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牡3歳
調教師:友道康夫(栗東)
京都・芝1600メートルで行われた未勝利、朝日杯フューチュリティSを見事に連勝し、ここでは断然の中心となる存在。距離延長となるクラシック路線には向かわず、マイル路線の制圧をもくろむ。
前走の朝日杯フューチュリティSは、レースセンスの高さを生かし、逃げ馬の後ろをゲットした。直線ではスムーズに加速し、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒6(推定)をマーク。迫るミュージアムマイルを2馬身1/2振り切った。騎乗した川田将雅騎手は「道中でしっかり我慢できました。3、4コーナーはとてもスムーズに(坂を)下ってこられて、4コーナーで少し反応を見た時にしっかり動ける雰囲気もありました」と振り返った。同じ友道康夫厩舎所属で朝日杯フューチュリティSを制した馬は、本馬の他に2018年アドマイヤマーズ、2021年ドウデュースがいる。偉大な先輩たちの背を追いかけるためにも、まずは今年の始動戦をものにしたい。
牝3歳
調教師:伊藤大士(美浦)
近3戦は新潟2歳S(2着)、阪神ジュベナイルフィリーズ(6着)、クイーンC(4着)と、強敵たちが相手の重賞で善戦を続けてきた。安定して末脚を使えるタイプで、今回も直線を鋭く駆け上がってくる。
4番人気だった前走のクイーンC。道中は中団を追走し、直線でじわじわと脚を伸ばした。従来のレースレコードを0秒3更新した勝ち馬エンブロイダリーは強かったが、その後にフィリーズレビューを制したショウナンザナドゥ(9着)などの強敵たちに先着。騎乗した坂井瑠星騎手は「スムーズな競馬でしたし、力を出し切ってくれました」と振り返った。2着に好走した新潟2歳Sは勝ち馬と0秒1差で、6着だった阪神ジュベナイルフィリーズも勝ち馬から0秒8差。堅実な末脚が武器で、どんな展開でも着実に追い上げてくる安心感がある。待望の重賞タイトル獲得を目指す。
牡3歳
調教師:安達昭夫(栗東)
メイクデビュー福島、オープン特別・芙蓉S(中山)と全2勝を芝2000メートル戦で挙げている馬。今回は初めてとなるマイルへの対応が鍵になるだろう。ここまで強敵相手に戦ってきた経験値を生かしたい。
6番人気だった前走のスプリングS。それまでに5戦を走りキャリアは豊富だったが、重馬場は初めてだった。レースは中団追走から伸び切れず8着。騎乗した津村明秀騎手が「終始ノメっていたので、良馬場で改めて」とコメントを残しており、これが本来の走りでないことは明らかだろう。3走前・ホープフルSの出走馬は、3着ファウストラーゼン(弥生賞ディープインパクト記念)、11着マスカレードボール(共同通信杯)、13着ピコチャンブラック(スプリングS)と、敗戦組から続々と重賞勝ち馬が生まれている。本馬はホープフルSを果敢な先行策で7着。重賞Vの資格は十分にあると言えるだろう。
牝3歳
調教師:田中博康(美浦)
メイクデビュー東京(芝1400メートル、1着)、オープン特別・ダリア賞(新潟・芝1400メートル、1着)、クロッカスS(リステッド・東京・芝1400メートル、3着)の全3戦で1番人気に支持された素質馬。そのレースぶりから、初挑戦となるマイルも守備範囲だろう。
単勝オッズ2.1倍の1番人気で迎えた前走のクロッカスS(リステッド)は、最内枠スタートで出遅れ。中団追走から直線で一気に加速し、上がり3ハロン33秒2(推定)の末脚で迫ったが、前から粘り込んだ2頭を捕らえられず3着。発馬の後手に加え、前半のスローペースも痛かった印象だ。連勝を決めたデビュー2戦がともに好位から瞬発力を生かす競馬で、本来はもっと前で流れに乗れるタイプだ。父が現役時代にヨーロッパのG1を4勝したキングマンで、叔父にはフランスのG1を制したギアアップがいる良血馬。開催が進み、パワーを要するようになってきた現在の中山の芝コンディションもマッチしそうだ。
牝3歳
調教師:国枝栄(美浦)
半姉はマイル重賞の2023年シンザン記念を制したライトクオンタム(父ディープインパクト)。本馬は前走の未勝利(中山、芝1600メートル)で7馬身差の逃げ切りVを飾った。今回も自分の形に持ち込むことができれば面白い。
控える競馬を選択したメイクデビュー中山(芝1600メートル)が8着、続く未勝利(東京・芝1800メートル)は4着に敗れたが、ブリンカーを着用した前走では敢然とハナを突き進み、7馬身差の快勝。息を入れないラップを刻みつつ、上がり3ハロンはメンバー中最速の35秒6という完勝劇だった。父がブリックスアンドモルタルで、母系もアメリカが由来。前走時424キログラムという小柄な牝馬ではあるが、稍重のタフな芝コンディションも問題にしなかった。同じく小柄だった半姉ライトクオンタムは、デビュー2戦目のシンザン記念で重賞タイトルを奪取。本馬も勢いのままに重賞初挑戦・初勝利を狙う。
牝3歳
調教師:加藤征弘(美浦)
芝1400メートルでメイクデビュー東京、1勝クラス・つわぶき賞(中京)と2連勝。父は2018年朝日杯フューチュリティSなど国内外のマイル重賞4勝を挙げたアドマイヤマーズで、初の1600メートルも問題ないだろう。
1番人気に支持された前走のフィリーズレビュー。中団のインで迎えた直線ではややスピードに乗りづらそうなシーンがあり、外を豪快に駆け上がった1着ショウナンザナドゥ、2着チェルビアットなどの勢いに屈した(10着)。振り返れば、2走前の1勝クラス・つわぶき賞Vがハイレベル。下したナムラクララ、テレサ、ウィルサヴァイブ、キョウエイボニータ、アスタールフナがその後に勝ち上がり、7着ウォーターガーベラはシンザン記念3着、チューリップ賞2着と重賞で好走した。本馬は脚質に自在性があり、対応できるペースの幅も広そう。改めて重賞タイトル獲得に挑む。
牡3歳
調教師:岩戸孝樹(美浦)
メイクデビュー中山、前走の1勝クラスと、中山・芝1600メートルで2戦2勝。敗れたレースは先行策に出られなかった2走前のクロッカスS(リステッド・東京・芝1400メートル、4着)だけで、ここも先手必勝の構えだ。
中山マイルの2戦は、どちらも武器のスピードを生かした先行策で快勝。前走の1勝クラスは一度も先頭を譲らないまま、きっちり後続を退けた。下した2着馬ウィルサヴァイブが次戦の1勝クラス・フローラルウォーク賞を勝ったことからも、さらにその価値は高まるだろう。スタートから最初のコーナーまでの距離が短い中山・芝1600メートルは、スッと内ラチ沿いを取れる先行型の好走が多く、ニュージーランドTも過去6年で逃げ馬が3勝(2019年ワイドファラオ、2021年バスラットレオン、2022年ジャングロ)を挙げている。同型馬との兼ね合いは気になるところだが、自身のスタイルを貫ければ初タイトルも視界に入るだろう。
(高木 翔平)
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