今週の注目レース

阪急杯(GⅢ)

京都競馬場 1400メートル(芝・外)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

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ダノンマッキンリー

牡4歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ホームカミングクイーン
  • 母の父:Holy Roman Emperor
ここに注目!

これまでマークした重賞2勝は、ともに芝1400メートル。全4勝をこの距離で挙げているように、しっかりと能力を発揮できる条件と言える。この先の大舞台に弾みをつけられるような今年初戦としたいところだ。

2023年のメイクデビュー阪神(芝1400メートル)で新馬勝ちを収めると、続く1勝クラス・秋明菊賞(芝1400メートル)もV。3歳春にはファルコンSで重賞初制覇を果たしたように、早くから素質の高さを垣間見せていた一頭だ。昨秋はスワンSで年上の強敵を撃破し、重賞2勝目をつかんだ。前走の阪神Cは11着だったものの、勝ち馬から0秒5差と着順ほどは負けておらず、展開や流れ次第では上位進出もあっただろう。京都コースは2勝を挙げる得意な競馬場。持ち前のスピードと決め手を発揮できれば、再び重賞タイトル奪取のチャンスは訪れるはずだ。

ソーダズリング

牝5歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ソーマジック
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

今回と同じ京都・芝1400メートルで行われた昨年の京都牝馬Sで重賞初制覇を果たした。3歳時からフローラS2着など活躍を見せていた素質馬で、これから実績を積み重ねていく可能性は十分にあるだろう。

前走の阪神Cは、高松宮記念(14着)以来約9か月ぶりのレース。6着に敗れたとはいえ、勝ち馬ナムラクレアから0秒3差で走っており、休み明けを感じさせないレースぶりだった。この中間は、12日に栗東坂路で行われた1週前追い切りで、自己最速を0秒1更新する4ハロン50秒0(ラスト1ハロン12秒9)の好タイムをマーク。オープン馬モズメイメイに1馬身ほど先着を果たしており、調教の動きからもレースを1度使われた上積みがうかがえる。3月4日に定年による引退が決まっている音無秀孝調教師に、はなむけの重賞タイトルを届けたい。

トゥラヴェスーラ

牡10歳

調教師:高橋康之(栗東)

  • 父:ドリームジャーニー
  • 母:ジャジャマーチャン
  • 母の父:アドマイヤコジーン
ここに注目!

2021年1月以来白星から遠ざかっているが、昨年秋のスワンSで3着好走を果たすなど、衰えを感じさせない走りを続けている。明けて10歳のシーズンを迎えたが、古豪健在を示したい。

前走の阪神Cは、中団の位置から流れに乗って、直線では進路を選びつつスパートするとしぶとく伸び、7着ながら勝ち馬から0秒3差ときわどい勝負を演じた。前々走のスワンSでは、勝ち馬ダノンマッキンリーから0秒1差の3着と好走を見せており、安定感のあるレースを続けている。以前は1200メートルを中心に使われていたが、年齢を重ねたことで今では1400メートルのほうが追走に余裕が出るようになった印象。今回も良好な条件で重賞に挑めそうだ。12日の1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロン51秒7(ラスト1ハロン12秒3)をマーク。引き続き、好調をキープしていそうだ。

オオバンブルマイ

牡5歳

調教師:吉村圭司(栗東)

  • 父:ディスクリートキャット
  • 母:ピンクガーベラ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

3歳時にオーストラリアのゴールデンイーグル(芝1500メートル)で差し切り勝ちを収め、一躍名を上げた。その後は勝ち星をつかめていないが、安定した末脚が持ち味。GⅢのここで3歳時以来の重賞制覇を狙う。

前々走のスプリンターズSでは勝ち馬から0秒6差の11着ながら、GⅠの強敵を相手にメンバー中2位の上がり3ハロン33秒3(推定)をマーク。昨年夏のキーンランドCではメンバー中最速の上がり3ハロン33秒2(推定)をマークして3着に好走しており、末脚の破壊力はこの馬の持ち味のひとつと言っていいだろう。前走のマイルチャンピオンシップは伸び切れず12着も、それでも勝ち馬とのタイム差は0秒9だった。今回は、メイクデビュー中京、京王杯2歳Sで勝ち星を挙げている芝1400メートルへ距離が短縮される。直線でこの馬らしい伸び脚を披露できるはずだ。

フォーチュンタイム

牡4歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:グレーターロンドン
  • 母:オールタイムベスト
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

デビューしてまだ5戦ながら、4勝、2着1回とすべて連対を果たしているように、勢いがある一頭。今回は初めての重賞挑戦となるだけに、条件は簡単ではないが、そのぶん伸びしろは十分と言えそうだ。

前走の3勝クラス・東山S(京都・芝1400メートル)は、5番手追走から直線で力強く抜け出し、2着に2馬身1/2差をつける完勝を飾った。デビュー以来1600メートルのレースに出走し続けていたが、距離短縮となった前走を勝ったことは今回に向けて大きな意味がありそうだ。今回はオープンクラスに昇級後いきなりの重賞挑戦となるが、前走の勝ち時計1分20秒6は、ダノンマッキンリーが制したスワンSのタイムと比べて0秒1遅いだけ。本馬も、重賞で通用する素質を備えているとみていいだろう。父グレーターロンドン譲りの豊かなスピードを、このレースでも見せたいところだ。

スズハローム

牡5歳

調教師:牧田和弥(栗東)

  • 父:サトノダイヤモンド
  • 母:アイライン
  • 母の父:ローレルゲレイロ
ここに注目!

昨年は重賞で2度好走を披露。オープンクラスに昇級後は白星こそつかめていないが、しっかりと自身の能力は示している。この馬らしいしぶとい末脚を発揮して、優勝争いに加わりたい。

デビュー2戦目の未勝利(中山・芝1600メートル)で初勝利を挙げると、その後もレースを重ねながら着実な成長を見せ、昨年3月の3勝クラス・キタサンブラックC(阪神・芝1400メートル)で4勝目をつかみオープンクラス入りを果たした。昇級初戦だった京王杯スプリングCを3着でまとめると、続くCBC賞でも2着に好走。勝ち馬とはクビ差で、重賞初制覇へあと一歩のところまで迫った。前走のラピスラズリS(リステッド・中山・芝1200メートル)は6着だったが、今回は全4勝中3勝を挙げる芝1400メートルに距離を延長。条件は好転したと言えそうだ。

アグリ

牡6歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:Caravaggio
  • 母:オールドタイムワルツ
  • 母の父:War Front
ここに注目!

4連勝で一昨年の阪急杯を制して重賞初勝利を挙げた。芝1400メートルの重賞では、一昨年の阪神Cでも3着に入っている。近走は不本意な結果が続いているが、思い出のレースで復活ののろしを上げたい。

昨年はシルクロードSで2着に好走すると、サウジアラビアへの遠征も経験。前々走のスワンSは10着、前走の京阪杯が8着と敗戦が続くが、それぞれ勝ち馬から0秒5差、0秒6差と着順ほどは離されておらず、衰えたとみるのは早計だろう。12日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、終い重点の内容だったとはいえ、ラスト1ハロン11秒8(4ハロン54秒8)をマークし、気配の良さを漂わせている。昨年の11月以来の出走で久しぶりとはなるが、仕上がりの面においての不安はなさそうだ。重賞勝ちに加え、GⅠでも上位争いに加わったことがある実力馬。巻き返しの期待がかかる。

アサカラキング

牡5歳

調教師:斎藤誠(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:アサカラヴァーズ
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

昨年の阪急杯ではオープンクラス昇級直後の重賞挑戦でハナ差の2着に入り、タイトル奪取にあと一歩のところまで迫った。近走も勝ち星こそないものの差のない競馬を見せており、ここで巻き返したい。

前走の阪神Cは、スタートダッシュを利かせて果敢にハナを奪い、GⅠ馬5頭をはじめとした強敵相手にも通用するスピード能力の高さを披露。結果は9着も、勝ち馬から0秒4差と大きくは離されなかった。芝1400メートルでは2勝を挙げており、好相性と言える距離。ただ、逃げる競馬で良績を残しているタイプなので、同型馬の存在は鍵となりそうだ。阪神・芝1400メートルで行われた昨年の阪急杯(2着)が重馬場でのレースだったことから、週末の天気次第でパフォーマンスアップが見込めるだろう。12日に美浦Wコースで6ハロン81秒5(ラスト1ハロン11秒7)のタイムをマーク。順調な調整も目を引く。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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