今週の注目レース

オークス(GⅠ)

東京競馬場 2400メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

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エンブロイダリー

牝3歳

調教師:森一誠(美浦)

  • 父:アドマイヤマーズ
  • 母:ロッテンマイヤー
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

大接戦の末に一冠目の桜花賞を優勝。1勝クラス(東京・芝1400メートル)、クイーンCに続く3連勝を飾った。今回の東京コースでは3戦3連対と、自信を持って挑める舞台。二冠目奪取へ視界は良好だ。

3番人気で勝利した前走・桜花賞。道中は中団の馬群の中でじっと脚をため、直線で進路を見つけると、稍重の馬場をものともせず一気に加速。馬体を併せたアルマヴェローチェとの追い比べをクビ差制して、クラシック一冠目を手にした。騎乗したJ.モレイラ騎手は「素晴らしい瞬発力を見せてくれました。新しいスターになれたと思います」と絶賛した。桜花賞馬はオークスで2022年スターズオンアース(1着)、2023年リバティアイランド(1着)、2024年ステレンボッシュ(2着)と3年連続で連対中。父は名マイラーのアドマイヤマーズだが、陣営はマイル以上でさらに良さが出るとの見立てだ。二冠戴冠へ視界は明るい。

アルマヴェローチェ

牝3歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ラクアミ
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

昨年の2歳女王は前走の桜花賞でクビ差の2着に惜敗。それでも重賞では札幌2歳S2着、阪神ジュベナイルフィリーズ1着とオール連対を続けている。世代トップ級の能力は疑いようがなく、前走の悔しさを晴らす準備はできている。

2番人気に支持された前走・桜花賞。豪快に差し切った阪神ジュベナイルフィリーズ同様、道中は中団後方で末脚を温存した。直線ではスムーズに脚を伸ばしたが、勝ち馬エンブロイダリーにはわずかに及ばず2着。それでも、こちらが外々を回ったことを考慮すれば、十分に2歳女王の意地は示したと言えるだろう。騎乗した岩田望来騎手は「ポジションは理想通りで、あとは結果だけでした。自分の馬も伸びたのですが、勝ち馬も伸び直してきました」と悔しがった。オークスでの雪辱を胸に誓い、この中間は迫力満点の調教を連発。父ハービンジャーの血統背景から、距離延長も楽しみだ。

リンクスティップ

牝3歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ダンスウィズキトゥン
  • 母の父:Kitten's Joy
ここに注目!

強敵ぞろいだった2走前のきさらぎ賞で2着、前走の桜花賞も鋭い脚を使って3着を守った。デビューから2戦は京都・芝2000メートルで2着、1着。マイルの流れは忙しそうだっただけに、距離延長で良さが出そうだ。

4番人気で3着と存在感を示した前走・桜花賞。スタート直後のスムーズさを欠き、本来の先行策ではなく最後方からの競馬に。無理にポジションを取りには行かず、3コーナー過ぎからスパートをかけ始めると、4コーナーでは大外を回りながらもしぶとい伸び脚を発揮。上位2頭には離されたが、自身も4着マピュースは2馬身1/2離した。騎乗したM.デムーロ騎手は「この馬場に慣れるのに時間がかかりましたが、直線で外に出してからはいい脚を使ってくれました」と振り返った。1勝馬のオークス優勝は、2021年ユーバーレーベンなど過去に3頭が達成。地力は確かなだけに軽視禁物だ。

カムニャック

牝3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ブラックタイド
  • 母:ダンスアミーガ
  • 母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!

マイル戦のアルテミスS、エルフィンS(リステッド・京都)は6着、4着。しかし、芝2000メートルのメイクデビュー中京、前走・フローラSは快勝している。スタミナを生かせるこの条件は楽しみだ。

7番人気の低評価を覆した前走・フローラS。マイル戦から400メートルの距離延長だったが、道中は前に馬を置いて折り合った。残り400メートル付近でスペースを見つけると豪快な差し切り勝ち。2020年ウインマリリンのレースレコードを0秒1上回る1分58秒6のタイムで駆け抜けた。騎乗したA.シュタルケ騎手は「パーフェクトなレース。ペースが流れているほうが彼女には合っていると思いました。すごく能力がある馬なので、これからが楽しみですね」と称賛の言葉を並べた。2010年サンテミリオン(アパパネと1着同着)以来となる、フローラS勝ち馬によるオークス制覇を狙う。

エリカエクスプレス

牝3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:エンタイスド
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

メイクデビュー京都(芝1600メートル)、フェアリーSをV。1番人気の前走・桜花賞は差し馬が上位を独占する決着のなか、ハナを切って5着に頑張った。マイル以外の距離を戦うのは初となるが、その地力に期待したい。

並み居る強敵を抑えて1番人気に支持された前走・桜花賞。1枠2番から好スタートを切ってハナへ。メイクデビュー京都(芝1600メートル)以来となる逃げの形で、締まったラップを刻んだ。直線は失速したが、差し馬が上位を独占する流れのなかで5着を確保。騎乗した戸崎圭太騎手は「枠が出てからいろいろと考えて、(ハナに)行くことも頭には入れていました。返し馬から落ち着いていて、前走より折り合いはよかったです。もう少しペースを落ち着かせることができればよかったのですが」と振り返った。「桜花賞を1番人気で敗退した馬」のオークス制覇は過去に8頭が達成。前走だけで見限ることはできない。

パラディレーヌ

牝3歳

調教師:千田輝彦(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:パラダイスガーデン
  • 母の父:Closing Argument
ここに注目!

京都・芝1800メートルの未勝利、1勝クラス・つばき賞で2勝をマーク。重賞初挑戦だった前走・フラワーCで2着に好走した後は、オークスを目標にじっくりと調整を続けている。フレッシュな状態でGⅠ獲りをもくろむ。

単勝オッズ1.9倍の1番人気に支持された前走・フラワーCは、ゲート内での落ち着きを欠いて後手を踏む形に。それまでの2連勝中に見せた先行策ではなく、後方からの運びとなった。直線ではメンバー中最速の上がり3ハロン34秒8(推定)と鋭い伸びを披露。理想的な形ではなかったが、きっちりと2着を確保して収得賞金を加算した。騎乗した川田将雅騎手は「能力の高さを見せてくれる走りでした」と振り返った。ここは追加登録料を払っての参戦。追加登録馬のオークス優勝なら2013年メイショウマンボ以来となる。急激な成長を遂げ、上昇カーブを描いたまま夢の大一番に挑む。

レーゼドラマ

牝3歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:シアードラマ
  • 母の父:Burning Roma
ここに注目!

1月の未勝利(中京・芝2000メートル)を5馬身差でV。前走のフラワーCは2馬身1/2差でVと、今年に入って一気に馬がしっかりした印象。レース中の器用な運びが売りで、相手が強くなっても安定して戦えるタイプだろう。

5番人気の前走・フラワーCで重賞初出走・初勝利を達成した。スッと好スタートを決めると、逃げ馬の直後をゲット。3コーナー過ぎからスピードを上げると、早々に先頭へ。直線でもグングンと加速し、2着パラディレーヌを2馬身1/2突き放した。騎乗した戸崎圭太騎手は「前回騎乗時にこの馬の力を出し切る競馬ができなかったので、そこだけ気をつけて乗りました。長く脚を使えるタフな馬なので、自分から動いて勝負を仕掛けていこうと思っていました」と、瞬発力比べで敗れた2走前からの反撃を喜んだ。2002年スマイルトゥモロー、2005年シーザリオに続く3頭目となる、フラワーC勝ち馬によるオークスVを目指す。

ビップデイジー

牝3歳

調教師:松下武士(栗東)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:ローズベリル
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走・桜花賞は5番人気で11着に敗戦。先行馬には厳しい流れのなかでの大敗となったか。阪神ジュベナイルフィリーズ2着、チューリップ賞3着のポテンシャルは本物。桜花賞の走りだけで見限ることはできない。

5番人気で挑戦した前走・桜花賞。スッと流れに乗り、道中は5、6番手を追走したが、直線は上位争いに加わることはできず11着に敗れた。稍重のタフな馬場コンディションと、道中のタイトな流れは、440キログラムの小柄な牝馬にとっては厳しかったのかもしれない。騎乗した幸英明騎手は「馬込みでひるむところがあって、少し力んでしまいました。能力はある馬なのですが」と説明した。1996年のエアグルーヴは前年の阪神ジュベナイルフィリーズ2着からオークス馬に輝いた。また、昨年のオークス馬チェルヴィニアは桜花賞2桁着順(13着)からの戴冠だった。本馬の巻き返しがあっても不思議はない。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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