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大舞台を目指す有力スプリンターが淀に集結
2024年のシルクロードSを制したルガルは、秋にスプリンターズSを勝ってGⅠウイナーの座に上り詰めた。また、2023年のシルクロードSで2着となったファストフォースは、次走の高松宮記念で優勝を果たしている。今後の古馬スプリント戦線を占う重要な一戦といえるだろう。今回は、中京・芝1200メートルで行われた2021年から2023年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
波乱含みの一戦
過去10年の単勝人気別成績を見ると、1番人気馬は3着内率が30.0%にとどまっている。また、6番人気から10番人気、11番人気以下の馬から計10頭の3着以内馬が出ている。1番人気馬がやや苦戦し、人気薄の馬がたびたび上位に食い込んでいる点を意識しておきたいところだ。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
| 2番人気 | 5-0-1-4 | 50.0% | 50.0% | 60.0% |
| 3番人気 | 2-2-2-4 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
| 4番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
| 5番人気 | 0-2-0-8 | 0% | 20.0% | 20.0% |
| 6〜10番人気 | 0-3-2-45 | 0% | 6.0% | 10.0% |
| 11番人気以下 | 0-1-4-64 | 0% | 1.4% | 7.2% |
7歳以上の馬は不振
過去10年の年齢別成績を見ると、勝率、連対率、3着内率が最も高いのは4歳馬となっている。一方、8歳以上の馬は連対例がなく、7歳馬も3着内率が6.1%にとどまっている。6歳以下の比較的若い馬を重視するべきだろう。〔表2〕
| 年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 4歳 | 5-2-3-22 | 15.6% | 21.9% | 31.3% |
| 5歳 | 1-4-2-32 | 2.6% | 12.8% | 17.9% |
| 6歳 | 3-3-3-34 | 7.0% | 14.0% | 20.9% |
| 7歳 | 1-1-0-31 | 3.0% | 6.1% | 6.1% |
| 8歳 | 0-0-1-14 | 0% | 0% | 6.7% |
| 9歳 | 0-0-1-4 | 0% | 0% | 20.0% |
| 10歳 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
京都で行われた年は内枠優勢
京都競馬場で行われた年(2015年から2020年、2024年)の枠番別成績を見ると、3着以内馬延べ21頭中14頭を1枠から4枠の馬が占めている。一方、5枠から8枠の馬は1勝2着2回で、3着内率もそれぞれやや低い水準にとどまっている。外寄りの枠に入った馬よりも、内寄りの枠に入った馬を高く評価したい。〔表3〕
| 枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 3-1-0-9 | 23.1% | 30.8% | 30.8% |
| 2枠 | 2-0-1-10 | 15.4% | 15.4% | 23.1% |
| 3枠 | 0-1-1-11 | 0% | 7.7% | 15.4% |
| 4枠 | 1-3-1-9 | 7.1% | 28.6% | 35.7% |
| 5枠 | 1-0-0-13 | 7.1% | 7.1% | 7.1% |
| 6枠 | 0-0-1-13 | 0% | 0% | 7.1% |
| 7枠 | 0-2-1-15 | 0% | 11.1% | 16.7% |
| 8枠 | 0-0-2-17 | 0% | 0% | 10.5% |
前走で5着以内に好走していた馬が中心
過去10年の前走の着順別成績を見ると、3着以内馬延べ30頭中23頭は前走で5着以内だった。大敗直後の馬が上位に食い込んだ例もあるとはいえ、基本的に前走好走馬が強いレースだ。〔表4〕
| 前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 5着以内 | 9-8-6-62 | 10.6% | 20.0% | 27.1% |
| 6〜10着 | 0-2-2-46 | 0% | 4.0% | 8.0% |
| 11着以下 | 1-0-2-31 | 2.9% | 2.9% | 8.8% |

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過去10年の勝ち馬は全て単勝4番人気以内
過去10年の優勝馬延べ10頭は、いずれも単勝4番人気以内だった。人気薄の馬が上位に食い込んだ例も少なくないとはいえ、下位人気馬が勝つ確率はそれほど高くないとみるべきかもしれない。また、この10頭は調教師の所属が栗東だった点、前走の出走頭数が16頭以上だった点も共通している。〔表5〕
(伊吹 雅也)
注記:表は横にスクロールすることができます。
| 年 | 優勝馬 | 単勝人気 | 調教師(所属) | 前走の出走頭数 |
|---|---|---|---|---|
| 2015年 | アンバルブライベン | 2番人気 | 福島信晴(栗東) | 16頭 |
| 2016年 | ダンスディレクター | 2番人気 | 笹田和秀(栗東) | 17頭 |
| 2017年 | ダンスディレクター | 3番人気 | 笹田和秀(栗東) | 16頭 |
| 2018年 | ファインニードル | 4番人気 | 高橋義忠(栗東) | 16頭 |
| 2019年 | ダノンスマッシュ | 1番人気 | 安田隆行(栗東) | 18頭 |
| 2020年 | アウィルアウェイ | 3番人気 | 高野友和(栗東) | 18頭 |
| 2021年 | シヴァージ | 4番人気 | 野中賢二(栗東) | 16頭 |
| 2022年 | メイケイエール | 2番人気 | 武英智(栗東) | 16頭 |
| 2023年 | ナムラクレア | 2番人気 | 長谷川浩大(栗東) | 16頭 |
| 2024年 | ルガル | 2番人気 | 杉山晴紀(栗東) | 18頭 |
