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牡2歳
調教師:手塚貴久(美浦)
母リナーテはサトノダイヤモンド(GⅠ2勝)の半妹で、現役時代は6勝を挙げ、重賞で2度の2着もある活躍馬。父にエピファネイアを配した本馬の血統背景は一級品だ。キャリア1戦での重賞挑戦だが、主役の座は譲れない。
断然の1番人気に支持された9月9日のメイクデビュー中山(芝2000メートル)は、スローペースのなかでピタリと折り合って2番手を追走。逃げたエクセルゴールドとともに4コーナーで後続を振り切りにかかり、ラスト2ハロンは11秒6、11秒1の加速ラップを刻むと、最後は豪快に突き放して3馬身1/2差の快勝を決めた。騎乗したC.ルメール騎手は「スタートから真面目で、冷静に走ってくれました。直線でも加速していたように余力十分の勝ち方でした」と高評価を与えている。その初戦はコーナリングのぎこちなさがあったが、広い東京コースならさらにパフォーマンスは上がりそうだ。
牡2歳
調教師:武井亮(美浦)
父モーリスは2015年度のJRA賞年度代表馬。母はマイルチャンピオンシップを制したブルーメンブラットという良血馬だ。本馬は気性の激しさがあり、成長の余地を残しているが、重賞で3着に入って潜在能力の高さを証明している。
6月3日のメイクデビュー東京(芝1600メートル)は、不良馬場のタフなコンディションのなか、やや行きたがるのをなだめつつ2番手を追走。3コーナー手前で先頭に立つと、直線は突き放す一方の独走で9馬身差をつけて圧勝した。その後は休養で成長を促し、2番人気で迎えた前走のサウジアラビアロイヤルCは、スタートで後手を踏み、道中は中団馬群で折り合いに専念。勝ったゴンバデカーブースの瞬発力には屈したものの、4コーナーで先頭に並びかけ、最後まで激しい2着争いを演じての3着だった。現時点では気性が幼くレースぶりは粗削りだが、クラシック候補の一頭に挙げられる好素材だ。
牡2歳
調教師:蛯名正義(美浦)
今年のNHKマイルCを制したシャンパンカラー(父ドゥラメンテ)の半弟で、実戦を1度経験したことで調教の動きはグンと良化。兄に勝るとも劣らぬ素質を秘めており、先々まで目が離せない存在だ。
10月8日のメイクデビュー東京(芝2000メートル)は、スタート後に隣の馬と接触するシーン。それでもすぐに体勢を立て直すと好位直後を追走し、レースの前半1000メートル通過タイム1分04秒4のスローペースでもスムーズに折り合った。直線ではメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒1(推定)の末脚で弾けるように突き抜け、2馬身差の快勝。騎乗した戸崎圭太騎手は「追い切りの段階からいい動きをしていたので、レースでもそれを出せればと思っていました。いい内容で勝つことができたので、今後が楽しみです」と、将来性の高さに太鼓判を押した。重賞で相手は一気に強くなるが、潜在能力は互角以上だ。
牡2歳
調教師:藤原英昭(栗東)
祖母はアメリカの重賞勝ち馬で、母トータルヒートは現役時代にJRAで5勝を挙げた活躍馬という筋の通った母系に、父がハーツクライと血統背景は上質。評判に違わぬ走りでデビュー戦を勝ち上がり、前途洋々だ。
断然の1番人気に推された8月5日のメイクデビュー新潟(芝1800メートル)は、好スタートからスッと控えて好位集団で折り合いに専念。直線入り口では馬群に包まれてワンテンポ仕掛けを待たされたが、ラスト400メートル付近で進路を確保すると、鮮やかに抜け出して2馬身差で快勝した。騎乗した松山弘平騎手は「折り合って我慢してくれたし、直線に向くとしっかり反応してくれました。着差以上に強い競馬で、素質は相当なものがあります。これからが楽しみです」と高評価。今回は約3か月半の休養明けとなるが、本レースに照準を合わせて熱心に乗り込んでおり、仕上げに抜かりはない。
牡2歳
調教師:橋口慎介(栗東)
デビュー戦を勝ち上がった後は休養で成長を促され、帰厩後は栗東坂路で自己ベストタイムを出し、CWコースでも抜群の動きを披露している。乗り込み量は十分過ぎるほどで、力を出せる態勢が整っているようだ。
7月9日のメイクデビュー中京(芝2000メートル)は、好スタートから押し出されるようにハナに立つと、1000メートル通過タイム1分05秒2のスローペースに持ち込み、道中の手応えは十分。ラスト3ハロンも11秒7、11秒5、11秒4の加速ラップでまとめ、後続に2馬身1/2差をつけての完勝だった。騎乗した松山弘平騎手は「追ってからの反応が良く、しっかり伸びましたし、強い内容でした。素直でいい馬ですし、今後も楽しみです」と称賛した。東京コースに替わる今回は、速い時計への対応が鍵になるが、素質は重賞のメンバーに入っても引けを取らないだけに、楽しみは大きい。
牡2歳
調教師:高野友和(栗東)
母フリアアステカはアルゼンチンのG1ウイナー。本馬は2022年セレクトセール1歳セッションにおいて1億340万円(消費税込み)で取引された期待馬だ。見映えのする好馬体に加えて、雄大なフットワークの持ち主。重賞で試金石の一戦となるが、将来性は高い。
9月24日のメイクデビュー阪神(芝2000メートル)はスタートで出遅れたが、二の脚で挽回して4番手の外を追走。4コーナーで先頭へ並びかけると、直線は力でねじ伏せるように抜け出して、後続を2馬身1/2突き放して完勝した。騎乗した鮫島克駿騎手は「跳びが大きいので、器用さを求めるよりスムーズに運ぶことを心掛けました。強い内容で勝ってくれました。大物感がありそうです」と褒め称えた。2着に退けたサトノシュトラーセが次走の未勝利戦を5馬身差で勝ち上がっており、レースレベルも上質だった。広い東京コースは歓迎のタイプで、重賞でも有力候補の一頭に挙げられるだろう。
牡2歳
調教師:須貝尚介(栗東)
前走の札幌2歳S(6着)は、テンションが上がり1番人気に応えられなかったが、2か月半ほど間隔を空けて心身ともにリフレッシュ。関東圏への長距離輸送は初めてなので、当日の気配は鍵になりそうだ。
8月6日のメイクデビュー札幌(芝1800メートル)は、ジワッと押し上げて2コーナーで2番手に取りつき、折り合いに専念。重馬場のタフなコンディションをものともせず、直線は力強く抜け出して2馬身差で初陣を飾った。前走の札幌2歳Sは、スタートで立ち遅れてレース序盤は最後方を進み、向正面から進出を開始。直線は伸びを欠いて6着に敗れたが、4コーナーで3番手まで上がり、見せ場は作った。母のミュージカルロマンスはBCフィリー&メアスプリント(G1・アメリカ)を制した名牝で、父にドゥラメンテを配した良血馬。スピードと瞬発力を求められる東京コースで、真価が問われる一戦になりそうだ。
牡2歳
調教師:池添学(栗東)
父はタピットの直仔で、現役時代にアメリカのG1を2勝。母マースはアメリカの芝G1を勝っているが、血統は両親ともにバリバリのダートタイプだ。本馬は芝で勝ち上がり。ここは今後の活躍を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。
9月10日のメイクデビュー阪神(芝1800メートル)はスタートで後手を踏み、道中は7頭立ての5番手を追走した。レースの前半600メートル通過タイムが36秒9というスローペースのなか、4コーナー手前から早めに進出。ラスト300メートル過ぎで先頭に躍り出ると、最後はブラーヴイストワルの追い上げを危なげなく振り切って初勝利を収めた。中間は栗東CWコースでの追い切り時計を詰めており、実戦を1度使った状態面の上積みは十分。血統背景はダート向きで、芝のスピード勝負や瞬発力勝負をこなせるかは鍵になるが、操縦性が高く、初めての左回りコースには対応できそうだ。
(京増 真臣)
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