今年は開催時期が変更されたGⅠの前哨戦が多数あり、安田記念に向けた一戦である京王杯スプリングCもその一つ。これまでより2週早く行われるため、出走馬のローテーションなどに変化が表れる可能性も考慮しつつ、過去10年の結果からレースの特徴を探ってみたい。
過去10年の単勝人気別成績を調べると、1番人気は最多の4勝を挙げる一方で、残る6頭が全て4着以下と両極端な成績。注目したいのは2番人気で、3勝を挙げて3着内率も90.0%と安定した成績。残る3頭の優勝馬も3番人気から5番人気の馬で、勝ち馬は上位人気の馬に限られている。一方、6番人気以下の馬は1着こそないものの、2着と3着に合わせて10頭入っているので、下位人気馬の好走も想定しておくべきだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-0-0-6 | 40.0% | 40.0% | 40.0% |
2番人気 | 3-3-3-1 | 30.0% | 60.0% | 90.0% |
3番人気 | 1-0-1-8 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
4番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
5番人気 | 1-0-1-8 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
6〜9番人気 | 0-4-4-32 | 0% | 10.0% | 20.0% |
10番人気以下 | 0-2-0-63 | 0% | 3.1% | 3.1% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち22頭は5歳以下の馬だった。6歳以上の馬は過去5年に限ると2着が1回あるのみなので、近年の傾向からは割り引きが必要といえそうだ。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 4-1-5-28 | 10.5% | 13.2% | 26.3% |
5歳 | 4-4-4-45 | 7.0% | 14.0% | 21.1% |
6歳 | 1-3-1-31 | 2.8% | 11.1% | 13.9% |
7歳以上 | 1-2-0-21 | 4.2% | 12.5% | 12.5% |
過去10年の前走の距離別成績を調べると、優勝馬は芝1200メートル組と芝1600メートル組からしか出ておらず、3着以内馬の頭数的にも2強の状態だ。ちなみに、延べ12頭が3着以内に入っている芝1200メートル組はその全てが高松宮記念からの臨戦だった。〔表3〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1000m | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
芝1200m | 6-3-3-43 | 10.9% | 16.4% | 21.8% |
芝1400m | 0-2-2-22 | 0% | 7.7% | 15.4% |
芝1600m | 4-4-5-51 | 6.3% | 12.5% | 20.3% |
芝1800m | 0-1-0-1 | 0% | 50.0% | 50.0% |
ダート戦 | 0-0-0-7 | 0% | 0% | 0% |
芝1600メートル組の中ではダービー卿チャレンジTから最多となる6頭の3着以内馬が出ているが、今年は中3週に間隔が詰まる。過去10年の前走との間隔別成績では、中4週以下だった馬は3着内率7.3%と苦戦気味。今年は高松宮記念組も中4週となりこれに該当するので、この傾向に重きを置くのであれば、中5週以上となる東京新聞杯などのレースから臨む馬に注目する手もありそうだ。〔表4〕
(高那実 マヤ)
前走との間隔 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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中4週以下 | 0-1-2-38 | 0% | 2.4% | 7.3% |
中5週以上 | 10-9-8-87 | 8.8% | 16.7% | 23.7% |
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