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牡3歳
調教師:上原佑紀(美浦)
テンションの高さはあるが、実戦経験を積むごとに成長し、それがレースで影響しないようになってきた。京都コースは経験済みで、休み明けの前走で馬体重8キログラム増と輸送も苦にしない。課題は未経験の速い時計での決着になったときくらいか。
昨年11月のオープン特別・福島2歳S(福島・芝1200メートル)に続き、前走のマーガレットS(リステッド・京都・芝1200メートル)も制した。前走は逃げるアメリカンビキニ(2着)を見る形で2番手を追走。手前を替えるのに少し時間は要したものの、ゴール前でしっかりと捕まえた内容は優秀だった。騎乗した荻野極騎手も「センスの良さを発揮してくれました。徐々に落ち着きが出てきていますし、充実してきた感じです」と好印象を伝えている。父のリオンディーズは天皇賞(春)を勝ったテーオーロイヤル、皐月賞馬のミュージアムマイルなど、様々な舞台で活躍馬を出している。スプリント路線でも大物を出せるのか、注目したい。
牝3歳
調教師:笹田和秀(栗東)
テンションの高さが課題のため、当日の気配は重要なチェック要素の一つだろう。前々走では、良馬場ながら雨の影響が残った芝で少しノメるシーンがあったとのこと。当日の天候もポイントになりそうだ。
スタートの出遅れに加え、力むような走りになった前々走のニュージーランドTでは12着に敗れたが、距離も少し長かったのかもしれない。距離を短縮した前走の橘S(リステッド・京都・芝1400メートル)を差し切り、オープンクラスでの初勝利をマーク。通算成績を4戦3勝とした。騎乗した今村聖奈騎手は「ゲート裏からいい雰囲気でした。“なるべく馬の後ろで我慢するように”という競馬を練習してきた成果が出てくれたのではないかなと思います」と振り返った。今回はさらに200メートルの距離短縮になるが、折り合い面を考えればプラス材料になるはずだ。
牝3歳
調教師:本田優(栗東)
力の要る栗東ウッドチップコースでの調教でも楽に好タイムを出せる脚力を持った馬で、重賞勝ちを決めたレースも不良馬場だった。天候不問で、開催最終週のタフな芝コンディションもプラスに働く可能性が大きい。
昨年のファンタジーSを制した重賞勝ち馬だが、その後は阪神ジュベナイルフィリーズ17着、フィリーズレビュー6着、前走の桜花賞が16着と結果を残せていない。もっとも、その成績が示すように、GⅠで大敗した大きな敗因は距離。デビュー戦では克服している1600メートルだが、本質が出てきた現在では適性外の距離になっているのかもしれない。前走で騎乗した団野大成騎手も「今回はモタれる面も解消されていましたし、次につながる走りができたと思います」とコメントを残している。1200メートルへ距離を短縮する今回は、巻き返しの期待が持てる。
牝3歳
調教師:杉山佳明(栗東)
脚質的に展開に左右されやすい面はあるが、Dコース開催のフルゲートなら、ペースが落ち着くことは考えづらい。札幌の洋芝や稍重馬場で強い勝ち方をしている馬。タフで時計を要する芝のほうが適性は高そうだ。
前走のマーガレットS(リステッド・京都・芝1200メートル)は7着に敗退。この距離では珍しいくらいのスローペースで道中は最後方を追走。4コーナー大外の位置取りでは厳しかった。さらに、レース後に鼻出血を発症していたことが判明。この一戦は度外視していいだろう。18着に敗れた前々走の阪神ジュベナイルフィリーズはマイルの距離に泣いたもの。3走前のファンタジーSは5着だったが、マークした上がり3ハロン34秒0(推定)は出走馬中最速で、直線の伸び脚は際立っていた。デビューから連勝した1200メートルの距離なら、鋭い末脚を発揮できるはずだ。
牝3歳
調教師:西園翔太(栗東)
ダートだった前々走も含め、これまでの2戦はともに1400メートル。だが、前向きな走りと豊富なスピードから、1200メートルへの距離短縮がマイナスになるとは思えない。ゴチャつかずにスムーズな競馬ができればチャンスだ。
デビュー戦はダートでの逃げ切り勝ちだったが、調教で柔らかい動きを見せていた馬で、2戦目は芝に挑んだ。その1勝クラス(東京・芝1400メートル)は、レース序盤こそ遅い流れへの対応に少し苦労する面も見せたが、直線を向いたときの手応えは抜群。あっさりと抜け出してきた内容を見れば、重賞の今回でも能力通用の太鼓判を押せそうだ。騎乗した戸崎圭太騎手も「芝でもいいスピードを見せてくれました。気持ちの強さがある馬ですが、いい内容で勝ってくれました」とコメント。2月の遅いデビューで芝のレースは今回が2戦目と、底が全く見えていないところも魅力と言えるだろう。
牡3歳
調教師:河嶋宏樹(栗東)
外枠(7枠13番)で前に壁を作りにくい状況だった前走は、折り合いを欠いての敗戦。1400メートルでも行きたがるような面を見せる馬だけに、小倉2歳S以来となる1200メートルは歓迎だろう。当時よりもパワーがつき、スプリント適性も高くなっている。
未勝利のまま挑戦したキャリア2戦目の小倉2歳Sで2着に好走。収得賞金を加算したことで、その後は未勝利馬でありながらオープンクラスの競走に出走し続けてきた。前々走のクロッカスS(リステッド・東京・芝1400メートル)を逃げ切り、ついに初勝利をマーク。前走のファルコンSでは16着に大敗したが、騎乗した小崎綾也騎手によれば、「3コーナーのペースが緩んだところでハミをかんでしまい、リズムを崩したのが影響しました」とのこと。能力による敗戦ではないとの判断でよさそうだ。これまでの実績を考えれば、巻き返しがあっても不思議はない。
牡3歳
調教師:西園翔太(栗東)
前走時の馬体重が466キログラム。牡馬としては決して大きくないが、ビッグアーサー産駒らしい筋肉の発達と胴の詰まったシルエットをしている馬。スピードの出る馬場コンディションに強いスプリンターのイメージだ。理想は良馬場だろう。
デビューから5戦連続で芝1200メートル戦に出走。〔2・2・0・1〕の安定した成績で、連対を外した唯一のレースになっている3走前の1勝クラス(中京・芝1200メートル)も4着。当時の勝ち時計が1分10秒0(良馬場)で、時計のかかる馬場コンディションが合わなかったのかもしれない。2勝目をマークした前走の1勝クラス(阪神・芝1200メートル)は、じっくりと脚をためるレース運び。トップスピードに入ってから前を捕まえるまでの脚の速さは秀逸で、過去のレースと比較しても内容の濃い一戦だった。あの走りなら、重賞の舞台でも十分に戦えそうだ。
(松浪 大樹)
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