今週の注目レース

秋華賞(GⅠ)

京都競馬場 2000メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

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牝3歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ヤンキーローズ
  • 母の父:All American
ここに注目!

オークスは6馬身差の圧勝で、単勝オッズ1.4倍の断然人気に応えた。阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞に続いてGⅠ3連勝中。2020年のデアリングタクト以来、史上7頭目の牝馬三冠がかかる。

昨年夏のメイクデビュー新潟(芝1600メートル)は、JRA史上最速タイとなる上がり3ハロン31秒4(推定)の末脚で差し切り勝ち。2戦目のアルテミスSは2着に敗れたが、続く阪神ジュベナイルフィリーズでGⅠ初制覇を果たした。今年は桜花賞とオークスを勝ち、史上17頭目の牝馬二冠を制覇。前走のオークスでの勝ち時計2分23秒1は、翌週の日本ダービーを2秒1も上回る好時計だった。夏場は休養し、9月12日に栗東トレーニング・センターへ帰厩。本レースに向けて順調に乗り込まれており、圧倒的なパフォーマンスでラスト一冠もつかみ取る。

牝3歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:マスクオフ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

トライアルのローズSは1分43秒0のJRAレコード勝ち。デビュー4戦目での勝利は、2002年ファインモーションと並ぶ最少キャリアだった。その先輩は秋華賞も制覇。本馬も非凡な素質は通用するはずだ。

デビューから4戦連続でメンバー3位以内の推定上がり3ハロンのタイムをマーク。重賞3勝を挙げた祖母ビハインドザマスクをほうふつとさせる非凡な切れ味を受け継いでいる。重賞初挑戦だったローズSも中団から上がり3ハロン33秒2(推定)の瞬発力で差し切り、1分43秒0のJRAレコードV。馬体重こそ休養前と同じ444キログラムだったが、課題のコーナリングは上手になり、レースぶりに成長を感じさせた。騎乗した岩田望来騎手は「反応も良くて最後は遊ぶ場面もありました。まだまだ良くなる余地はあります。本番が楽しみです」と期待を寄せる。連勝の勢いは魅力だ。

牝3歳

調教師:武藤善則(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ガルデルスリール
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

今年からGⅡに昇格したトライアル・紫苑Sを後方から強烈な末脚で差し切り、重賞初制覇。初めてだった2000メートルの距離も難なく克服した。過去10年で前走紫苑S組は4勝と、活躍が目立つ。

昨年6月のデビューから2連勝でオープン特別・コスモス賞(札幌・芝1800メートル)を制した素質馬。昨年の阪神ジュベナイルフィリーズは2番人気に支持されるも12着に敗れた。今年に入っても重賞であと一歩の競馬が続いたが、秋初戦の紫苑Sでは直線で目の覚めるような末脚を発揮して差し切りV。勝利に導いた横山典弘騎手は「もともと、能力はすごくある馬です。休み明けでちょっと体の使い方がモタモタしていたのですが、最後は大事にしていた分、いい感じで弾けてくれました」と振り返った。頼もしいベテランとのコンビで、再び大舞台に挑む。

牝3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:セレスタ
  • 母の父:Jump Start
ここに注目!

春の牝馬クラシックは桜花賞4着、オークス2着。ポテンシャルは世代トップクラスだ。昨年、牝馬三冠を狙ったスターズオンアースを負かしたのはオークス2着馬だった。ラスト一冠で逆転に燃える。

デビュー3戦目だった今年のクイーンCで重賞初制覇。続く桜花賞(4着)でも上位争いを演じた。前走のオークス(2着)は勝ったリバティアイランドに離されたが、その他の桜花賞上位組には先着。距離を延ばして着順を上げた。前哨戦を使わず秋華賞へ直行するローテーションは予定通り。過去5年の秋華賞はオークスからの直行組が4勝しており、久々でも割り引く必要はないだろう。1つ上の半姉ヴァレーデラルナ(父ドゥラメンテ)は3歳の昨年秋にJBCレディスクラシック(JpnⅠ)を制覇。成長力のある血統で、ラスト一冠で反撃なるか、注目だ。

牝3歳

調教師:高橋康之(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:イシス
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

今年に入ってからの2戦は、ともにレースの上がり3ハロンタイムが34秒台の決着で2桁着順に敗れたが、同35秒台だった近2走はオークス3着、クイーンS1着と成績が上昇。今回も上がりのタイムが好走のポイントになりそうだ。

昨年の札幌2歳Sで重賞初制覇を飾り、GⅠ初挑戦だった阪神ジュベナイルフィリーズでは後方から馬群をさばいて伸びるも6着。今年に入ってもチューリップ賞15着、桜花賞14着と末脚不発が続いたが、続くオークスでは勝ち馬リバティアイランドに次ぐ上がり3ハロン34秒1(推定)の末脚で3着に浮上した。他世代との初対戦だった前走のクイーンSは、中団後方追走から早めに動いて差し切りV。内回りコースの秋華賞を意識した積極的なレース運びで結果を出した。クイーンS勝ち馬は、2011年にアヴェンチュラが秋華賞を制覇。本馬は4度目のGⅠ挑戦でビッグタイトルを狙う。

牝3歳

調教師:清水久詞(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:コナブリュワーズ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

チューリップ賞2着から挑んだ桜花賞では2着に好走。3番人気だったオークス(7着)はスタート直後に他馬と接触してバランスを崩し、流れに乗り切れなかった。本来の先行策がかなえば巻き返し可能だろう。

父キタサンブラックも管理した清水久詞厩舎に所属し、昨年8月のメイクデビュー小倉(芝1800メートル)を快勝した。今年2戦目のチューリップ賞2着で桜花賞の優先出走権を獲得。初めての大舞台となった桜花賞でも2番手追走から抜け出し2着に粘った。前走のオークスはスタート直後に他馬と接触して後方からのレースとなり、不完全燃焼の7着。その後は放牧を挟み、ここを目標にじっくりと乗り込んできた。父のキタサンブラックは春のクラシック二冠で3着、14着に敗れたが、秋の菊花賞でGⅠ初制覇。本馬も牝馬三冠・最終戦で巻き返しなるか、楽しみだ。

牝3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:サンブルエミューズ
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

昨年のアルテミスSではリバティアイランドに競り勝ち、重賞初制覇を飾った。世代上位のポテンシャルを秘める一頭。1つ上の半姉ナミュール(父ハービンジャー)が昨年2着だった秋華賞でリベンジに挑む。

昨年秋のアルテミスSはリバティアイランドに競り勝ってV。後方2番手から、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒0(推定)をマークした。その後のGⅠ2戦は末脚不発に終わったが、オークスではスタートを決めて先行すると直線で抜け出し、見せ場十分の4着に入った。秋初戦のローズSは伸び切れず14着に敗れたが、これまで阪神・芝外回りコースの3戦は全て2桁着順。小倉のデビュー戦1着、オークス4着とコーナー通過4回の舞台で好走しており、初めての京都・内回りコースがプラスに出る可能性もある。秘めたポテンシャルを発揮できれば反撃可能だろう。

牝3歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ダンスファンタジア
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

秋の始動戦に選択した紫苑Sは、好位から抜け出して2着。差し馬が台頭する厳しい流れのなかで、見せ場たっぷりの内容だった。京都の内回りコースでも、立ち回りの上手さを生かせればチャンスはありそうだ。

祖母にマイルGⅠ2勝のダンスインザムードを持つ良血馬。昨年9月のメイクデビュー中山(芝1600メートル)は4馬身差の快勝で、1番人気に応えた。その後はなかなか収得賞金を加算できなかったが、今年3月のフラワーCは不良馬場のなか、1/2馬身差の2着に好走。初めてのGⅠに挑んだオークスも中団から追い上げ、桜花賞組に続く6着に入った。秋初戦の紫苑Sは、好位追走から直線に入って先頭に立ち、ゴール寸前まで粘って2着。1勝馬ながらポテンシャルは世代上位と言える。京都・内回りコースの本レースにおいて、立ち回りのうまさは大きな武器になるはずだ。

(寺下 厚司)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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