昨年までは天皇賞(秋)の前日に行われていたが、今年から開催が3週繰り上げられた。以前よりもマイルチャンピオンシップとの間隔が空く分、これまでよりも有力馬の出走が増えるかもしれない。ここでは阪神で開催された2021年と2022年を含む過去10年のデータを中心に見ていく。
過去10年において、1番人気の連対率は40%で3着内率は50%、2番人気の連対率は50%で3着内率は60%と、全幅の信頼が置けるわけではないが、まずまず信用できそうだ。ただし、ここ3年続けて2番人気以内の馬がそろって掲示板を外し、下位人気馬が上位に食い込んでいる。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 2-2-1-5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
2番人気 | 4-1-1-4 | 40.0% | 50.0% | 60.0% |
3番人気 | 0-1-1-8 | 0% | 10.0% | 20.0% |
4番人気 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
5番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
6番人気以下 | 2-5-5-105 | 1.7% | 6.0% | 10.3% |
過去10年では、出走頭数は少ないものの3歳馬がわりと好成績を残している。この時期の古馬重賞は4歳馬が好走することが多いのだが、スワンSにおいては成績がいまひとつ。また、7歳以上の馬になると好走率は大きく落ちる。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 3-1-1-12 | 17.6% | 23.5% | 29.4% |
4歳 | 1-2-2-32 | 2.7% | 8.1% | 13.5% |
5歳 | 4-4-3-40 | 7.8% | 15.7% | 21.6% |
6歳 | 1-3-3-27 | 2.9% | 11.8% | 20.6% |
7歳以上 | 1-0-1-26 | 3.6% | 3.6% | 7.1% |
過去10年の前走別成績で好走が多いのは前走がGⅠやGⅢだった馬。ただ、3着内率にそこまで大きな差はないので、オープンクラスであればどのレースからの臨戦馬でも勝負になりそう。そして、下位人気での激走が目立つのが、前走がオープン特別だった馬。2022年10番人気2着のララクリスティーヌ、同11番人気3着のルプリュフォールもオープン特別からの臨戦だった。〔表3〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 3-4-3-31 | 7.3% | 17.1% | 24.4% |
GⅡ | 0-3-2-18 | 0% | 13.0% | 21.7% |
GⅢ | 4-1-3-40 | 8.3% | 10.4% | 16.7% |
オープン特別 | 2-2-2-34 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
3勝クラス | 1-0-0-12 | 7.7% | 7.7% | 7.7% |
地方のレース | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
わりと幅広い馬に勝機のある重賞なので絞り切るのは難しいが、最近のトレンドとしては、過去4年の優勝馬のうち3頭が過去1年以内に芝1400メートルの重賞を勝利していた点だろうか。残りの1頭も前走のマイル重賞でクビ差2着に好走していた。人気は気にせず、過去1年の重賞実績に注目したい。〔表4〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 過去1年以内の主な重賞実績 |
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2021年 | ダノンファンタジー(1番人気) | 阪神C(芝1400m)・1着 |
2022年 | ダイアトニック(4番人気) | 阪急杯(芝1400m)・1着 |
2023年 | ウイングレイテスト(10番人気) | 京成杯AH(芝1600m)・2着 |
2024年 | ダノンマッキンリー(5番人気) | ファルコンS(芝1400m)・1着 |
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