2021年のアンタレスSで重賞初勝利を挙げたテーオーケインズは続く帝王賞も制し、暮れのチャンピオンズCでも完勝を収めて、同年のJRA賞最優秀ダートホースに輝いた。その一方で、2022年にはダートのGⅠ・JpnⅠを5勝していたオメガパフュームが貫禄を示し優勝している。ダート中距離の実績馬と新興勢力がぶつかり合う一戦には、どのような特徴があるのか。過去10年の結果から分析してみたい。
過去10年の単勝人気別成績を調べると、3着以内馬延べ30頭中19頭は3番人気以内だった。10回中9回で3番人気以内の馬が2頭馬券に絡み、例外となった2017年も優勝したのは3番人気のモルトベーネだった。7番人気以下の馬の勝利はなく、10番人気以下の馬は3着が1度あるのみなので、波乱度の低い一戦とみるべきだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3番人気以内 | 7-7-5-11 | 23.3% | 46.7% | 63.3% |
4〜6番人気 | 3-2-3-22 | 10.0% | 16.7% | 26.7% |
7番人気以下 | 0-1-2-96 | 0% | 1.0% | 3.0% |
過去10年の年齢別成績を見ていくと、5歳馬が最多の4勝を挙げている。ただし、2020年以降の優勝馬は5頭中4頭が6歳以上で、2020年のウェスタールンドは8歳、2022年のオメガパフュームは7歳での勝利だった。この2頭を含め、過去10年で6歳以上の馬は3番人気以内であれば〔4・3・4・4〕と3着内率が70%を超える好成績を残している。また、7番人気以下で馬券に絡んだ3頭はいずれも6歳と人気薄の好走例もあるので、ベテラン勢も軽くは扱えないだろう。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 1-4-2-24 | 3.2% | 16.1% | 22.6% |
5歳 | 4-2-2-23 | 12.9% | 19.4% | 25.8% |
6歳 | 3-3-5-39 | 6.0% | 12.0% | 22.0% |
7歳以上 | 2-1-1-43 | 4.3% | 6.4% | 8.5% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち23頭は前走でも3着以内だったことから、前走で好走していた方が望ましいことは確かだが、6着以下に敗れていてもGⅠまたはGⅡでの敗戦であれば〔2・0・2・5〕と悪くない成績になっている。一方、GⅠ・GⅡ以外で6着以下だった馬は、2016年サージェントバッジの3着があるのみなので、該当する馬の巻き返しはあまり期待しない方がよさそうだ。〔表3〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1着 | 5-4-1-19 | 17.2% | 31.0% | 34.5% |
2着 | 1-4-3-10 | 5.6% | 27.8% | 44.4% |
3着 | 1-1-3-8 | 7.7% | 15.4% | 38.5% |
4着 | 1-1-0-6 | 12.5% | 25.0% | 25.0% |
5着 | 0-0-0-17 | 0% | 0% | 0% |
6〜9着 | 2-0-0-29 | 6.5% | 6.5% | 6.5% |
10着以下、競走中止 | 0-0-3-40 | 0% | 0% | 7.0% |
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