今週の注目レース

読売マイラーズカップ(GⅡ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。

ジュンブロッサム

牡6歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ワールドエース
  • 母:エンプレスティアラ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

練習では全く問題ないにもかかわらず、実戦で見せることがあるゲート難が課題の一つ。まずはスタートを決めることが大事だろう。また、最近は一気にハミをかむようなシーンも見せている。道中をリラックスして走れるかもポイントになりそうだ。

昨年の富士Sではソウルラッシュを退けて重賞初制覇。大舞台での活躍が期待できるような素晴らしいパフォーマンスだったが、その後の2戦は不本意な結果に終わっている。前々走のマイルチャンピオンシップに続き、前走の東京新聞杯でも10着。陣営によると「富士Sの前は穏やかでしたが、それ以降は少しイライラしている感じで、馬房の中でも落ち着きがない。持っている能力は確かな馬ですから、メンタル面さえ整ってくれば。速い時計で勝った実績もありますし、京都がダメなはずはないですから」と巻き返しを期している。力量は上位なだけに、2度目の重賞制覇のシーンは十分にありそうだ。

セオ

牡5歳

調教師:上村洋行(栗東)

  • 父:スピルバーグ
  • 母:ルーラ
  • 母の父:Oasis Dream
ここに注目!

好位で流れに乗れる競馬センスが最大の強み。4コーナーの坂の下りで加速が利き、直線が平坦の京都・外回りコースは、現在の本馬に最も適した舞台と言えそうだ。

昨年の都大路S(リステッド・京都・芝1800メートル)でオープンクラス初勝利を挙げた。3走前の京都金杯では2番手から粘り込んで勝ち馬から0秒3差の4着、前々走の東京新聞杯も同様のスタイルで挑み、勝ち馬から0秒5差の6着。まずまずの走りはしているが、重賞を勝ち切るためにはゴール前でのもうひと粘りが欲しいところだ。前走の六甲S(リステッド・阪神・芝1600メートル)は、ハイペースで他の先行馬が崩れるなかで4着に粘っており、これは高評価でいいだろう。父は2014年の天皇賞(秋)を勝ったスピルバーグで、キャリア5勝の本馬が産駒のJRAでの勝ち頭。今回のチャンスをモノにして、父の産駒初のJRA重賞タイトルを獲得したいところだ。

ニホンピロキーフ

牡5歳

調教師:大橋勇樹(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ニホンピロアンバー
  • 母の父:スウェプトオーヴァーボード
ここに注目!

3着だった昨年のマイラーズCは雨が降る稍重馬場だった。速い持ち時計がなく、速い上がりタイムをマークするタイプでもないだけに、良馬場で時計勝負になった場合の対応が一番のポイントになりそうだ。

昨年のマイラーズCはソウルラッシュ、セリフォスに次ぐ3着に好走。重賞でも十分に通用するパフォーマンスを見せたが、その後のレースでは思うような走りができていない。前走の六甲S(リステッド・阪神・芝1600メートル)は好位の少し後ろを追走して直線で勝負をかけたが、7着と伸び切れなかった。管理する大橋勇樹調教師は「馬体も絞れて状態は上向いていました。直線に坂のあるコースよりも、平坦のほうが成績のいい馬なので、阪神が合わなかったのかもしれません」と、コース相性を敗因に挙げていた。京都へのコース替わりで待望の重賞初制覇を期待したい。

ロングラン

せん7歳

調教師:和田勇介(美浦)

  • 父:ヴィクトワールピサ
  • 母:ノッテビアンカ
  • 母の父:Kendargent
ここに注目!

京都コースでは3走前のカシオペアS(リステッド・芝1800メートル)で3着に好走。コーナー通過2回の外回りコースに対する不安はなさそうだ。今回は初めての1600メートルへの対応が最大のポイントと言えるだろう。

前走の小倉大賞典で念願の重賞初制覇を達成。オープンクラスに昇級して14戦目、約2年5か月の期間を要してのタイトル獲得だった。騎乗した丹内祐次騎手は「ようやく勝つことができてよかったです。この日の小倉の馬場コンディションで大外を回るのは嫌でしたが、縦長の展開になったことで距離ロスを最小限に抑えられました。あとは仕掛けのタイミングだけでした」とコメント。馬を熟知した鞍上のサポートも大きかったようだ。1800メートルがベストであることは間違いないが、重賞勝ち馬となった今後は距離の幅を広げていくことも大事。陣営の“延長よりは短縮”という判断のうえで、マイルへの参戦となったようだ。重賞連勝となるか、注目したい。

エアファンディタ

牡8歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:Hat Trick
  • 母:Nokaze
  • 母の父:Empire Maker
ここに注目!

これまでのレース内容から、直線が平坦でコーナー通過2回のコースがベストと考えられる。坂の下りで加速できる京都外回りは直線で外へと出しやすく、しかも今回は距離ロスを抑えられる少頭数。後方待機型の本馬にとっては好条件がそろった一戦と言えそうだ。

今年で8歳になった、ハットトリック産駒のアメリカ産馬。オープンクラスでの初勝利となった2022年2月の洛陽S(リステッド・阪神・芝1600メートル)では1分31秒9の速いタイムをマークするなど、時計勝負への対応力を見せていたが、8歳となった現在でも同じようなパフォーマンスが見せられるかどうかだろう。前走の小倉大賞典での11着は、スタートでつまずいたことに加え、展開もはまらなかった印象。3走前のチャレンジCで、出走馬中最速の上がり3ハロン34秒8(推定)をマークして3着に食い込んだように末脚は健在で、ここでもチャンスがありそうだ。

グラティアス

牡7歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:マラコスタムブラダ
  • 母の父:Lizard Island
ここに注目!

今年で7歳となり、キャリアも十分に積んでいる馬だが、パドックなどで見せる仕草はまだまだ若々しく、逆にここで気持ちが乗ってこないようだと少し心配。前向きさがあるかどうかをチェックしたい。

キャリア2戦目の2021年京成杯で重賞タイトルを獲得したが、これが最後の勝利となっていて、期間にして約4年3か月、レース数としては前走の六甲S(リステッド・阪神・芝1600メートル)まで29連敗となっている。その前走は6着だったが、勝ち馬とのタイム差は0秒3、今回もライバルとなるセオからは0秒2差と大きくは負けていない。ある程度の位置を取って粘り込みを狙う近走のスタイルも、開幕週で直線が平坦の京都コースに合いそう。この馬のしぶとさを生かせる展開になれば、久々の勝利を重賞で決める可能性も十分にありそうだ。

ホウオウリアリティ

牡7歳

調教師:井上智史(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:キョウエイトルース
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

年齢的にも、差しに構える脚質を変えてくることは考えにくい。少頭数でスローペースもありそうなメンバー構成。開幕週の馬場コンディションの攻略もポイントになりそうだ。ロスのない立ち回りを期待したい。

2000メートル以上の距離で結果を出してきた馬だが、新規開業の井上智史厩舎に移籍後は、前走の六甲S(リステッド・阪神・芝1600メートル)で初めてのマイル戦にチャレンジ。この距離を選んだ理由は、父がマイル王のモーリスだったことにあったようだ。レースは序盤こそついて行けなかったが、直線ではしぶとく脚を伸ばして勝ち馬から0秒2差の5着に健闘。騎乗した団野大成騎手も「条件がガラッと替わりましたが、内容は良かったです」と話した。環境にも距離にも慣れが見込める今回、2023年10月以来の勝利を重賞初制覇で飾るかもしれない。

レイベリング

牡5歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:Frankel
  • 母:Noyelles
  • 母の父:Docksider
ここに注目!

現在のベストは1400メートルで、これは陣営も認めていること。前走のニューイヤーS(リステッド・中山・芝1600メートル、7着)は、目標にしていた阪神Cへの出走がかなわず、年明けにスライドする経緯があった。今回もマイルを克服できるかが鍵になる。

3走前の信越S(リステッド・新潟・芝1400メートル)でオープンクラス初勝利を挙げた。速いペースを好位で追走し、直線で早めに抜け出しての完勝劇。デビュー2戦目の朝日杯フューチュリティSで3着に好走した実績を持つ馬が、ようやく軌道に乗ったと思える内容だった。その勝利の勢いで挑んだ前々走のマイルチャンピオンシップは、さすがにハードルが高かったようで16着と大敗したが、逃げ馬の後ろで折り合いがつくなど、この馬自身の走りはできていた。距離の課題はあるものの、自分のリズムで走れるようなら、このメンバーが相手でも実力は見劣りしないはずだ。

(松浪 大樹)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

ページトップへ戻る
表示モード: