今週の注目レース

七夕賞(GⅢ)

福島競馬場 2000メートル(芝)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

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牡4歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:シルバーステート
  • 母:ハイノリッジ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

3歳時は日本ダービー(11着)、菊花賞(17着)に駒を進めて素質の片りんを示していたが、4歳を迎えて本格化を遂げ、前走の新潟大賞典では2着に好走した。芝2000メートルは1着、1着、2着と抜群の実績を誇り、重賞初制覇へ機は熟した。

約5か月半の休み明けとなった2走前の3勝クラス・競馬法100周年記念(阪神・芝2000メートル)は、好スタートを決めて好位集団で折り合いに専念。外を回る正攻法のレース運びから、直線は一完歩ごとに差を詰め、最後は力でねじ伏せるように抜け出して快勝した。前走の新潟大賞典は、不良馬場のタフなコンディションのなかスタート、二の脚ともに速く、スッと先手を主張。思い切りのいい逃げを打ち、直線半ばからはカラテとのマッチレース。最後はわずかに競り負けたが、3着以下に8馬身差なら“負けてなお強し”と言えるだろう。目下の充実ぶりは顕著で、梅雨の時季だけに晴雨兼用なのは強みだ。

牡4歳

調教師:林徹(美浦)

  • 父:シルバーステート
  • 母:コンカラン
  • 母の父:ジャングルポケット
ここに注目!

デビュー戦こそダノンベルーガ(今年のドバイターフ2着)の後塵を拝したが、2戦目から破竹の4連勝でオープンクラス入り。今回は約7か月半の休み明けになるが、調教の動きは抜群で、力の出せる態勢は整っている。

断然の1番人気に支持された前走の3勝クラス・ウェルカムS(東京・芝2000メートル)は、大外枠からスッと前に取りついて2番手で進めた。直線半ばで先頭に躍り出ると、ラスト1ハロンはレインフロムヘヴンとのマッチレース。最後まで勝負根性を発揮し、アタマ差振り切って4連勝を飾った。騎乗したC.ルメール騎手は「ペースは流れていましたが、この馬にはマイペースでした。とてもタフな馬で、最後まで止まっていません。物見をするくらい余裕がありました」と、ポテンシャルの高さに太鼓判を押している。重賞でどこまで通用するのか、注目の今年初戦を迎える。

牡4歳

調教師:宮本博(栗東)

  • 父:ブラックタイド
  • 母:ピクシーホロウ
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

昨年のラジオNIKKEI賞で重賞タイトルを獲得。ブリンカー着用後は、距離が長かった菊花賞(15着)を除けば全て3着以内と抜群の安定感を誇る。ここも展開の鍵を握る本馬の動きから目が離せない。

2走前の金鯱賞は、他馬の出方を窺いながら先手を奪取。スローペースの逃げに持ち込むと、プログノーシス(1着)の瞬発力には屈したものの、3着以下の追い上げはきっちりと振り切って2着に好走した。約3か月の休み明けとなった前走の鳴尾記念も気合をつけてハナを主張し、行き切った後は息を入れて平均ペースの逃げ。残り200メートル付近でボッケリーニ(1着)に捕まり、優勝争いから一度は後退しかけたが、しぶとい二枚腰を発揮して差し返すように脚を伸ばし、クビ差の2着に入った。4歳を迎えて気性面が成長しており、今回も首位争いが濃厚だ。

牡6歳

調教師:森秀行(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ヒーラ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

昨年の七夕賞は、1分57秒8の好タイムで2馬身1/2差の快勝。今回は海外遠征からの帰国初戦で、約4か月半の休み明けになるが、帰厩後は栗東坂路で自己ベストをマークしており、仕上げに抜かりはない。主役候補の一頭に挙げられる。

3走前のチャレンジCはハイペースで馬群が縦長になったなか、脚をためて中団のインを追走。4コーナーではソーヴァリアント(1着)をマークするように押し上げ、直線もしぶとく脚を伸ばして0秒3差の3着に好走した。2走前のアメリカジョッキークラブCは、スッと控えて後方待機策。4コーナーで馬群の大外を回り、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒4(推定)の末脚でノースブリッジから0秒1差の2着まで追い上げた。内をさばいた勝ち馬とはコース取りの差もあっただけに、勝ちに等しいレース内容だろう。前走のレッドシーターフH(G3・サウジアラビア・芝3000メートル)は7着に敗れたが、昨年優勝の七夕賞で本領発揮を期待したい。

牡5歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:カレンケカリーナ
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

前走の新潟大賞典は不良馬場も影響したのか10着に敗れたが、今回と同舞台の福島民報杯(リステッド・福島・芝2000メートル)を快勝。重賞でも瞬発力は引けを取らず、末脚の生きる展開ならあっさり勝っても不思議はない。

約2か月半の休み明けだった2走前の福島民報杯(リステッド)はスタートで後手を踏んだが、すぐに二の脚で挽回して9番手付近を追走。3、4コーナーでは外を回って押し上げ、メンバー中最速(推定)の末脚で力強く抜け出して5勝目を挙げた。不良馬場になった前走の新潟大賞典は中団を進むが、直線は伸びを欠いて10着に敗退。騎乗した斎藤新騎手は「こういう特殊な馬場で、ポジションをキープするのに脚を使わされてしまいました」と語ったように敗因は明白で、度外視していいだろう。リステッド勝ちを飾った福島・芝2000メートルで、あらためて注目したい。

牡5歳

調教師:久保田貴士(美浦)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:マーブルカテドラル
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

3走前の3勝クラス・迎春S(中山・芝2200メートル)を勝ってオープンクラス入りを果たすと、前走のメトロポリタンS(リステッド・東京・芝2400メートル)で5勝目を挙げた。5歳を迎えて充実一途。勝った勢いに乗って重賞初制覇を狙う。

2走前の金鯱賞は3コーナーからジワッと動き出し、4コーナーで先頭に並びかけて見せ場を作ったが、ラスト1ハロンで脚色が鈍って11着に敗れた。9番人気の低評価だった前走のメトロポリタンS(リステッド)は、内枠(1枠2番)から好スタートを決めて5番手のインを追走。直線もそのまま最内を狙い、残り200メートル付近で先行勢を捕らえて先頭に躍り出ると、最後は4頭横並びの追い比べを制した。重賞は2度使って14着、11着だが、父キングカメハメハ、母マーブルカテドラル(アルテミスS優勝)の血統背景は一級品で、もうひと皮むけてもよさそうだ。

せん7歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:マハーバーラタ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

今年2月の小倉大賞典で待望の重賞タイトルを獲得。前走の鳴尾記念は7着に敗れたが、勝ち馬から0秒3差なら悲観するレース内容ではない。他馬とのハンデ差は鍵になるが、7歳馬でも馬体は若々しく、巻き返しが期待される。

7歳初戦となった3走前の小倉大賞典は、レッドベルオーブ(15着)の大逃げで馬群が縦長になったなか、中団のインで脚をためて4コーナーから進出を開始。直線は先に抜け出したバジオウ(3着)をラスト100メートルで捕らえ、最後はカテドラル(2着)との追い比べをハナ差制して重賞制覇を達成した。GⅠ初挑戦となった2走前の大阪杯は16着に敗退。前走の鳴尾記念は逃げ馬が2着に残る展開だったが、4コーナー14番手からメンバー中最速(推定)の末脚を発揮して勝ち馬から0秒3差の7着に追い上げた。7歳馬で状態面の変動は少なく、中間もすこぶる順調。二つ目の重賞タイトル獲得を目指す。

牡8歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:ジャングルポケット
  • 母:アドマイヤパンチ
  • 母の父:ワイルドラッシュ
ここに注目!

2021年の新潟大賞典で重賞ウイナーの仲間入りを果たし、同年の天皇賞(秋)、ジャパンカップでは4着に健闘した。年齢的にはベテランの域に入ったが、4走前のチャレンジCで4着に入って地力健在を示しており、侮れない存在だ。

初の3000メートル戦となった2走前の阪神大賞典は、スッと控えて中団インで折り合いに専念。スローペースで前が残る展開だったが、直線はしぶとく脚を伸ばし、勝ったジャスティンパレスから0秒6差の6着ならレース内容は悪くない。前走の天皇賞(春)は離された8着だったが、騎乗したM.デムーロ騎手が「前半からモタれていて、坂の下りではバランスがひと息でした。そこからはスムーズでしたが、2周目の3、4コーナーでまたモタれました」と振り返っており、参考外の一戦と言えるだろう。8歳馬でも年齢的な衰えはなく、全5勝中4勝を挙げる2000メートルに戻れば軽視は禁物だ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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