今週の注目レース

関西テレビ放送賞ローズステークス(GⅡ)

阪神競馬場 1800メートル(芝・外)馬齢 (牝) 3歳オープン

データ分析

人気薄の馬も侮れない激戦必至のトライアル競走

2022年のローズSは、単勝オッズ2.7倍(1番人気)のアートハウスが1着、同4.0倍(2番人気)のサリエラが2着、同19.1倍(7番人気)のエグランタインが3着となり、3連単の配当は1万7780円にとどまった。もっとも、過去10回のローズSにおける3連単の払戻金を振り返ってみると、半数の5回が20万円以上の配当で決着している。同113万9000円の高額配当となった2020年のように、人気薄の馬が3着以内に複数食い込んだ例も少なくない。今回は中京・芝2000メートルで行われた2020年から2022年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

前走好走馬が中心

過去10年の3着以内馬30頭中25頭は、前走の着順が5着以内だった。一方、6着以下だった馬は3着内率7.6%と苦戦している。前走好走馬が強いレースと言えるだろう。〔表1〕

〔表1〕前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 着度数 勝率 連対率 3着内率
5着以内 8-8-9-71 8.3% 16.7% 26.0%
6着以下 2-2-1-61 3.0% 6.1% 7.6%

なお、前走の着順が6着以下だったにもかかわらず3着以内に入った5頭のうち4頭は、JRAのGⅠにおいて“13着以内、かつ4コーナー通過順が6番手以内”となった経験のある馬だった。GⅠに出走経験があり、なおかつそのレースの4コーナーを好位で通過していた馬でない限り、前走で6着以下だった馬は割り引きが必要だ。〔表2〕

〔表2〕前走の着順が6着以下だった馬の、JRAのGⅠにおいて“13着以内、かつ4コーナー通過順が6番手以内”となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 2-2-0-9 15.4% 30.8% 30.8%
なし 0-0-1-52 0% 0% 1.9%

前走での人気も見逃せないポイント

過去10年の3着以内馬30頭中24頭は、前走での単勝人気が4番人気以内だった。一方、5番人気以下だった馬は3着内率8.8%と苦戦している。たとえ前走のレース内容が良かったとしても、前走での単勝人気が低かった馬は過信禁物とみておきたい。〔表3〕

〔表3〕前走の単勝人気別成績(過去10年)
前走の単勝人気 着度数 勝率 連対率 3着内率
4番人気以内 8-8-8-70 8.5% 17.0% 25.5%
5番人気以下 2-2-2-62 2.9% 5.9% 8.8%

臨戦過程が明暗を分けそう

過去5年の3着以内馬15頭中7頭は、前走がオークスだった。一方、オークス以外だった馬は3着内率14.0%とやや苦戦している。〔表4〕

〔表4〕前走別成績(過去5年)
前走 着度数 勝率 連対率 3着内率
オークス 4-1-2-13 20.0% 25.0% 35.0%
オークス以外 1-4-3-49 1.8% 8.8% 14.0%

なお、前走がオークス以外だったにもかかわらず3着以内に入った8頭のうち6頭は、前走との間隔が中3週から中7週だった。前走がオークス以外だった休養明けの馬や、前走との間隔が極端に詰まっている馬は割り引いて考えた方がよさそうだ。〔表5〕

〔表5〕前走がオークス以外だった馬の、前走との間隔別成績(過去5年)
前走との間隔 着度数 勝率 連対率 3着内率
中2週以内 0-0-1-9 0% 0% 10.0%
中3〜7週 1-3-2-22 3.6% 14.3% 21.4%
中8週以上 0-1-0-18 0% 5.3% 5.3%

1800メートル以下のレースを経由してきた馬は不振

過去5年の3着以内馬15頭中12頭は、前走の距離が1800メートル超だった。一方、1800メートル以下だった馬は3着内率9.4%と苦戦している。ちなみに、該当馬は当レースが阪神・芝外回り1800メートルで行われた2018年と2019年に限っても〔0・1・0・12〕(3着内率7.7%)である。前走で1800メートル以下のレースを使われていた馬は、今後も扱いに注意するべきだろう。〔表6〕

〔表6〕前走の距離別成績(過去5年)
前走の距離 着度数 勝率 連対率 3着内率
1800m以下 0-2-1-29 0% 6.3% 9.4%
1800m超 5-3-4-33 11.1% 17.8% 26.7%
ウインファイブ対象レース
勝ち馬を探せ! FOR THE WIN

前走の出走頭数も重要

過去5年の優勝馬5頭は、いずれも前走の出走頭数が17頭以上だった。前走が多頭数のレースだった馬を重視したいところだ。また、この5頭は前走の馬体重が430キログラム以上480キログラム未満だった点、前走の距離が1800メートル超だった点も共通している。ここまで紹介した傾向も含めて絞り込みたい。〔表7〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表7〕優勝馬の、前走の出走頭数、馬体重、距離(過去5年)
年次 優勝馬 前走の出走頭数 前走の馬体重 前走の距離
2018年 カンタービレ 17頭 438kg 2400m
2019年 ダノンファンタジー 18頭 456kg 2400m
2020年 リアアメリア 18頭 474kg 2400m
2021年 アンドヴァラナウト 18頭 434kg 2000m
2022年 アートハウス 17頭 476kg 2400m

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: