大阪杯や天皇賞(春)といった春のGⅠを狙う4歳以上の実績馬が、その前哨戦として出走してくるのが京都記念だ。2021年から2023年は阪神競馬場で開催されたが、昨年から京都に舞台を戻して行われている。ここでは阪神開催時を含めた過去10年のデータを見ていく。
過去10年の単勝人気別成績では3着以内馬延べ30頭のうち17頭が3番人気以内で、残る13頭中10頭は4番人気から6番人気となっている。7番人気以下の馬は、3着以内が3回のみと苦戦傾向にあるので、極端な穴狙いは得策ではなさそうだ。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3番人気以内 | 6-6-5-13 | 20.0% | 40.0% | 56.7% |
4〜6番人気 | 3-3-4-20 | 10.0% | 20.0% | 33.3% |
7番人気以下 | 1-1-1-53 | 1.8% | 3.6% | 5.4% |
過去10年の前走別成績では、前走が海外G1だった馬を含め、GⅠに出走していた馬が3着以内に延べ17頭入り、3着内率は45.9%を記録している。GⅡ組からは8頭、GⅢ組からは5頭が3着以内に入っているが、まずは前走でGⅠに出走していた馬を上位に評価すべきだろう。〔表2〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 7-4-6-20 | 18.9% | 29.7% | 45.9% |
GⅡ | 2-2-4-35 | 4.7% | 9.3% | 18.6% |
GⅢ | 1-4-0-17 | 4.5% | 22.7% | 22.7% |
オープン特別、3勝クラス | 0-0-0-14 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の優勝馬は4歳馬が4頭、5歳馬が5頭で、6歳以上の馬は1頭のみとなっている。また、3着以内の数でも4歳馬が14頭、5歳馬が8頭で、好走率を見ても4歳馬と5歳馬が6歳以上の馬を上回っている。〔表3〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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4歳 | 4-7-3-18 | 12.5% | 34.4% | 43.8% |
5歳 | 5-0-3-18 | 19.2% | 19.2% | 30.8% |
6歳 | 0-2-1-21 | 0% | 8.3% | 12.5% |
7歳以上 | 1-1-3-29 | 2.9% | 5.9% | 14.7% |
過去8年の優勝馬8頭はいずれも前走が芝2200メートルから芝3000メートルだった。また、8頭中6頭はGⅠ(海外G1含む)、2頭はGⅡに出走していた。前走の着順については、GⅠだった馬は2桁着順に敗れていた馬もいるが、GⅡだった馬は全て6着以内だった。さらに、前走で2着以下に敗れていた馬は7頭いたが、前走がフランスの凱旋門賞だった2023年のドウデュースを除く6頭は国内のレースで、勝ち馬から1秒以内でゴールしていた。優勝候補を絞り込む際にはこれらの要素を参考にしたい。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 前走の距離 | 前走の格 | 前走の着順 | 前走の勝ち馬とのタイム差 |
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2017年 | サトノクラウン | 芝2400m | 海外G1 | 1着 | ― |
2018年 | クリンチャー | 芝3000m | GⅠ | 2着 | 0秒3 |
2019年 | ダンビュライト | 芝2200m | GⅡ | 6着 | 0秒7 |
2020年 | クロノジェネシス | 芝2200m | GⅠ | 5着 | 0秒3 |
2021年 | ラヴズオンリーユー | 芝2500m | GⅠ | 10着 | 0秒9 |
2022年 | アフリカンゴールド | 芝2200m | GⅡ | 5着 | 0秒9 |
2023年 | ドウデュース | 芝2400m | 海外G1 | 19着 | 8秒7 |
2024年 | プラダリア | 芝2500m | GⅠ | 14着 | 1秒0 |
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