今週の注目レース

宝塚記念(GⅠ)

阪神競馬場 2200メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

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牡4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:シャトーブランシュ
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

美浦トレーニング・センターの坂路閉鎖を受け、栗東トレーニング・センターでの調整を選択。慎重を期して挑む姿勢は高く評価できそうだ。コース適性や馬場状態を問うような馬ではなく、大きな不安材料は見当たらない。

天皇賞(秋)と有馬記念を制し、昨年度のJRA賞年度代表馬を受賞。今年初戦のドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)では、2分25秒65のコースレコードをマークして、海外の強豪を一蹴した。その圧倒的なパフォーマンスで受けた高い評価は、レースから約3か月が経過した現在も変わっておらず、IFHA(国際競馬統括機関連盟)が6月8日に発表した「ロンジンワールドベストレースホースランキング」では、第2位に4ポンドの差をつける129ポンドを獲得してトップに立っている。世界ナンバーワンホースの関西地区初登場に、阪神競馬場は大いに沸きそうだ。

牡4歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:パレスルーマー
  • 母の父:Royal Anthem
ここに注目!

距離延長とともに存在感を増した馬。久々の中距離戦を危惧する声もあるだろうが、成績を残せなかった3歳春までとは馬体が全く違う。たくましさを増した現在なら、スピード、パワーともに見劣りすることはないはずだ。

昨年の菊花賞は3着。コースレコードで勝ったアスクビクターモアと0秒1差の内容に、ステイヤーとしての資質の高さを示してはいたが、4歳春を迎え、急激な成長を見せた今年の2戦は予想を大きく超えるパフォーマンスだった。内から鋭く抜け出した阪神大賞典で2度目の重賞制覇を果たすと、前走の天皇賞(春)でも抜群の手応えで直線に向き、1度は先頭に立ったディープボンド(2着)をあっさり捕まえて初のGⅠ制覇を達成した。同世代のライバルは強力だが、充実一途の現況ならGⅠ連勝のシーンがあってもいい。

牝5歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ジェンティルドンナ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

今回と同じ阪神・芝内回りの2200メートルでGⅠを制覇。初の重賞制覇を果たしたオールカマーも、直線に急坂がある中山の芝2200メートルだった。舞台への適性は有力馬の中でも上位の存在。タフな馬場コンディションも苦にしないタイプだ。

父は国内外のGⅠを6勝したモーリス、母は三冠牝馬のジェンティルドンナ。素晴らしいメンバーがそろった今回の一戦においても、血統レベルは上位と言える一頭だ。その戦績も血統に見合うもので、昨年のエリザベス女王杯でGⅠ初制覇を果たすと、牡馬の好メンバー相手の有馬記念でも3着に好走。晩成血統らしい成長力を証明している。前々走の大阪杯、前走のクイーンエリザベスⅡ世C(G1・香港・芝2000メートル)はともに6着と敗れたが、2度目のGⅠ制覇も十分に可能だろう。

牡4歳

調教師:田村康仁(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:カルティカ
  • 母の父:Rainbow Quest
ここに注目!

完璧なレース運びで菊花賞を制しているが、デビュー当初から折り合い面の課題を指摘されている馬。2200メートルへの距離短縮で折り合い面の不安が解消されれば、昨年の高いパフォーマンスを見直すこともできるだろう。

昨年の菊花賞を3分02秒4のコースレコードで優勝。瞬発力に秀でたディープインパクト産駒では珍しいスピード持続型で、それはスタミナ豊富なレインボークエストが母の父という血統構成から来ているのかもしれない。スタートで出遅れ、自身の流れに持ち込めなかった前々走の日経賞は9着。前走の天皇賞(春)では折り合いを欠き、実力と実績に見合わない11着と大敗を喫した。良馬場でスムーズな競馬ができれば、持っている能力は今回のメンバーでも上位と言える存在。巻き返しがあっても不思議はない。

牡6歳

調教師:渡辺薫彦(栗東)

  • 父:エイシンフラッシュ
  • 母:ヴェラブランカ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

芝の稍重馬場で2戦2勝。鋭い決め手が持ち味の印象が強い馬だが、条件クラス時代はダートを走っていたように、タフな馬場コンディションを苦にしないパワーも持っている。極端な馬場状態にならなければ、評価を変える必要はないはずだ。

3勝クラスからの3連勝で、昨年のジャパンカップを制覇。父エイシンフラッシュが制した日本ダービーと同じ舞台で、父の産駒初となるGⅠ勝利を決めた。10着だった前々走の有馬記念では折り合いを欠くシーンがあり、前走のドバイワールドC(G1・UAE・ダート2000メートル)は初の海外遠征に加え、久しぶりのダート戦と厳しい条件が重なっての13着。どちらの結果も度外視できるはずだ。初めて走る阪神・芝内回りコースの攻略は鍵だが、近2走との比較なら条件面は好転したと言えるだろう。巻き返しを期待したい。

牡4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ドレフォン
  • 母:アロマティコ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

栗東トレーニング・センターに滞在しての調整は僚馬のイクイノックスと同様。海外遠征帰りを感じさせない仕上がりを見せている。雨馬場がマイナスにならないような走法。むしろ、少し時計がかかるコンディションのほうが合うのかもしれない。

ハイレベルと評される現4歳世代のクラシックホース。イクイノックス(2着)、ドウデュース(3着)を退けた昨春の皐月賞は、現段階でのハイライトと言うべきレースだろう。阪神・内回り芝2200メートルは、その皐月賞と似たコース形態でもあり、今回に近い条件のレースへの出走もそれ以来となる。皐月賞以降は3着以内がないが、前々走のサウジC(G1・サウジアラビア・ダート1800メートル)では、勝ったパンサラッサから差のない4着に健闘した。今回のメンバーが相手でも、侮れない存在となりそうだ。

牡6歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ゼフィランサス
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

主戦場は2400メートル以上の距離。勝負どころの手応えに差があった昨年の本レース(4着)を見ても、スピードの必要な中距離戦では好走するための要因が必要だ。水分を含んだ馬場状態を得意としている馬。直前の雨が欲しいところだろう。

前走の天皇賞(春)は、勝ったジャスティンパレスに2馬身1/2差の2着。GⅠ制覇はかなわなかったが、1番人気だった昨年(2着)と違い、今年は5番人気に評価を落としていたことを考えれば、あらためて地力の高さを示したパフォーマンスだったと言えるのではないだろうか。クラシック三冠の全てに出走し、2度の凱旋門賞挑戦も含めたGⅠへのチャレンジも今回で12度目。天皇賞(春)は3年連続2着、一昨年の有馬記念も2着と、タイトルを獲得できるだけの能力は持っている。ここは4着だった昨年以上の走りを期待したいところだ。

牡7歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ポップコーンジャズ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

目黒記念の重いハンデを避け、1週スライドする形になったのが前走の鳴尾記念。見事に勝利したが、本来の適性よりも短い距離であったことは確かだろう。200メートルの距離延長はプラス材料。多少の雨なら全く気にならないタイプでもある。

5歳時のみでGⅠ2勝を含む重賞6勝をマークした全兄ラブリーデイも顕著な晩成タイプだったが、弟の本馬もそれに近いところがある。初重賞制覇は4歳12月の中日新聞杯で、2度目の重賞制覇は6歳だった昨年の目黒記念。7歳を迎えた今年も力に衰えは見られず、前走では本レースの前哨戦・鳴尾記念を勝利した。馬群の外を回ってねじ伏せたレース内容に、GⅢクラスでは格の違いを感じたファンも少なくないはずだ。昨秋のGⅠ挑戦では結果を出せなかったが、心身ともに充実している現在ならチャンスもあるだろう。

(松浪 大樹)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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