今週の注目レース

アルテミスステークス(GⅢ)

東京競馬場 1600メートル(芝)馬齢 (牝) 2歳オープン

出走馬情報

グレイシア

牝2歳

調教師:栗田徹(美浦)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:クーデグレイス
  • 母の父:ホワイトマズル
ここに注目!

メイクデビュー新潟(芝1400メートル)を鮮やかに逃げ切って初陣を飾ると、前走の500万下・アスター賞(中山・芝1600メートル)も連勝。前走は初戦と違い、後方を進んで大外から一気に差し切る競馬だった。異なる戦法での連勝は価値が高く、3連勝も十分可能だ。

「前走の500万下・アスター賞は、スタートで後手を踏み後方からのレースになりましたが、最後の直線では目を引く末脚を発揮して勝利を飾ってくれました。初戦は逃げて勝っていますから、レースの幅が広がったという点でも収穫が大きかったです。その後は短期放牧でリフレッシュさせてから、このアルテミスSを目標に調整を進めています。左回りコースもデビュー戦で経験しているので心配ないでしょう。相手は強化されますが、この馬の将来性も高いと考えていますから、楽しみな重賞挑戦です」と、厩舎スタッフは本馬には大きな期待を寄せている。自在のレースぶりで無傷のV3を狙う素質馬に、注目が集まる。

アズマヘリテージ

牝2歳

調教師:河内洋(栗東)

  • 父:トーセンジョーダン
  • 母:ヘリテージゴールド
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

メイクデビュー小倉(芝1200メートル)は、中団から進んで差し切り勝ち。前走の小倉2歳Sでは後方からの競馬で2着に好走し、あらためて豊かな才能をアピールした。今回、400メートルの距離延長にうまく対応できれば、重賞初制覇も可能だろう。

「前走の小倉2歳S(2着)は、考えていたよりも後方からの競馬になりましたが、最後の直線ではインを突いてよく伸びてくれました。その後はひと息入れて英気を養い、10月に入ってから栗東トレーニング・センターで乗り込みを開始しました。動きも良化中ですから、上々の仕上がりで出走できそうです。今回は初の東京・芝コースになりますが、追って味のあるタイプなので、むしろプラスになるかもしれません。牝馬同士なら勝機を見いだせるでしょう」と、陣営は本馬のケアに力を注いでいる。デビュー2戦目の重賞で好走したように高い能力を備えており、センスの良さもセールスポイント。長い直線で持ち味をフルに生かせば、重賞タイトル奪取も可能だろう。

アフランシール

牝2歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ルシュクル
  • 母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!

半姉のブランボヌール(父ディープインパクト)はスプリント重賞を2勝したが、本馬はマイルから中距離で活躍が楽しみな一頭。3番人気に支持された前走の札幌2歳Sは5着だったが、道中リラックスして走ることができれば、巻き返しが見られそうだ。

「メイクデビュー函館(芝1800メートル、1着)の内容が良かったので、前走の札幌2歳Sは期待を持って送り出しましたが、道中リラックスした走りができずにラストの伸び脚を欠きました(結果は5着)。ただ、それでも勝ち馬から大きくは離されていませんから、楽しみな馬であることに変わりはありません。美浦トレーニング・センターに戻ってからも調教で上々のフットワークを見せているので、順調な仕上がりで出走できると思います。前走の内容を踏まえると200メートルの距離短縮は歓迎材料です」と、厩舎サイドの評価が高い一頭だ。前走は牡馬相手だっただけに、牝馬限定重賞であらためて期待したい。

ウインゼノビア

牝2歳

調教師:青木孝文(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:ゴシップクイーン
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

6月の未勝利(東京・芝1600メートル)を3馬身差で快勝すると、前走のオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500メートル)でも軽快な逃げを打ち、最後は3馬身差をつけて2連勝を飾った。今回も、持ち前の豊かなスピードを生かしたい。

前走のオープン特別・クローバー賞を快勝した後はひと息入れ、10月に入ってから美浦の坂路で入念な乗り込みを消化。馬体も動きも良く、好仕上がりで登場できそうだ。前走は逃げて後続を突き放す強い内容を残したが、初勝利をマークした前々走の未勝利では2番手から抜け出す競馬を披露。展開に注文がつかない点はセールスポイントで、すでに東京・芝1600メートルを経験して好成績を残している点も魅力だろう。相手が強くなる今回は試金石の一戦だが、センスの良さと豊富なスピードを存分に生かすことができれば、3連勝での重賞タイトル獲得も夢ではないはずだ。

ビーチサンバ

牝2歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:クロフネ
  • 母:フサイチエアデール
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

厩舎期待の良血馬が、メイクデビュー阪神(芝1600メートル)を期待通りの強さで勝利。今回はキャリア1戦での重賞挑戦で、楽な競馬にはならないだろうが、センスの良さと瞬発力は一級品だ。2連勝での重賞制覇となるのか、その走りから目が離せない。

「素直な気性で、普段から優等生タイプです。前走のメイクデビュー阪神は仕上がりも良く期待していましたが、レースでもセンスの良さを感じさせる走りで、好位追走から楽に抜け出す強い内容を残してくれました。この中間は、アルテミスSを視界に入れて乗り込みを消化してきました。軽快なフットワークを見せていますから、これなら好調をキープしたまま臨めるでしょう。輸送を気にする馬ではないので、コース替わりにも対応可能なはずです」と、陣営は好発進を遂げた本馬を頼もしく思っている。父クロフネ、母フサイチエアデールという良血馬が、デビュー戦を快勝。キャリア1戦での重賞参戦でも、楽しみは広がる。

ミディオーサ

牝2歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ミスエーニョ
  • 母の父:Pulpit
ここに注目!

メイクデビュー東京(芝1600メートル)は2着に敗れたが、直線で大外を強襲して高い能力を披露。前走の未勝利(新潟・芝1600メートル)を、好位追走から楽々と抜け出す余裕十分の内容で勝ち上がった。半姉に重賞ウイナーのミスエルテ(父Frankel)がいる血統背景も魅力だ。

「前走の未勝利は、パドックで少しテンションが上がりましたが、返し馬では落ち着いていました。レースでもうまく流れに乗って、最後は鋭い末脚を発揮してくれたので、この先が楽しみです。牝馬としては馬格がありますし、徐々に精神面の成長も感じられます。今回は重賞へのエントリーになりますが、ここでも潜在能力は見劣りしないと思いますから、不安よりも期待の方が大きいです」と、厩舎サイドは本馬の将来性を高く評価している。半姉のミスエルテは、初勝利をマークした後に重賞のファンタジーSも連勝と、2歳の早い時期から活躍した馬。妹の本馬も2連勝での重賞タイトル奪取なるか、期待が膨らむ。

トスアップ

牝2歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ジャスタウェイ
  • 母:トップライナーⅡ
  • 母の父:Thunder Gulch
ここに注目!

前走のメイクデビュー札幌(芝1500メートル)を、後続に5馬身差をつけて快勝。小柄ながらも抜群のレースセンスを備えている。半姉にアメリカのG1ホースがいる良血馬で、この先の活躍が楽しみな一頭だ。

「前走のメイクデビュー札幌は、好仕上がりで臨めました。レースも最後の直線で素晴らしい瞬発力を発揮して勝利してくれたので、将来が楽しみになりました。まだ少し非力な面を残していますが、切れ味とセンスの良さがセールスポイントです。この中間はひと息入れてリフレッシュし、このアルテミスSを目標に調整を進めています。栗東CWコースの調教では軽快なフットワークを見せていますから、好仕上がりで出走できそうです。今回は初の長距離輸送など克服すべき条件はありますが、素質は他の馬と互角以上のものがあるはずです」と、陣営は本馬の素質を高く買っている。鮮やかなデビュー勝ちを収めた良血馬から、目が離せない。

(片野 昌一)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: