
海外競馬発売
カーインライジング/ヘリオスエクスプレス
地元の絶対王者カーインライジングの中心は、揺るがぬところだろう。昨年2月から3つのG1を含む11連勝中で、最新の世界ランキングでも「S(Sprint)コラム」で断然の首位に立っている。3月30日に行われた地元の前哨戦香港スプリントカップ(G2・香港)を3馬身差で制した後も、馬場とプールを併用した調教で順調な仕上がりを見せており、4月17日のバリアトライアルでも軽快な脚さばきで1,200メートル=1分10秒49をマーク。盤石の出走態勢を整えている。
セレクションの2番手は迷った末に、ここ4戦連続でカーインライジングの2着となっているヘリオスエクスプレスとした。カーインライジングには歯が立たないのだが、しかし、それ以外の馬には負けていないわけで、ここも大きく崩れる姿は想像しがたい。
迷ったもう1頭は、昨年12月の香港スプリント(G1・香港)3着馬で、3月の高松宮記念(GT)を勝っての参戦になるサトノレーヴ。この馬も当然のことながら争覇圏にいる馬だ。
少ないながら、大どんでん返しの可能性を秘めているのがラッキースワイネスだ。2023年に「香港スピードシリーズ」完全制覇を成し遂げた同馬は、昨年4月7日の香港スプリントカップ(G2・香港)優勝後に左前肢球節の骨折が見つかって戦線離脱し、ここは約1年ぶりの実戦となる。復帰までの道のりは決して平坦ではなかったようだが、十分乗り込まれ、水準以上の時計も出ている。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
カーインライジング/サトノレーヴ
2017年以降、地元の馬が勝ち続けているのがこのレースだが、今年も、過去2年の勝ち馬を含む香港チームは非常に強力な布陣である。中でも抜けた存在なのが、世界ランキング短距離部門で首位の座にあるカーインライジングだ。世界の強豪が集った昨年12月の香港スプリントを含めて、目下11連勝中というこの馬が、文句なしにセレクションの1番手だ。
セレクションの2番手は、4頭出しの日本勢から選びたい。格で言えば、GTを制している2頭だが、中でも前走の高松宮記念(GT)を制したサトノレーヴは、昨年12月の香港スプリントでカーインライジングの3着に入った実績がある。馬場適性を加味すれば、日本勢の最上位はサトノレーヴとみて、この馬をセレクションの2番手に推したい。
2024年の「香港4歳クラシックシリーズ」二冠馬で、短距離路線に専念している今季は実に堅実な成績を残しているのがヘリオスエクスプレスだ。重馬場の可能性も取りざたされているが、この馬は道が悪くても走れる馬で、セレクションからは外れたが、ノーマークにはできない馬とみている。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
当コーナーの情報は、登録情報を基に制作されております。競走データは公式データと照合し、それ以外の表記は主に現地報道を参考に制作しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。