2着

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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