今週の注目レース

アイビスサマーダッシュ(GⅢ)

新潟競馬場 1000メートル(芝・直線)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

牡4歳

調教師:森秀行(栗東)

  • 父:More Than Ready
  • 母:Goodbye Stranger
  • 母の父:Broad Brush
ここに注目!

3連勝で2022年ニュージーランドトロフィーを制した逸材。続くNHKマイルC(7着)後に脚部不安による約1年2か月の長期休養を余儀なくされたが、秘める能力は本物だ。初の直線競馬でも、そのスピードは上位と言える。

前走・NHKマイルCはゲートに突進するアクシデントがあり、最後方からの競馬と得意の先行策に持ち込むことができなかった。それでも初めての競馬の形ながら、勝ち馬から0秒6差の7着に入ったのは地力の証。騎乗した武豊騎手は「ゲートに入った瞬間から出ようとして、開いた瞬間に突進。今日は出遅れが全てでした。ただ、道中で折り合えたのは収穫です」と振り返った。2021年のオープン特別・中京2歳S(中京・芝1200メートル)では、1分08秒4の2歳コースレコードをマークし、翌年のスプリンターズSで2着のウインマーベル(2着)を撃破した。今回の条件で武器となる卓越したスピードを備えており、久々の実戦でも楽しみのほうが大きい。馬名の由来は「人名より」。

牝5歳

調教師:中舘英二(美浦)

  • 父:マクフィ
  • 母:シュプリームギフト
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母は2013年函館スプリントS2着、キーンランドC3着など短距離路線で活躍したシュプリームギフト。本馬はその豊かなスピードを受け継ぎ、2021年のアイビスサマーダッシュを優勝した。高い舞台適性に期待したい。

昨年のアイビスサマーダッシュは、内枠(2枠3番)からのスタート。外ラチ沿いに馬群が密集するなか、内ラチ沿いを突き進んだ。併せる形にならず集中力をキープするには厳しかったが、最後までしっかり走り切り6着を確保。一昨年に続くレース連覇とはならなかったが、あらためて地力は示した。騎乗した石川裕紀人騎手は「何頭か内に行く馬がいるのは想定していました。外に行くメリットもない枠なので内へ。頑張ってくれました」と相棒をねぎらった。今回はそれ以来の実戦となるが、美浦トレーニング・センターでの追い切りでは、キビキビとした走りで好時計をマーク。得意の新潟で復活の走りを期待したい。馬名の由来は「曲名」。

牝6歳

調教師:斎藤誠(美浦)

  • 父:アドマイヤムーン
  • 母:リーベストラウム
  • 母の父:ゼンノエルシド
ここに注目!

全兄が2016年ニュージーランドT2着など長く活躍したストーミーシーという、骨っぽい母系の出身。本馬は、前走のオープン特別・韋駄天S(新潟・芝1000メートル)で3着に好走した。今回は3番人気で11着だった昨年のリベンジを期す。

前走のオープン特別・韋駄天Sは、中身のある敗戦。序盤は好位につけてタイミングをうかがい、早めにスパート。抜群の勢いから残り200メートル付近で先頭に立ったが、ゴール前でわずかに1、2着馬に差された。それでも、上位を後方待機組が独占したなか、積極的な仕掛けての3着は価値があった。昨年の本レース(11着)でも強気の仕掛けを見せており、馬がしっかりした今年はさらなる前進が期待できそうなイメージだ。本舞台では、2022年の3勝クラス・駿風Sの勝ち方が鮮やかだった。一瞬の脚は確実に使えるだけに、ここも仕掛けのタイミングが鍵となりそうだ。馬名の由来は「ときめき」。

牝6歳

調教師:木原一良(栗東)

  • 父:サウスヴィグラス
  • 母:ジェネロシティー
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

スピード色の濃いサウスヴィグラス産駒。昨年のアイビスサマーダッシュでは、重賞初挑戦ながらスピード全開で逃げて2着に好走した。近走は振るわないが、同じ馬が連続で好走するケースが多いレースだけに、注意が必要だろう。

昨春に新潟・芝1000メートルへ初挑戦。いきなりオープン特別・韋駄天Sで3着に好走して、適性の高さを示した。続くアイビスサマーダッシュは、外枠(8枠17番)スタートから一気に外ラチ沿いへ。スピード全開でハナを突き進み、勝ち馬ビリーバーから0秒1差の2着に頑張った。騎乗した富田暁騎手は「スタートも出て前半は最高の入りで、残り200メートルからもしぶとく伸びてくれました。ただ、今日は勝ち馬の決め手が上位でした」と振り返った。その後は4戦連続で2桁着順だが、昨年のビリーバーも14連敗(うち2桁着順7回)後の激走だった。本馬にとって、復活Vにはこれ以上ない舞台だろう。馬名の由来は「罪の都市(ラスベガスの俗称)」。

牡5歳

調教師:寺島良(栗東)

  • 父:アジアエクスプレス
  • 母:メジェルダ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母は2015年ファンタジーSで2着に好走したメジェルダ。半弟バグラダス(父マジェスティックウォリアー)は昨年の朝日杯フューチュリティーSで5着と存在感を示した。本馬は、1戦1勝の直線競馬で初タイトルを目指す。

前走のオープン特別・福島テレビオープン(福島・芝1200メートル)は、ラストで逃げ馬が壁になり、スムーズに加速にできないシーン。8着に敗れはしたが、見直せる一戦だった。3走前のオープン特別・韋駄天S(新潟・芝1000メートル)は、直線競馬初挑戦ながらいきなりのV。52キログラムのハンデだったが、中団後方から鋭い脚を見せた。アイビスサマーダッシュは53秒台から54秒台での決着が大半で、韋駄天Sの56秒5からは時計を詰める必要があるが、キャリア26戦中23戦でダートを走っており、身上は力強いフットワーク。パワーが求められるコンディションになれば、一気に台頭しそうな雰囲気だ。馬名の由来は「中世の、古風な。母名、母父名の響きより」。

牡8歳

調教師:和田正一郎(美浦)

  • 父:バトルプラン
  • 母:ウーマンインレッド
  • 母の父:ステイゴールド
ここに注目!

2019年からのアイビスサマーダッシュで1着、2着、2着に好走。卓越したスピードで、長年この舞台での強さを示してきた。ただ、昨年の本レースは10着と大敗。8歳となった古豪の復活が待たれる。

4年連続のアイビスサマーダッシュ出走で、初めて連対を外した(10着)のが昨年だった。最内枠から内を突き進んだが、周りに馬が少なかったせいか、思ったほどポジションを主張できず。それまでの3年は外めの枠(6枠と7枠)だっただけに、初めての形に戸惑いがあったのかもしれない。騎乗した坂井瑠星騎手は「内枠になった時点で、先生(和田正一郎調教師)と相談して内を狙いました。終始手応えがないなかでよく頑張ってくれました」と回顧。着順こそ大きく落としたが、過去4年で最重量の58キログラムを背負っていたことからも、衰えたと判断するのは早計かもしれない。今年は2020年、2021年(ともに2着)と同じ57キログラム。巻き返しに期待したい。馬名の由来は「ライオンの中のボス」。

牝5歳

調教師:鈴木慎太郎(美浦)

  • 父:パイロ
  • 母:エンジェヌー
  • 母の父:コマンズ
ここに注目!

母エンジェヌーはダートの1000メートルと1200メートルで計3勝。本馬は前走のオープン特別・韋駄天S(新潟・芝1000メートル)で、最内枠スタートから2着に好走した。力をつけた今なら、初挑戦の重賞でも侮れない。

前走のオープン特別・韋駄天Sは、最後方から2着に好走。やや窮屈になって追い出しを待たされるシーンがありながら、メンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒5(推定)で弾けた。過去6年のアイビスサマーダッシュは、韋駄天S組が4勝と最有力のステップレースで、2020年ジョーカナチャンは、本馬と同じ韋駄天S2着からアイビスサマーダッシュを制した。本馬の韋駄天Sは51キログラムでの激走だったが、今回の55キログラムも走り慣れた重量(2勝、3着2回)だけに、大きく割り引く必要はないだろう。前走後は今開催に照準を合わせて調整。気温が急上昇するなかでも、キビキビとしたフットワークを披露している。馬名の由来は「火踊りのダンサー」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: