2025年ブリーダーズカップクラシック 合田's View『世界の合田』によるレース展望

超豪華メンバーがそろう一戦

毎年好メンバーが集まるレースだが、今年は「史上最高」の呼び声もかかる、超豪華な顔触れがそろった。

3歳世代を代表しての参戦となるのが、ソヴリンティだ。春は、ケンタッキーダービー(G1・アメリカ)とベルモントS(G1・アメリカ)の二冠を手にした同馬。その後、ジムダンディS(G2・アメリカ)も制して臨んだ「真夏のダービー」トラヴァーズS(G1・アメリカ)では、相手関係にも恵まれて10馬身差で圧勝。古馬との対戦はない同馬だが、ほぼすべてのブックメーカーが前売り1番人気に支持している。

3歳世代の2番手が、プリークネスS(G1・アメリカ)勝ち馬で、ケンタッキーダービーとベルモントSはいずれも2着だったジャーナリズムだ。夏はハスケルS(G1・アメリカ)を制した後、古馬との初対決となったパシフィッククラシック(G1・アメリカ)が2着だった。今回は前走まで手綱をとっていたU.リスポリから、J.オルティスに鞍上を代えての参戦となる。

春は、ケンタッキーダービーとベルモントSがいずれも3着だったバエザ。前走ペンシルベニアダービー(G1・アメリカ)を制し、上昇気流に乗っての参戦だ。さらに3歳世代には、重賞初挑戦となった前走グッドウッドS(G1・アメリカ)で、古馬を撃破してG1制覇を果たしたネバダビーチという新興勢力もいる。

古馬勢もタレントが豊富だ。昨年に続くこのレース連覇をねらうシエラレオーネ。今季はここまで4戦し、勝利したのはホイットニーS(G1・アメリカ)のみだが、前走ジョッキークラブゴールドC(G1・アメリカ)では、レース序盤に起きた落馬事故で致命的ともいえる大きな不利を受けながら、盛り返して2着に入る底力を見せている。

昨年のこのレースで2着だったフィアースネス。西海岸におけるダート中距離路線の真夏の大一番パシフィッククラシックを、3馬身1/4差で快勝しての参戦となる。シエラレオーネフィアースネスともにここがラストランの予定で、今後の種牡馬としての価値を上げるためにも、目一杯の勝負を仕掛けてくるはずだ。

この豪華な顔触れを相手に、有力馬の1頭として参戦するのがフォーエバーヤングだ。今季初戦となったサウジカップ(G1・サウジアラビア)を制し、ダート部門では日本調教馬として歴代最高となるレーティング127を獲得した同馬。秋初戦となった日本テレビ盃(JpnⅡ)を快勝。ダート競馬の本場・アメリカの最高峰が、はっきりと視界に入っている。

合田 直弘

合田 直弘(海外競馬解説者)

1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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