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牡3歳
調教師:高柳瑞樹(美浦)
新馬戦、1勝クラス・セントポーリア賞(ともに東京・芝1800メートル)と連勝中。特にセントポーリア賞は、スタートで遅れて後方からの競馬を余儀なくされたなかで豪快に追い込み、非凡な脚力を見せつけた。無敗のまま日本ダービーへ駒を進められるのか、注目が集まる。
直線で他馬をごぼう抜きしたメイクデビュー東京の走りにも驚かされたが、よりインパクトがあったのが前走の1勝クラス・セントポーリア賞だ。スタートで出遅れて後方からの競馬。距離ロスの少ないインを回ったことで手応え十分に直線を迎えられたとはいえ、そこから外に出すと驚異的な加速で前の各馬すべてを差し切って1着でゴールした。父は2015年の日本ダービー優勝馬ドゥラメンテ、母は2010年の独オークス(G1)の勝ち馬という血統に加えて、その強靭な末脚からも距離延長はプラスの印象。最高の結果を出して日本ダービーの有力馬に躍り出るか、楽しみは大きい。
牡3歳
調教師:堀宣行(美浦)
半兄が今年フェブラリーSを制したコスタノヴァ(父ロードカナロア)。本馬は芝の中長距離に適性を示し、前走のすみれS(リステッド・阪神・芝2200メートル)ではメンバー中最速の末脚(推定)で3着に入った。直線の長い東京に戻って躍進を期す。
ここまで戦ってきた相手は強敵ぞろい。3着だった札幌2歳Sで0秒2差だった2着馬が、その後阪神ジュベナイルフィリーズ優勝、桜花賞2着のアルマヴェローチェ。4着だった東京スポーツ杯2歳Sは、0秒4差の勝ち馬がホープフルS優勝、皐月賞2着のクロワデュノール、0秒3差の2着がきさらぎ賞を快勝したサトノシャイニング。それらと同等に走れている点が本馬の能力の高さと言っていいだろう。前走のすみれS(リステッド)は、先頭、2番手の馬がそのままゴールしたなかでの上がり最速に値打ちあり。今回は目下絶好調のJ.モレイラ騎手を迎え、重賞初制覇のチャンスだ。
牡3歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
毎年、素質馬がそろう1勝クラス・葉牡丹賞(中山・芝2000メートル)でハナ差の2着。直後の京成杯こそ10着だったが、前走の1勝クラス・ゆきやなぎ賞(阪神・芝2400メートル)の勝利で改めて能力の高さを証明した。その前走と同距離なら、引き続き好勝負になりそうだ。
特筆すべき点が2点。1つ目は1勝クラス・葉牡丹賞の走りだ。2着とはいえ本馬も従来の2歳コースレコードを更新する力走。能力はもちろん、開幕週の時計勝負が想定される今回の青葉賞において、それに対応できる下地がある点も大きな強調材料になる。勝ち馬ヴィンセンシオがその後弥生賞ディープインパクト記念で2着に入ったことでも箔がついた格好だ。2つ目は前走の1勝クラス・ゆきやなぎ賞。早め先頭で押し切る勝ち方も良かったが、2400メートルで実際に勝っているのは今回のメンバーで本馬だけ。距離未経験の馬もいるなかで大きな強みと言える。2度目の重賞は飛躍を期す一戦になる。
牡3歳
調教師:国枝栄(美浦)
前走の毎日杯は単騎逃げに持ち込んでの2着。勝ち馬ファンダムの末脚に屈したとはいえ、落ち着いて走れていたあたりに精神面の成長がうかがえた。600メートルの距離延長でも、再度マイペースなら押し切りまであっていい。
デビュー戦は3コーナー手前から先頭に立って押し切る強い競馬だった。ラスト2ハロンのレースラップが11秒0、11秒1。脚力上位は間違いないが、一方でコントロールに難ありというレースぶりで、ゴール後もなかなか止まらなかったほど。それが前走の毎日杯では途中からハナに立ったあとは折り合いのついた走りを見せ、中盤でラップを落とす理想的な逃げを打つことができた。結果2着でも大きな収穫があったと言えるだろう。今回、距離延長は気になるところだが、ポテンシャルはかなりものを秘めている。我慢さえ利けばこれまで以上に走れる可能性も十分にある。
牡3歳
調教師:国枝栄(美浦)
母は三冠牝馬アパパネで、半姉が秋華賞馬アカイトリノムスメ(父ディープインパクト)という良血馬。前走の1勝クラス(中山・芝2000メートル)は、後方から向正面で一気に動いての押し切り勝ちだった。機動力と持久力は今回も大きな武器となりそうだ。
母アパパネ、父ディープインパクトの産駒は、アカイトリノムスメを筆頭にラインベック、ジナンボーが重賞で好走。本馬は父がブラックタイドに替わったが、ブラックタイドはディープインパクトの全兄で、血統構成的には前記のきょうだいたちとほとんど同じ。従って本馬にも重賞での活躍が期待されるのは当然で、前走の好パフォーマンスからすると、良血馬が目覚めた印象もある。長く続く脚が身上ゆえ長丁場が向いているイメージで、実際、東京・芝2400メートルは前々走で走って3着。早めに動くことを体得した今なら、それ以上の結果も十分にあり得るだろう。
牡3歳
調教師:昆貢(栗東)
前走のスプリングSは4着とはいえ、重馬場の内を突いて追い上げたように、闘志あふれるレースぶり。重賞タイトルに手が届くことを予感させるには十分な力走だった。初陣を飾った東京なら、パフォーマンス向上が見込める。
2022年のシンザン記念の勝ち馬で、同年のNHKマイルCで2着だったマテンロウオリオン(父ダイワメジャー)の半弟。本馬は新馬、1勝クラス・こぶし賞(京都)と芝1600メートルで2勝を挙げている。今回の距離に関しては未知の面が否めないが、父がロジャーバローズ(2019年日本ダービー優勝)に替わったことで、こなせる素地を秘めていても何ら不思議はない。実際、初距離だったスプリングSでもジワジワと脚を伸ばしており、少なくともスタミナに起因する敗戦ではなさそう。加えて今回はデビュー戦で好センスを示した東京が舞台。落ち着きのある中間の調教内容も強調できる。
牡3歳
調教師:藤岡健一(栗東)
前走の1勝クラス・アザレア賞(阪神・芝2400メートル)は、3コーナー付近で一度ポジションを下げながらも直線で盛り返して2着。フィエールマンの産駒らしく、長距離への高い適性がうかがえた。あの競馬内容なら東京も合いそうだ。
デビューから4戦はいずれも芝2000メートルのレースを使われて〔1・1・0・2〕の成績を残した。400メートルの距離延長となった前走の1勝クラス・アザレア賞は、スタート直後の先行争いに加わり3番手付近を追走。3コーナー手前からレースが一気にペースアップすると、本馬はこれに即座に対応できずに少しずつ位置を下げ、4コーナーでは鞍上の手が激しく動いて直線を迎えた。それでも、最後は馬群の大外まで出してしぶとく伸びて2着を確保。いかにもステイヤーという印象のレースぶりだった。父フィエールマンなら、今後の成長力にも期待できるはずだ。
牡3歳
調教師:大竹正博(美浦)
2度目の実戦となった前走の未勝利(中山・芝2200メートル)は、中団追走から残り600メートル付近で先頭に取りつく積極的な競馬。直線では後続を突き放して3馬身差の快勝だった。スタミナはかなりのものがありそう。一気の相手強化でも侮れない。
父キズナは2013年の日本ダービー優勝馬、母フィオドラは2014年の独オークス(G1)の勝ち馬。クラシック路線でこその血統であることはもちろん、この時期から一気に力をつけてきそうな雰囲気もある。実際、前走の未勝利はその雰囲気を漂わすような見事な勝利。スローペースだったことから全体時計は水準だが、ラスト2ハロンのレースラップが11秒5、11秒4という加速ラップなら、まだまだ余裕があったとみるべきだろう。この中間も調教で好タイムをマークしており、好調を維持している様子。青葉賞が重賞となった1994年以降、未勝利勝ちからの連勝は2022年プラダリアの例がある。
(山下 健)
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