今週の注目レース

報知杯フィリーズレビュー(GⅡ)

阪神競馬場 1400メートル(芝)馬齢 (牝) 3歳オープン

出走馬情報

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ランフォーヴァウ

牝3歳

調教師:福永祐一(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:キネオダンサー
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

近2走は1600メートルのレースに出走しているが、初勝利は京都・芝1400メートルで行われたデビュー2戦目の未勝利戦だった。距離短縮は問題なく、ここでもしっかりと能力を発揮できるだろう。

昨年10月の未勝利で初勝利を挙げ、直後に挑んだデイリー杯2歳Sで牡馬を相手に重賞初制覇を果たした。そのデイリー杯2歳Sはメンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)をマークして、2着ドラゴンブーストに1/2馬身差をつける好内容。同馬が今年1月の京成杯で2着に好走したことからも、価値のある勝利だったことがわかる。管理する福永祐一調教師は「(1400メートルになるが)未勝利のときの勝ち方が良かったですからね。大きな変化はないですが、完成度の高さで頑張ってほしいです」と、重賞2勝目に向けて意気込みを語っていた。

ルージュラナキラ

牝3歳

調教師:加藤征弘(美浦)

  • 父:アドマイヤマーズ
  • 母:レッドアネラ
  • 母の父:カジノドライヴ
ここに注目!

デビューから2戦し、無敗のまま初めての重賞に挑む。母は現役時代にダート短距離で4勝を挙げ、オープンクラスまで出世。近親のエイシンタイガーはCBC賞2着の実績があり、血統的にもスピードは通用してよさそうだ。

昨年10月のメイクデビュー東京(芝1400メートル)で、2着に1/2馬身差をつけて勝利すると、続く1勝クラス・つわぶき賞(中京・芝1400メートル)ではメンバー中最速の上がり3ハロン35秒1(推定)をマークして差し切り、連勝を飾った。つわぶき賞の2着馬ナムラクララが年明けの紅梅S(リステッド)を勝っており、強敵を相手に記録した勝利でもあった。今回と同じ芝1400メートルで白星を挙げているだけに、本レースは初めて重賞に挑む条件としてぴったりと言えるだろう。2月26日には美浦Wコースでラスト1ハロン11秒6(6ハロン83秒9)をマーク。今年初戦に向け、調整も順調とみてよさそうだ。

ダンツエラン

牝3歳

調教師:本田優(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ミスチヴァスミスティ
  • 母の父:Into Mischief
ここに注目!

前々走のファンタジーSで重賞初制覇を果たしており、同世代の牝馬同士の戦いなら実力は一枚上とみてよさそうだ。当時と同じ1400メートルに距離が短縮する点も歓迎材料と言えるだろう。

メイクデビュー新潟(芝1600メートル)では、道中2番手からメンバー中3位の上がり3ハロン33秒6(推定)をマーク。2着に1/2馬身差をつけて初陣を白星で飾った。続く1勝クラス・りんどう賞(京都・芝1400メートル)は逃げる形で3着。前々走のファンタジーSではハナ差の接戦をものにし、重賞初制覇を果たした。当時は不良馬場で行われており、タフな馬場コンディションをこなせることも示した。2月26日には栗東坂路で4ハロン53秒6(ラスト1ハロン12秒1)を計時。前走の阪神ジュベナイルフィリーズ17着からの巻き返しがかかる今年初戦へ、準備は万端とみていいだろう。

ショウナンザナドゥ

牝3歳

調教師:松下武士(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ミスエーニョ
  • 母の父:Pulpit
ここに注目!

メイクデビュー京都(芝1600メートル)は1分33秒9の好タイムで2着。続く未勝利(京都・芝1600メートル)では初戦を上回る1分33秒5のタイムをマークして初勝利を挙げた。その後は重賞通用のパフォーマンスを見せており、今回も好勝負必至だ。

9着だった前走のクイーンCは、馬体重がマイナス6キログラムの432キログラムでの出走。もともと小柄な馬だけに、その影響は大きかったのだろう。前々走の阪神ジュベナイルフィリーズでは勝ち馬アルマヴェローチェから0秒5差の4着とGⅠでも好勝負を演じており、能力さえ発揮できれば巻き返せるはずだ。JRAでデビューしたきょうだい6頭すべてが勝ち星を挙げている優秀な母系の出身。1400メートルへの距離短縮は鍵となるが、半姉ミスエルテ(父Frankel)の重賞勝ちは芝1400メートルのファンタジーSだった。長距離輸送のない阪神競馬場で馬体重を戻せていれば、好走の確率がさらに上がりそうだ。

リリーフィールド

牝3歳

調教師:小崎憲(栗東)

  • 父:モズアスコット
  • 母:ハイリリー
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

昨年秋のオープン特別・もみじS(京都・芝1400メートル)では、先行策を取りながら、メンバー中最速タイの推定上がり3ハロンタイムをマークして優勝。確かな決め手を持っているのは強みと言えるだろう。マイルの前走は12着に敗れたが、芝1400メートルで見直したい。

昨年6月のメイクデビュー函館(ダート1000メートル)は、逃げてメンバー中最速の上がり3ハロン35秒7をマークする完璧な内容で、6馬身差の圧勝劇を披露。2戦目では芝の函館2歳Sに挑み、勝ち馬サトノカルナバルから0秒5差の6着に入った。その後も芝のレースに出走。前々走のオープン特別・もみじSでは、4コーナー先頭からメンバー中最速タイの上がり3ハロンタイムで押し切り、後続に3馬身1/2差をつけて2勝目を挙げた。前走の阪神ジュベナイルフィリーズは12着だったが、200メートルの距離短縮で巻き返す可能性は十分。GⅠの大舞台でもまれた経験が、今回の一戦に生きてくるはずだ。

ドゥアムール

牝3歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ルシュクル
  • 母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!

半姉ブランボヌール(父ディープインパクト)がスプリント重賞を2勝。半兄ビアンフェ(父キズナ)もスプリント重賞3勝と、スピード豊かな牝系であることは間違いない。1400メートルへの距離延長は課題だが、素質は通用していいだろう。

デビュー3戦目の未勝利(函館・芝1200メートル)は、二の脚を利かせて先頭に立つ競馬で初勝利をゲット。5か月の休み明けで挑んだオープン特別・中京2歳S(中京・芝1200メートル)は3着にまとめ、昇級しても通用する能力を示した。前走の1勝クラス・かささぎ賞(小倉・芝1200メートル)で、直線の追い比べをハナ差制して2勝目をゲット。今回は200メートルの距離延長となるが、1200メートルで見せてきたスピードがあれば、すんなりと先行する形をとれそうだ。厩舎スタッフは「前走は外枠(8枠16番)から運べたのもよかったです。200メートル距離が延びて、直線に坂があるのがどうかですね」と、見通しを語った。

モズナナスター

牝3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:モズアスコット
  • 母:グランプリエンゼル
  • 母の父:アグネスデジタル
ここに注目!

昨年6月の函館でデビューし、ここまで7戦を経験。重賞にも3度挑戦し、ファンタジーSではハナ差の2着に好走した。豊富なキャリアは今回のメンバーでも上位と言え、ここでも経験値の高さを武器に上位を狙う。

デビュー3戦目だった昨年8月の未勝利で初勝利をつかむと、続くオープン特別・シンガポールターフクラブ賞(ともに札幌・芝1200メートル)では3着に好走。その後はオープン特別・カンナS(中山・芝1200メートル)2着から臨んだファンタジーSで2着に好走し、重賞でも通用する能力を示した。コースは違うが、今回と同じ芝1400メートルの重賞で結果を残している点は強調材料となるだろう。母グランプリエンゼルは本馬同様にレースを経験しながら力をつけ、NHKマイルCで3着に好走した。母譲りのスピードと成長力で、ここからさらにパフォーマンスを上げることもできそうだ。

スライビングロード

牝3歳

調教師:福永祐一(栗東)

  • 父:レイデオロ
  • 母:ダイワエルシエーロ
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

母は2004年のオークス馬。近親に2017年の菊花賞を制したキセキがいるなど、大舞台でしっかりと力を発揮する血筋だ。本馬は前走のクイーンCで5着に善戦。ここで結果を出し、さらなる大舞台へ駒を進めたい。

メイクデビュー中京(芝1400メートル)でメンバー中最速タイの上がり3ハロン34秒8(推定)をマークして2着に好走すると、続く未勝利(京都・芝1400メートル)できっちりと初勝利をつかんだ。年明け初戦&重賞初挑戦となった前走のクイーンCでは5着。難しい条件ながら健闘を見せ、高い能力を証明した。今回は、白星を挙げている1400メートルに距離が戻る。管理する福永祐一調教師は「1600メートルにも対応してくれましたが、これぐらいの距離のほうがよさそうです。(中間も)走っている感じは悪くなかったです」と、期待を寄せている。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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