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ドラクロワ/アンマート
7月のエクリプスS(G1・イギリス)、8月の英インターナショナルS(G1・イギリス)で1・2着を分け合っていた2頭のうち、オンブズマン(牡4歳)がここは回避。そうなると、ドラクロワ(牡3歳)の中心は揺るがないとみる。
ここは、当初予定されていたペースメーカーの起用を見送ったが、この相手ならばペースメーカーの助けがなくても勝てるという、陣営の自信の表れとみる。上記2競走で見せた末脚は超A級品で、しかも、今年の春にはこのレースと同コース・同距離の重賞を連勝しており、コース適性の高さも実証済みだ。
2番手候補は、シンエンペラー(牡4歳)かアンマート(せん7歳)かで、おおいに迷った。昨年のこのレースにおけるパフォーマンスを考えると、そこそこ乾いた馬場ならばシンエンペラーを推したいところだが、残念ながら天気はぐずつき気味で、良馬場は望めそうにない。そこで、2番手はアンマートとした。
ただし、ドラクロワもアンマートも主戦騎手を負傷で欠く。いずれも腕利きが代役に指名されているが、騎乗馬を知り尽くしている主戦騎手とのコンビで臨むシンエンペラーが、勝利する可能性もおおいにあるとみている。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
ドラクロワ/シンエンペラー
先月、ヨークで行われた英インターナショナルSで、ドラクロワはオンブズマンに完敗を喫した。その最大のライバルが、秋以降に控えるブリーダーズカップやジャパンカップへの出走を考慮して、ここはひと息入れることになり、ドラクロワ陣営にとっては、今年2度目のG1制覇に向けての視界ががぜん良好となった。
セレクションの2頭目は、シンエンペラーとする。昨年のこのレースで勝ち馬エコノミクスからクビ+3/4馬身差の3着に入った競馬は、素晴らしい内容だった。その後も、ジャパンカップ(GT)で2着に入り、今年2月のネオムターフカップ(G2・サウジアラビア)で勝利を収めている。その後の充電期間を経てパワーアップしていれば、このメンバーを一網打尽にする可能性もありそうだ。
2頭のセレクションには漏れてしまったが、ザーラン(牡3歳)という3歳世代の魅力的な若駒にも、ぜひ触れておきたい。G1はここが初参戦であるが、今が伸び盛りで、軽視は禁物とみている。7歳の古豪アンマートも実力馬だが、彼にとっては、もう少し馬場が軟らかくなってほしいところだろう。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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