クラシック三冠の最終戦・菊花賞のトライアルレースとなる当レースは、夏を休養に充てた春の実績馬や、夏に頭角を現してきた上がり馬たちによって争われる。中京競馬場の芝2200メートルで行われた2020年から2022年と2024年を含めた過去10年の結果を分析していく。
過去10年の優勝馬10頭はいずれも単勝5番人気以内で、連対馬で見ても20頭中17頭は5番人気以内だった。6番人気以下の馬は84頭が出走して3着以内が7回のみと苦戦しているので、上位人気馬を素直に重視したい。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-1-0-5 | 40.0% | 50.0% | 50.0% |
2番人気 | 3-2-1-4 | 30.0% | 50.0% | 60.0% |
3番人気 | 2-3-2-3 | 20.0% | 50.0% | 70.0% |
4番人気 | 0-0-3-7 | 0% | 0% | 30.0% |
5番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 0-3-4-77 | 0% | 3.6% | 8.3% |
過去10年の3着以内馬30頭中19頭は前走でGⅠに出走していた。前走が3勝クラスだった馬が優勝1回、2勝クラスだった馬が2着4回など、前走が条件クラスだった馬の好走例も少なくないが、まずは前走でGⅠに出走していた馬に注目したい。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 9-6-4-30 | 18.4% | 30.6% | 38.8% |
GⅡ・GⅢ | 0-0-1-11 | 0% | 0% | 8.3% |
オープン特別 | 0-0-2-7 | 0% | 0% | 22.2% |
3勝クラス | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
2勝クラス | 0-4-1-27 | 0% | 12.5% | 15.6% |
1勝クラス | 0-0-2-21 | 0% | 0% | 8.7% |
未勝利クラス | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
地方競馬のレース | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の優勝馬10頭中7頭は、前走と同じ騎手が騎乗した馬だった。3着内率を見ても前走と同じ騎手が騎乗した馬が乗り替わった馬を上回っている。前走と同じ騎手が騎乗している馬がやや優勢の傾向にあるようだ。〔表3〕
騎手 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
前走と同騎手 | 7-4-8-49 | 10.3% | 16.2% | 27.9% |
乗り替わり | 3-6-2-55 | 4.5% | 13.6% | 16.7% |
2016年以降の過去9年の優勝馬は、春のクラシック二冠(皐月賞、日本ダービー)に少なくとも1レースは出走した経験があり、そこでの最高単勝人気が9番人気以内だった。春のクラシックに出走したうえで、ある程度実力を認められていた馬に注目したい。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 春のクラシックでの最高単勝人気 |
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2016年 | サトノダイヤモンド | 1番人気(皐月賞) |
2017年 | レイデオロ | 2番人気(日本ダービー) |
2018年 | ワグネリアン | 1番人気(皐月賞) |
2019年 | サートゥルナーリア | 1番人気(皐月賞、日本ダービー) |
2020年 | コントレイル | 1番人気(皐月賞、日本ダービー) |
2021年 | ステラヴェローチェ | 6番人気(皐月賞) |
2022年 | ジャスティンパレス | 9番人気(皐月賞) |
2023年 | サトノグランツ | 7番人気(日本ダービー) |
2024年 | メイショウタバル | 4番人気(皐月賞) |
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