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7月5日のエクリプスS(G1・イギリス)では10ポンド、8月20日の英インターナショナルS(G1・イギリス)では7ポンドだった3歳馬と古馬の斤量差が、ここは6ポンドとなる。過去10年の勝ち馬を見ると、古馬3頭に対し3歳馬7頭、直近4年は3歳馬が4連勝中と、3歳世代優位の傾向が出ている。
上述した芝2,000メートル路線のG1・2戦で、1・2着を分け合ってきたドラクロワ(牡3歳)とオンブズマン(牡4歳)による、直接対決第3ラウンドの舞台となることが期待されていたが、この辺りでひと息入れたいという陣営の意向でオンブズマンが回避。ドラクロワに人気が集中する情勢となっている。
1番人気に推された英ダービー(G1・イギリス)で9着に大敗した後、捲土重来を期して出走したエクリプスSで、残り250メートル付近では馬群最後方という位置から鬼脚を繰り出し、先に抜け出していたオンブズマンをクビ差かわして優勝。G1初制覇を果たしたのがドラクロワだ。前走の英インターナショナルSでも最後方から追い込んだが、ここでは勝ったオンブズマンに3馬身1/2差及ばず2着に敗れた。今年の春、アイリッシュチャンピオンSと同コース・同距離のバリーサックスS(G3・アイルランド)、愛ダービートライアルS(G3・アイルランド)を連勝し、コース適性を実証済みなのは心強い材料だ。その一方で、主戦のR.ムーア騎手を負傷で欠くのは気がかりである。
昨秋の英チャンピオンS(G1・イギリス)勝ち馬で、今季初戦のタタソールズゴールドカップ(G1・アイルランド)、前走のプリンスオブウェールズS(G1・イギリス)がいずれも2着だったアンマート(せん7歳)も、上位争いに加わる力量を持った馬だ。レパーズタウンを走るのは初めてだが、本格化した4歳以降、左回りコースでは3戦3勝で、力を出せる舞台設定である。
1996年に騎手としてこのレースを制しているJ.ムルタが、調教師として送り出すのがザーラン(牡3歳)だ。重賞初挑戦となったロイヤルアスコットのキングエドワードⅦ世S(G2・イギリス)で2着に好走。そして前走のロイヤルホイップS(G3・アイルランド)では、2馬身差で快勝して重賞初制覇を果たした。
昨年のこのレースでは、勝ち馬エコノミクスからクビ+3/4馬身差の3着に健闘したシンエンペラー(牡4歳)。全兄のソットサスが凱旋門賞(G1・フランス)制覇を果たした4歳の秋を迎え、本馬も充実期を迎えているはずで、昨年以上の結果を期待したい。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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