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牡6歳
調教師:岩戸孝樹(美浦)
今年の中山グランドジャンプ(J・GⅠ・芝4260メートル)は、レース後半から後続を突き放す形で先頭へ。大きなリードを保ったまま押し切る強い競馬でJ・GⅠ初制覇を果たした。再度のビッグタイトル獲得へ向けて、弾みをつけたい一戦だ。
前走の中山グランドジャンプ(J・GⅠ)は、レース途中からジューンベロシティ(4着)と激しい競り合い。外回りコースへ出た3コーナー付近で競り落としたあとは、最後まで勢いを保ったままコースレコードで勝利を収めた。コンビを組む草野太郎騎手は「休養を経てもいい意味で変わっていません。激しい競馬だったので『走る気持ちがなくなってしまうのでは』という懸念を抱いていたのですが、まったくそんなことはなく、いっぱいいっぱいだったのは人間だけだったのかもしれません(笑)。また背が伸びたかなと思うくらいで、成長も感じます。大目標につながる競馬をしたいですね」と意気込む。
牡7歳
調教師:武英智(栗東)
昨年の東京ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3110メートル)の勝ち馬であり、6月の東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル)では3連覇を達成。東京の障害重賞では驚異的な強さを誇る。前走の阪神ジャンプS(J・GⅢ・芝3140メートル)は負けて強しの2着。連覇を狙う。
東京の障害重賞4勝のほか、一昨年の阪神ジャンプS(J・GⅢ・芝3140メートル)ではホッコーメヴィウス、ネビーイームらを抑えての勝利がある。さらに、J・GⅠでも6着、5着、2着、4着、4着と上位争いをしている実力馬だ。前走の阪神ジャンプS(J・GⅢ)は、人気的にもネビーイームと一騎打ちの様相。レースは直線に入るところでネビーイームに3馬身差をつけられていたが、相手が最終障害でバランスを崩したのを機に急接近。1/2馬身差で涙をのむ結果とはなったが、改めて能力を示した。対エコロデュエルでは、7回対戦して4回の先着。今回は1キログラムの斤量差もある。J・GⅠ勝ち馬が相手でも、東京では譲れない。
せん6歳
調教師:角田晃一(栗東)
目下6戦連続連対を継続中。特にここ3戦は小倉、東京、新潟と競馬場を問わずに障害重賞で2着。能力上位はもちろん、コースを選ばない自在性も強調できるところだ。念願の重賞制覇は手の届くところにある。
障害での4勝は中京と新潟(各2勝)。この実績が示すように以前は置き障害での活躍が目立っていたが、昨年のオープン特別・秋陽ジャンプS(東京・芝3110メートル、2着)あたりから固定障害でも問題なく力を発揮できるようになっている。ここ3戦は2着続きとはいえ、勝ち馬はそれぞれスマイルスルー、ジューンベロシティ、インプレスと強力。これらの馬に食い下がった点が、高い能力の証と言えよう。特に前々走の東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル)では、最終障害を越えて一度はジューンベロシティに迫ろうかという勢いを見せた。中間の調教の動きは良好で、引き続き好勝負になる態勢が整っている。
せん6歳
調教師:奥村豊(栗東)
障害での2勝はともに逃げの手。気分良く先行できればしぶとさを発揮するタイプだ。実力馬がそろった1月のオープン特別・中山新春ジャンプS(中山・芝からダート3200メートル)は、逃げてゴール寸前まで粘っての3着。展開面でも要注目の一頭となりそうだ。
驚かされたのは障害オープンクラス初勝利となった5走前。2周目3コーナーで一度は先頭を取られながらも、直線に入って差し返しての1着だった。その後は障害オープンクラスで3着、12着、3着、2着。難しさを残しつつも、ここ2走はかわされてからもよく踏ん張っている。今回は同型のジューンベロシティがいるだけにどういった競馬をするのかがポイントになるが、陣営は控える競馬を示唆。実際、前走でも後半はしっかりと折り合って走れており、これまでの前進気勢を終いの脚に転化できれば、重賞、そしてこの強敵相手でも互角以上に走れて不思議はない。
牡6歳
調教師:菊川正達(美浦)
前々走は障害オープンクラス11戦目、8番人気での同クラス初勝利だった。前走は斤量増で2着と、ここにきての充実ぶりがうかがえる。東京では昨年のオープン特別・秋陽ジャンプS(芝3110メートル)で5着の成績があり、さらなる躍進があっても驚けない。
ここ2戦で大きな変わり身を見せている。3走前の東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル、8着)から騎乗する石神深一騎手は「初めて乗った時からある程度の感触を得ていましたし、転厩してくる前に騎乗していた黒岩悠騎手からも、いいところがあると聞いていました。ただ、飛越のバランスが悪かったので、障害の基礎をイチから教え込みました。それが結果に結びついているのだと思います。前走は斤量差がありましたし、勝ち馬も強かったです。今回は重賞でさらに相手が強くなるので大きなことは言えませんが、東京自体は合っています。上位を目指したいと思います」と話した。
牡7歳
調教師:小笠倫弘(美浦)
今年5月に障害2勝目をマーク。その後は着差の大きな競馬が続いているが、前走の東京戦(5着)でいつもより前の位置取りで競馬ができた点は収穫だった。順調に使われている強みも生かして、上位争いをもくろむ。
平地2勝馬で一昨年の9月に障害入り。4走前の新潟で障害オープンクラス初勝利を挙げた。近3走は9着、6着、5着。いずれも前とは離されているものの、前走は東京で悪くない走りを見せた。ペースが遅い分飛越が不安定だったようだが、それでも心が折れることなく、最後まで脚を使っての5着確保は評価できる。中1週でのローテーションで使うのは久しぶりなので、当日の気配には注目したいが、この臨戦でこれまで以上に気持ちがピリッとすることもありそう。続けての東京で慣れも見込める今回は、変わるだけの材料がある。
牡5歳
調教師:佐藤吉勝(美浦)
まだ障害オープンクラスでの連対歴はないものの、飛越がうまいタイプ。未勝利時代も含め、競馬場を問わずに健闘できている点がその証と言えるだろう。東京の障害コースは初めてだが、自分のリズムで走れそうなイメージ。前進があっていい。
障害オープンクラス入りして8戦で連対がなく、5着が精いっぱいという成績に映るが、強敵相手だったレースもあり、そこまで悲観するような内容ではない。今年3月のオープン特別・三木ホースランドパークジャンプS(阪神・芝3140メートル)では、好位から競馬を進めて、勝負どころの2周目3、4コーナーを3番手で通過して直線へ。最終障害を飛んだあとに後退しての5着だったが、見せ場十分の内容で、飛越のミスもなかった。他馬に被されずに走ることができれば集中力が続くようで、馬群がバラけやすい東京はそれがかなう舞台。先行策で侮れない一頭になりそうだ。
牡5歳
調教師:粕谷昌央(美浦)
離されたとはいえ、前走の東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル)は好位から積極的な立ち回りを見せての7着。決して悪い内容ではなかった。今回はそれ以来となるが、中間の調教は順調そのもの。展開次第では前走以上の走りができるはずだ。
障害入りから6着、2着、2着、1着と4戦で未勝利を突破。センスの良さを示していた。その後障害オープンクラスでは結果が出ていないが、前走の東京ジャンプS(J・GⅢ)を走って重賞のペースへの慣れは見込めるところだ。今回、競馬では初コンビとなる上野翔騎手だが、障害試験クリア時は同騎手が乗っていた。その上野騎手は「調教にまたがって状態の良さを感じています。前走は自分も違う馬に乗っていましたが、先行してよく頑張っていたなという印象があります。今回も強敵相手ですが、なんとか強い馬たちの隙をついてひとつでも着順を上げたいと思います」と話した。
(山下 健)
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