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ヴィアシスティーナ/ドバイオナー
ここは、このレース6度目の制覇を狙う伯楽C.ウォーラー調教師が管理するヴィアシスティーナを中心とみて間違いなさそうだ。ヨーロッパで走っていた時代にもG1制覇の実績がある馬だが、2023-2024年シーズンの後半からオーストラリアを拠点にして以来、10戦してG1・7勝という、際立つ成績を残している。極端な道悪にでもならない限り、死角のない本命馬と言えそうだ。
オーストラリア競馬への適性の高さという点では、ヴィアシスティーナに引けを取らないのがイギリス調教馬のドバイオナーだ。2着以下に2.45馬身差をつけた2023年のクイーンエリザベスS(G1・オーストラリア)を含めて、オーストラリアではここまで3戦3勝。前走のタンクレッドS(G1・オーストラリア)も、大雨による3日の順延をモノともせずに快勝している。ここも大きく崩れる姿は想像しがたい。
地元の生え抜きチェオルウルフ、イギリスからの移籍馬で、前走オーストラリアンC(G1・オーストラリア)の勝ち方が良かったライトインファントリーマン、ブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ)2着の実績が光るローシャムパークらが、入着候補だろう。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
ヴィアシスティーナ/ドバイオナー
ランドウィック競馬場を舞台としたザ・チャンピオンシップス2日目のメイン競走であるクイーンエリザベスS(G1・オーストラリア)は、競馬ファンとしての好奇心を大いにそそられる、興味深い顔触れとなった。
中心は、ユーロン・インヴェストメンツ社が所有するヴィアシスティーナであろう。2024年度ロンジンワールドベストホースランキングで牝馬のトップに立った同馬。今年に入ってからも、前走のランヴェットS(G1・オーストラリア)を含めて既に2つのG1を手中にしており、セレクションの2頭からは外せない馬だと思う。
ライトインファントリーマン、ヴォバン、ディナイナレッジ、バッカルーなど、ヴィアシスティーナ以外にもヨーロッパからの移籍組に魅力的な馬は多いのだが、セレクションの2頭目にはイギリスからの遠征馬ドバイオナーを推したい。オーストラリアで既に3つのG1を制している同馬。悪天候で3日ほど順延された前走タンクレッドS(G1・オーストラリア)でのレースぶりは、ピークの状態に仕上がっていることをうかがわせるもので、ここも本領を発揮するとみる。
セレクションからは外れたが、日本調教馬ローシャムパークも食指が動く1頭である。レベルスロマンスの2着となった昨年秋のブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ)と同様のパフォーマンスをできれば、争覇圏に加わる馬だと思う。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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