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牡4歳
調教師:高野友和(栗東)

6か月の休養明けだった前走の安田記念を見事に勝利。一昨年の朝日杯フューチュリティS、昨年のNHKマイルCを含むマイルGⅠ3勝の実績は胸を張れる。確かな先行力を備え、東京も大の得意。崩れることは考えづらい。
6か月ぶりの実戦でも2番人気に支持された前走・安田記念。好スタートから好位置をゲットし、道中で激しい攻防があっても落ち着いて自分のリズムを守った。直線では馬なりで加速し、残り200メートル付近で先行2頭に並んだところで再加速。迫るガイアフォースを1馬身1/2退けて上半期のマイル王に輝いた。騎乗した川田将雅騎手は「改めて素晴らしい馬だなと感じながらの直線でした」と相棒を絶賛した。昨年は秋始動戦に見据えた富士Sを熱発のため見送り、その後の香港マイル(G1・芝1600メートル、13着)にぶっつけで挑むことになった。今年は最高の形で秋初戦を飾りたいところだ。
牡7歳
調教師:池江泰寿(栗東)

昨秋のマイルチャンピオンシップを快勝。今春のドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)では、世界トップレベルのロマンチックウォリアーを撃破した。東京のマイルでは、安田記念を4年連続、富士Sを2回の計6回走り〔0・2・2・2〕。強敵相手を考えると驚異的な成績と言える。
並み居る強豪たちを抑えて1番人気に推された前走・安田記念。中団後方からじわじわと差を詰めたが、先に抜け出したジャンタルマンタルとの差を詰め切ることはできず、2年連続での3着となった。約3年ぶりにコンビを組んだ浜中俊騎手は「調教から乗せてもらって、状態は良く感じました。行く馬がいなかったのでペースが遅くなるだろうと思っていましたが、初速の部分で器用さがもうひとつでした。ラストはよく追い上げていたのですが・・」と、悔しさを隠さなかった。常に一線級と戦いながら、8戦連続で3着以内を守った安定感はメンバー中随一。直線での鋭さは7歳秋を迎えても健在だ。
牡3歳
調教師:須貝尚介(栗東)

昨年夏はデビュー2連勝で札幌2歳Sを優勝。その後は2000メートル戦に挑み、ホープフルSが16着、皐月賞では6着に敗れたが、前走のNHKマイルCで2着と反撃に成功。当舞台への高い適性も示した。休養を経ての成長も楽しみだ。
3番人気で2着に頑張った前走・NHKマイルC。後方でじっと体力を温存し、直線では内のスペースを強襲。メンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)で一気に迫ったが、勝ち馬パンジャタワーにアタマ差だけ及ばなかった。騎乗した武豊騎手は「少しテンションが高い馬なので、馬混みに入れる形はやめたほうがいいと思ってあの位置からになりました。最後はしっかり伸びて、もう少しだったんですけど・・」と残念そうだった。その後は出走可能だった日本ダービーを見送り、秋のマイル戦線に備えてきた。過去10年の富士Sで、2015年ダノンプラチナ、2021年ソングライン、2022年セリフォスと3歳馬が3勝をマーク。春の悔しさを糧に、たくましくなった姿を見せる。
牡4歳
調教師:石橋守(栗東)

マイル戦に専念した昨年秋以降は、グッと成績が安定。今年の京都金杯2着、東京新聞杯1着と重賞でも結果を残している。安田記念(9着)、中京記念(7着)と近2戦はひと息の着順だが、ともに強烈な末脚を使って追い上げていた。ここでも上位候補だ。
4番人気で敗れた前走・中京記念。いつも通り後方から直線にかけるスタイルを貫いたが、淡々としたペースで前が止まらず、逃げたシンフォーエバーを2番手で運んだマピュースがかわしてワンツーフィニッシュ。本馬はメンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒3(推定)を繰り出したが、7着が精いっぱいだった。騎乗した菅原明良騎手は「ペースが遅くて後方からだと苦しい競馬になりました。それでも終いは伸びています」と振り返った。近6戦中5戦でメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムを計時し、2走前・安田記念(9着)でもメンバー中2位の上がりを記録した末脚自慢。はまった時の威力はここに入っても侮れない。
牡6歳
調教師:杉山晴紀(栗東)

昨年のフェブラリーS、今年の安田記念で2着に好走。芝・ダートのマイルGⅠで連対を果たす実力派だ。今回は久々のGⅡ戦。2022年のセントライト記念以来約3年ぶりの勝利を芝で目指す。
前走・安田記念は9番人気の低評価を覆しての2着激走だった。道中は中団馬群でじっと脚をためると、直線では外から鋭い伸び脚を発揮。先に抜け出したジャンタルマンタルには1馬身1/2離されたが、ソウルラッシュ(3着)らとの接戦を制して連対を果たした。騎乗した吉村誠之助騎手は「枠なりに走らせて、直線で馬場のいいところへ出せたのはよかったです。ブリンカーを着けたのもよかったと思います」と好走の理由を説明。3年連続の出走となった安田記念で、4着だった過去2回よりも着順を上げた。芝、ダート、中距離もこなしてきた現役屈指のオールラウンダー。豊富な経験値を生かし、ここも上位を狙う。
牡4歳
調教師:中竹和也(栗東)

6月に新設マイル重賞のしらさぎSを豪快に差し切り勝ち。前走・中京記念も鋭い差し脚で勝ち馬から0秒3差の5着に入った。東京コースは初参戦となるが、武器の末脚を生かせる舞台設定はマッチしそうだ。
マイル重賞3戦目となった前走・中京記念は、前残りの展開に泣いて5着。余裕のある先行勢を捕らえることはできなかった。それでも、外々を回りつつジューンオレンジ(3着)、ウォーターリヒト(7着)と同じメンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒3(推定)をマークしたのは立派。騎乗した松山弘平騎手は「もう少し内枠なら(インへ)もぐり込めたと思うけど、この枠(8枠11番)で厳しい形になってしまいました」と振り返った。2走前・しらさぎSでは目の覚める伸び脚を見せて重賞初制覇。昨年の牝馬二冠馬チェルヴィニア(2着)、先日の毎日王冠を快勝したレーベンスティール(7着)などを破った走りは高く評価できる。
牡5歳
調教師:田中剛(美浦)

一昨年のNHKマイルCでGⅠ初制覇。その後は長い不振に苦しんだが、今年に入って東京新聞杯(7着)、ダービー卿チャレンジT(6着)、安田記念(6着)と、いずれも勝ち馬から0秒5差以内に善戦した。素質馬に復調の気配が漂う。
14番人気ながら6着に入った前走の安田記念。スタートで5馬身ほど出遅れ、道中は最後方付近を追走。かなり苦しい位置取りに見えたが、直線はメンバー中最速の上がり3ハロン33秒6(推定)の脚で鋭く迫った。大きなロスがありながら勝ち馬ジャンタルマンタルと0秒5差なら、次戦への期待が持てる内容だった。2023年NHKマイルC優勝後は5戦連続で2桁着順に敗れたが、今年に入って良化の兆し。3走前・東京新聞杯(7着)は59キログラム、2走前・ダービー卿チャレンジT(6着)は58.5キログラムと、ともにメンバー中で最も重い斤量を背負いながらよく頑張っていた。全3勝をマークする東京マイルで、久々に勝利の美酒を味わいたい。
牡6歳
調教師:友道康夫(栗東)

昨年の富士Sでは、直線で豪快な末脚を発揮して重賞初制覇を達成した。2走前のマイラーズCでは1番人気で2着を確保。前走の安田記念は11着に敗れたが、持ち前のパワフルな走りで連覇を目指す。
前走の安田記念は6番人気で11着。いつものように直線での末脚勝負にかけたが、ラストは思ったほど脚を使えなかった。昨年に優勝した富士Sの前半1000メートル通過タイムは、今年の安田記念のそれより0秒3速い58秒1。2着だった2走前のマイラーズCは前半1000メートル通過タイム57秒8と、ペースが流れた時に真価を発揮するタイプと言えるだろう。先週、東京競馬場で行われた重賞のサウジアラビアロイヤルCとアイルランドTは、エコロアルバ、ラヴァンダがともに豪快な差し切り勝ち。開幕間もない良好な馬場コンディションでも、差しが決まる印象だ。
(高木 翔平)
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