今週の注目レース

函館記念(GⅢ)

函館競馬場 2000メートル(芝)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

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牡6歳

調教師:和田勇介(美浦)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:サンシャイン
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

前走のオープン特別・巴賞(函館・芝1800メートル)は、2021年9月以来約1年9か月ぶりの白星となった。これまで、GⅡで1度、GⅢで2度の3着があり、実績は十分。待望の勝ち星を挙げた勢いそのままに、重賞初制覇を狙う。

全6勝中、半分の3勝を挙げているように、函館・芝コースとの相性の良さは疑いようがない。今回は、前走のオープン特別・巴賞(1着)から200メートルの距離延長になるが、2000メートルで3勝し、2200メートルと2600メートルで勝ち星を挙げていることからも、難なくこなせるはずだ。6歳夏を迎えたが、伯母のワンカラットは6歳時にオーシャンSで重賞4勝目をマーク。血統背景を考えれば、本馬もまだまだ高いレベルの能力をキープできるとみていいだろう。力を発揮できる条件はそろっており、堅実な走りを見られるはずだ。

牡4歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ジュベルアリ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

朝日杯フューチュリティSで勝ち馬ドウデュースから0秒5差の4着に入るなど、早くから高い素質を見せていた一頭。今回はオープンクラスへの昇級初戦とはなるが、これまでの重賞経験も生かして上位争いをもくろむ。

叔父のアルアインは皐月賞と5歳時の大阪杯、同シャフリヤールは日本ダービーと4歳時のドバイシーマクラシック(G1・UAE)と、ともにGⅠを2勝。本馬も大舞台での活躍を予感させる血統背景と言えそうだ。父モーリス、母の父ディープインパクトの組み合わせは、昨年のエリザベス女王杯を制したジェラルディーナや、一昨年のファルコンS勝ちのルークズネストといった活躍馬がいる。本馬は前走の3勝クラス・垂水S(阪神・芝1800メートル、1着)では、向正面で先頭に立ち、そのまま押し切り勝ち。末脚を生かす競馬もできるタイプで、自在性はここでも武器となるだろう。

牡7歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:マシュマロ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

昨年の本レースでは、7番人気を覆す快走で重賞2勝目を挙げた。今年は、2005年から2007年まで3連覇したエリモハリアー以来の連覇を目指す。開催最終週のタフな芝コンディションは、この馬にとってぴったりだろう。

前走の新潟大賞典は得意とする不良馬場で6着に敗れたが、実績の少ないコーナー通過2回のコースだったことも影響したのだろう。前々走の金鯱賞では、勝ち馬プログノーシス(次走で香港のG1・クイーンエリザベスⅡ世C2着)から0秒5差の4着と健闘を見せたように、7歳を迎えても高いレベルの能力を維持している。4走前の中日新聞杯でも勝ち馬と0秒1差の5着に好走しており、重賞での勝ち負けを期待できる存在だ。5日の1週前追い切りでは、美浦南Wコースで5ハロン67秒8(ラスト1ハロン11秒7)をマーク。函館へ移動後の調整も順調に進んでいる。

牡4歳

調教師:武幸四郎(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:プレミアステップス
  • 母の父:Footstepsinthesand
ここに注目!

2021年の千葉サラブレッドセールにおいて5億1711万円(消費税込み)で取引された評判馬。今年2月の中山記念で3着に入るなど、期待に違わぬ走りを見せている。重賞タイトル奪取へ機は熟した。

年明け初戦で昇級初戦となった4走前の白富士S(リステッド・東京・芝2000メートル)を2着に逃げ粘ると、3走前の中山記念も、香港C(G1)と宝塚記念で2着に入ったヒシイグアス(1着)、今年の中山金杯を勝ったラーグルフ(2着)に続く3着に好走。オープンクラスにメドを立てたと言っていいだろう。札幌・芝1500メートルで行われたメイクデビュー札幌で勝利を収め、前走のオープン特別・巴賞(函館・芝1800メートル)も2着なら洋芝適性も高いと言えそうで、今回の条件は合っているはず。4度目の重賞挑戦でタイトルをつかみたいところだ。

牡7歳

調教師:宮徹(栗東)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:マイネボヌール
  • 母の父:ロージズインメイ
ここに注目!

2着だった昨年のこのレース以来約1年ぶりの実戦復帰を迎える。久々を克服できるかは鍵となるが、重賞で2着3度の実績はこのメンバーに入っても上位と言えるもの。優勝争いに加わるだけの能力を持っている。

2、3歳時から高い素質を見せ、その後も安定した走りを続けながら着実に成長。オープンクラス入りは5歳春と出世に時間はかかったが、福島民報杯(リステッド・福島・芝2000メートル)で昇級初戦ながら勝利を挙げた。近親には6歳時にマーメイドSを制したコスモプラチナがおり、本馬も母系の成長力と息の長さを受け継いでいると言ってよさそうだ。5日の1週前追い切りでは、函館Wコースで5ハロン65秒3(ラスト1ハロン11秒7)を一杯に追われてマークし、長いブランクを感じさせない動きを披露。出走態勢は整ったとみていいだろう。

牡4歳

調教師:田中博康(美浦)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:レネットグルーヴ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

近親にGⅠ馬の名がずらりと並ぶ、日本競馬が誇る名牝系の出身。昨年のセントライト記念で3着に好走しているように、すでに重賞でも通用する能力は証明済みだ。高い素質をこの舞台で開花させる。

前走の3勝クラス・むらさき賞(東京・芝1800メートル)は、道中は中団で脚をため、手応え十分に直線へ。進路がなく追い出しをかけられない場面もあったが、スパートを開始してからはぐんぐん加速。残り100メートル付近で先に抜け出したグランディア(2着)を捕らえると、ゴール前は余裕ある走りで4勝目を挙げた。今回は昇級初戦での重賞挑戦とはなるが、まだまだ伸びしろを感じさせるだけに、期待のほうが大きい。父がヨーロッパで活躍したハービンジャーということもあり、初めての洋芝でのレースをこなす可能性も高そうだ。

牡7歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:スプリングサンダー
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

昨年の本レースでは、メンバー中2位の上がり3ハロン37秒7(推定)をマークして3着に好走。その昨年は重馬場での開催だっただけに、力の要るタフな馬場状態となっても難なくこなせるだろう。

3走前の大阪城S(リステッド・阪神・芝1800メートル)は、中団前めから直線で末脚を伸ばしての差し切りで、約1年3か月ぶりの白星を挙げた。重賞でも好走を見せていたが、これがオープンクラスでの初勝利。前走まで6戦連続でメンバー中3位以内の推定上がり3ハロンタイムをマークしているように、末脚の破壊力は7歳となった今も健在だ。前走の鳴尾記念も、8着とはいえ勝ち馬から0秒4差で走っており、近走の充実ぶりが感じられる。5日の1週前追い切りは、栗東CWコースで6ハロン82秒4(ラスト1ハロン11秒4)を一杯に追われてマーク。万全の態勢が整いつつあるとみていいだろう。

牡7歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:No Nay Never
  • 母:Muravka
  • 母の父:High Chaparral
ここに注目!

2021年の宝塚記念でGⅠの強敵を相手に2着好走を果たしたように、能力や実績はここでは上位の存在と言っていいだろう。持っている力を出せさえすれば、上位争い可能とみていいはずだ。

前走の宝塚記念は逃げの手を打ち、前半1000メートル通過タイム58秒9という速い流れに持ち込んだ。残り200メートルで後続にかわされ15着に敗れたが、メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークした馬たちが3着までを占める厳しい展開だっただけに、この敗戦は度外視でいいだろう。前々走のクイーンエリザベスS(G1・オーストラリア・芝2000メートル)では5着に入り、初めての海外遠征で健闘。海外遠征帰り2戦目となる今回は、状態面での上積みも見込めそうだ。5走前には今回と同じコーナー通過4回の2000メートル戦となる福島記念をV。条件は合っていると言える。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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