アルテミスSは2歳牝馬限定の重賞として2012年に新設されたばかりで歴史の浅い一戦だが、2012年の2着馬アユサンが翌春の桜花賞を制覇、2014年の2着馬レッツゴードンキも桜花賞馬となり、2015年の2着馬メジャーエンブレムは阪神ジュベナイルフィリーズとNHKマイルCを優勝。そして、昨年の優勝馬ラッキーライラックも次走で阪神ジュベナイルフィリーズを優勝しており、このアルテミスSで好走した馬が年末の2歳GⅠや翌春のGⅠ戦線で活躍している。過去6年の結果からレースの傾向を探っていく。
過去6年の出走馬について、直近の芝1600メートル以上のレースにおける着順別に成績をまとめると、連対馬12頭中11頭は該当したレースで「4着以内」に入っていた。中でも「1着」組が3着以内馬18頭中13頭を占めている。直近で出走した芝1600メートル以上のレースで上位争いに加わっていた馬は、注目してみたい。〔表1〕
着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 5-3-5-31 | 11.4% | 18.2% | 29.5% |
2着 | 0-0-0-6 | 0% | 0% | 0% |
3着 | 0-2-1-3 | 0% | 33.3% | 50.0% |
4着 | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
5着 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
6着以下 | 0-0-0-11 | 0% | 0% | 0% |
芝1600m以上不出走 | 0-1-0-28 | 0% | 3.4% | 3.4% |
過去6年の出走馬について、前走の4コーナーの位置別に成績を調べると、優勝馬が出ているのは「4、5番手」と「10番手以下」の2組だけだが、この2組は共に2着と3着が少なくなっている。そこで好走率を見ると、3着内率で20%を超えているのは「2、3番手」と「4、5番手」の2組だけ。「10番手以下」組は少し見劣る数字になっている。〔表2〕
前走の4コーナーの位置 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
先頭 | 0-0-1-7 | 0% | 0% | 12.5% |
2、3番手 | 0-3-2-18 | 0% | 13.0% | 21.7% |
4、5番手 | 4-1-1-22 | 14.3% | 17.9% | 21.4% |
6〜9番手 | 0-2-1-20 | 0% | 8.7% | 13.0% |
10番手以下 | 2-0-1-14 | 11.8% | 11.8% | 17.6% |
過去6年の出走馬について、初勝利を挙げたレースでの単勝人気別に成績をまとめると、優勝馬6頭中3頭が「2番人気」、2頭が「5番人気」、1頭が「1番人気」となっている。好走率では「5番人気」組がトップで、「1番人気」組は勝率こそ低いものの2着4回、3着4回となっており、連対率と3着内率では「5番人気」組に次ぐ数値となっている。なお、「6〜9番人気」組と「10番人気以下」組は連対がなく苦戦傾向にある。初勝利を挙げたレースで上位人気に支持されていた馬に注目したいところだ。〔表3〕
(河野 道夫)
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 1-4-4-25 | 2.9% | 14.7% | 26.5% |
2番人気 | 3-0-0-19 | 13.6% | 13.6% | 13.6% |
3番人気 | 0-1-0-8 | 0% | 11.1% | 11.1% |
4番人気 | 0-0-0-5 | 0% | 0% | 0% |
5番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
6〜9番人気 | 0-0-2-16 | 0% | 0% | 11.1% |
10番人気以下 | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
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