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牡4歳
調教師:石橋守(栗東)
今回と同じ中京のマイル戦で行われた今年の京都金杯でクビ差の2着。左回りの出走は今回で7戦連続と、誰もが認めるサウスポーでもある。課題は初経験となる夏競馬か。極端な発汗など、当日の気配はチェックしたいところだ。
期待された前走の安田記念は5番人気で9着。勝ったジャンタルマンタルからは0秒6差で、自身がマークした上がり3ハロン33秒9(推定)も出走馬中2位タイと、パフォーマンスが見劣りしたわけではないが、展開が合わなかった。もっとも、約5か月半の休養から復帰した昨年秋以降の5戦は1着、1着、2着、1着、9着と、崩れたレースは安田記念のみ。前々走の東京新聞杯では重賞初制覇も果たしている。力量は上位と言えるだけに、重賞2勝目を決める可能性は高そうだ。
牡4歳
調教師:牧浦充徳(栗東)
セントライト記念3着など、中距離戦でも相応の走りを見せてはいるが、折り合い面を考えればベストはマイル前後の距離。また、もまれることが好きではない性格を思えば、広いコースのコーナー通過2回の競馬は合っているはずだ。
重賞のタイトルこそ獲得していないものの、3走前の中山記念が勝ったシックスペンスとハナ差の2着、前々走の大阪杯が勝ち馬ベラジオオペラから0秒3差の4着。前走の安田記念は勝ったジャンタルマンタルから0秒5差の7着だったが、馬場が合わなかった面もあったのかもしれない。2歳時には朝日杯フューチュリティSでジャンタルマンタルと0秒1差の2着に好走し、昨年はクラシック三冠全てに出走するなど、早くからGⅠの舞台を経験してきた馬で、能力は確か。ここで重賞勝ち馬の仲間入りを果たし、秋の飛躍につなげたい。
牡5歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
自在性に富むタイプ。前々走の毎日王冠(3着)は2番手から粘り、前走のマイルチャンピオンシップ(2着)では差しに構えて伸びてきた。また、夏競馬で実績を残している点も見逃せない。パワーも持ち合わせているが、最大の武器はスピード能力の高さだ。
昨年のマイルチャンピオンシップではソウルラッシュの2着に好走。2023年毎日王冠以来の勝利とはならなかったが、潜在能力の高さを改めて示しており、今回のメンバーでも実力は上位だろう。骨折明けで9か月ぶりの実戦になるが、栗東CWコースでの追い切りでは、2週前が6ハロン81秒2、1週前は6ハロン79秒4秒の強い負荷をかけるなど、調整内容はかなり意欲的だ。動きも本来の姿に近く、管理する杉山晴紀調教師も「骨折は非常に軽度な部類。思い切って休ませたことがプラスに出そうな感じがあります」とコメントしている。久々の勝利に期待したい一戦だ。
牡4歳
調教師:中竹和也(栗東)
キャリア15戦の内訳は〔5・3・3・4〕。6着以下のレースは3走前の東風S(リステッド・中山・芝1600メートル)の9着のみで、これは重馬場が響いたものだった。良馬場でのパフォーマンスはかなり堅実だ。
半妹には今年のオークスを勝ったカムニャック(父ブラックタイド)。本馬は新設重賞となった前走のしらさぎSでオープンクラス初勝利をマークした。ここには昨年の二冠牝馬チェルヴィニアも出走しており、この馬を2着に退けての重賞初制覇は価値が高い。騎乗した坂井瑠星騎手は「手応えが良かったですし、少し狭いところを突く形にはなりましたが、馬が応えてくれました。操縦性のいい馬。上のクラスでも頑張ってくれると思います」と語った。今回の一戦も勝利し、重賞連勝で秋を迎えるようなら、大舞台でも目が離せない存在となるだろう。
せん5歳
調教師:中竹和也(栗東)
序盤のダッシュがつかないタイプ。遅いペースを見越して動いた前走のような走りができるかどうかだろう。また、阪神外回りコースと比べてコーナーがタイトな中京へのコース替わりもポイントと言える。
2024年の京都金杯を制しているタイトルホースだが、それ以降の成績が振るわず、今年に去勢手術を敢行。前走のしらさぎSの前には障害練習も取り入れた。その効果があったのか、前走は外枠(7枠12番)から馬群の外を回る形になったが、直線では先頭をうかがうほどの勢いで伸び、最低人気の評価を覆す3着に好走した。騎乗した井上敏樹騎手は「ペースが淀んだところで、ためるよりは……と外から動いていきました。最後までしっかりと脚を使ってくれましたし、障害練習の効果もあったと思います」とコメント。ここで久々の勝利を挙げ、完全復活をアピールしたい。
牡6歳
調教師:松永幹夫(栗東)
体重の変動こそ大きくないが、余裕残しの馬体に見せることがあるタイプ。休み明けの前走がまさにそれ。ゆえに、汗をかきやすい夏場の連戦はプラス材料と言えるだろう。パドックをしっかりとチェックしたい。
直線勝負のタイプとあってなかなか成績が安定しなかったが、近走はまずまず安定。前々走の都大路S(リステッド・京都・芝1800メートル)は、適性よりも少し長い距離を最後までしっかりと伸びて3着に好走。コースレコード決着になった前走の関屋記念では、11番人気ながら勝ち馬から0秒2差の4着と良い走りを見せた。騎乗した荻野極騎手は「今回は前に行きたくないと思って臨み、最内のいい位置で我慢が出来ました。弾けてくれましたね。体に少し余裕がありましたし、もう少し良くなると思うので、今後が楽しみな一戦になりました」と期待を口にした。末脚の生きる流れならチャンスは十分だろう。
牝3歳
調教師:和田勇介(美浦)
3歳牝馬と思えないくらいにしっかりと馬格を持っている馬だが、腰回りやトモには成長の余地がありそうな緩さが残っていて、この部分が今後の伸びしろになりそうだ。休養の効果に期待したい。
スタートで出遅れ、脚をためた前々走の桜花賞は9番人気で4着。上位3頭との差はあったが、3歳牝馬世代では上位の実力馬との認識を持てる一戦だった。前走のNHKマイルCでもポジションが取れず、脚をためる競馬で7着に敗れた。桜花賞よりも着順を下げた理由は、速い時計への対応力だろう。自身の走破時計は桜花賞が1分34秒0、NHKマイルCが1分32秒2。騎乗した田辺裕信騎手も「以前に速い時計で走っていましたが、今回はそれ以上に速かったです」と敗因を分析しており、少し時計がかかる形が理想となりそうだ。
(松浪 大樹)
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