今週の注目レース

ラジオNIKKEI賞(GⅢ)

福島競馬場 1800メートル(芝)ハンデ 3歳オープン

データ分析

人気が割れがちな3歳限定のハンデキャップ重賞

レース名がラジオNIKKEI賞に、負担重量がハンデキャップに改められた2006年以降の出走馬255頭中、単勝オッズ3倍未満の支持を集めた馬は3頭だけ。4倍未満に広げても8頭だけと、特定の馬に人気が集中することが少ない。さらに、その8頭のうち優勝を果たしたのは2015年のアンビシャス(単勝オッズ2.8倍)のみと、非常に難解な一戦になっている。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

負担重量が明暗を分けそう

過去10年の3着以内馬30頭中26頭は、負担重量が「52キログラム超56キログラム未満」だった。一方、「52キログラム以下」だった馬は3着内率が3.8%に、「56キログラム以上」だった馬は同14.3%にとどまっている。ハンデが軽い馬や、比較的重いハンデを課された馬は、評価を下げた方がよさそうだ。〔表1〕

〔表1〕負担重量別成績(過去10年)
負担重量 着度数 勝率 連対率 3着内率
52kg以下 0-0-1-25 0% 0% 3.8%
52kg超56kg未満 8-10-8-73 8.1% 18.2% 26.3%
56kg以上 2-0-1-18 9.5% 9.5% 14.3%

臨戦過程がポイント

過去10年の3着以内馬30頭中9頭は、前走がプリンシパルS、青葉賞、皐月賞のいずれかだった。該当馬の3着内率は悪くない水準に達している。前走が上位馬に日本ダービーへの優先出走権が付与されるレースだった馬は、相応に高く評価するべきだろう。〔表2〕

〔表2〕前走別成績(過去10年)
前走 着度数 勝率 連対率 3着内率
プリンシパルS 3-1-1-7 25.0% 33.3% 41.7%
青葉賞 1-0-1-5 14.3% 14.3% 28.6%
皐月賞 0-1-1-6 0% 12.5% 25.0%
その他のレース 6-8-7-98 5.0% 11.8% 17.6%

なお、前走がプリンシパルS・青葉賞・皐月賞以外だった馬のうち、3着以内に入った21頭中19頭は前走との間隔が中7週以内だった。前走がプリンシパルS・青葉賞・皐月賞以外だった馬で、レース間隔が空いている馬は過信禁物とみておきたい。〔表3〕

〔表3〕前走がプリンシパルS・青葉賞・皐月賞以外だった馬の、前走との間隔別成績(過去10年)
前走との間隔 着度数 勝率 連対率 3着内率
中7週以内 6-7-6-65 7.1% 15.5% 22.6%
中8週以上 0-1-1-33 0% 2.9% 5.7%

牝馬は不振

過去10年の3着以内馬30頭中、2016年2着のダイワドレッサーを除く29頭は牡馬だった。一方、牝馬は3着内率4.3%と苦戦している。牝馬は上位に食い込む可能性が低いとみておきたいところだ。〔表4〕

〔表4〕性別成績(過去10年)
着度数 勝率 連対率 3着内率
10-9-10-94 8.1% 15.4% 23.6%
0-1-0-22 0% 4.3% 4.3%

勝ち上がってきたレースに注目

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、“中山以外のJRAの競馬場の1600メートル超2200メートル未満、かつ出走頭数が10頭以上のレース”において1着となった経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率5.0%と苦戦しているうえ、2017年以降の過去6年に限ると〔0・0・0・31〕(3着内率0%)である。中山以外の競馬場で行われた出走頭数10頭以上の中距離戦を勝利した経験がない馬は疑ってかかるべきだろう。〔表5〕

〔表5〕“中山以外のJRAの競馬場の1600メートル超2200メートル未満、かつ出走頭数が10頭以上のレース”において1着となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 9-9-9-59 10.5% 20.9% 31.4%
なし 1-1-1-57 1.7% 3.3% 5.0%
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強調材料が多い馬を選びたい

過去4年の優勝馬は、いずれも負担重量が52キログラム超56キログラム未満だった。また、前走との間隔が中7週以内だった点、牡馬だった点、“中山以外のJRAの競馬場の1600メートル超2200メートル未満、かつ出走頭数が10頭以上のレース”において1着となった経験があった点も共通している。〔表1〕、〔表3〕、〔表4〕、〔表5〕で挙げたポイントを参考に絞り込むべきだろう。〔表6〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表6〕優勝馬の、負担重量、前走との間隔、性、“中山以外のJRAの競馬場の1600メートル超2200メートル未満、かつ出走頭数が10頭以上のレース”における最高着順(過去4年)
年次 優勝馬 負担重量 前走との間隔 “中山以外のJRAの競馬場の1600メートル超2200メートル未満、かつ出走頭数が10頭以上のレース”における最高着順
2019年 ブレイキングドーン 55kg 中7週 1着(2歳新馬)
2020年 バビット 53kg 中5週 1着(早苗賞ほか)
2021年 ヴァイスメテオール 54kg 中7週 1着(2歳新馬)
2022年 フェーングロッテン 55kg 中4週 1着(2歳未勝利)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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