当レースは天皇賞(秋)やマイルチャンピオンシップに向けた前哨戦に位置付けられており、実績馬が秋初戦として出走してくることが多い。それに加え、古馬と初対戦となる3歳馬や、夏に頭角を現した上がり馬の出走もあって、例年ハイレベルなメンバーによって争われている。ここでは過去10年の結果から、好走馬に共通するポイントを探っていく。
過去10年で連対馬延べ20頭はいずれも単勝5番人気以内だった。なかでも1番人気馬は8勝2着1回という圧倒的な好成績を残している。一方で、6番人気以下の馬は延べ70頭の出走で3着が3回あるだけだ。上位人気馬が優勢と考えていいだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 8-1-0-1 | 80.0% | 90.0% | 90.0% |
2番人気 | 0-2-1-7 | 0% | 20.0% | 30.0% |
3番人気 | 1-3-1-5 | 10.0% | 40.0% | 50.0% |
4番人気 | 1-3-3-3 | 10.0% | 40.0% | 70.0% |
5番人気 | 0-1-2-7 | 0% | 10.0% | 30.0% |
6番人気以下 | 0-0-3-67 | 0% | 0% | 4.3% |
過去10年の優勝馬延べ10頭は全て5歳以下で、3着以内馬も延べ30頭中26頭は5歳以下だった。6歳以上の馬は延べ39頭が出走して2着3回、3着1回と劣勢なので、軸馬は5歳以下の馬から選びたい。〔表2〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 5-1-0-11 | 29.4% | 35.3% | 35.3% |
4歳 | 3-3-6-21 | 9.1% | 18.2% | 36.4% |
5歳 | 2-3-3-23 | 6.5% | 16.1% | 25.8% |
6歳 | 0-3-0-20 | 0% | 13.0% | 13.0% |
7歳以上 | 0-0-1-15 | 0% | 0% | 6.3% |
過去10年の優勝馬延べ10頭のうち7頭、3着以内馬延べ30頭のうち15頭は馬体重が500キログラム以上だった。それに次ぐ成績なのが459キログラム以下の馬で、出走回数は少ないものの3着内率は30%を超えている。対して、460キログラムから499キログラムの範囲だった馬は3着内率が20%以下にとどまっており、成績的にやや見劣っている。〔表3〕
馬体重 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
459kg以下 | 2-1-1-9 | 15.4% | 23.1% | 30.8% |
460〜479kg | 0-2-4-24 | 0% | 6.7% | 20.0% |
480〜499kg | 1-3-1-33 | 2.6% | 10.5% | 13.2% |
500kg以上 | 7-4-4-24 | 17.9% | 28.2% | 38.5% |
過去10年の優勝馬延べ10頭の前走は6頭がGⅠ、1頭がGⅡ、3頭がGⅢだった。そのうち、前走がGⅠ・GⅡだった馬はそのレースで2着以下に敗れていたが、GⅢだった3頭はいずれも勝利を収めていた。前走の格と着順を参考に優勝候補を絞り込みたい。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 前走 |
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2015年 | エイシンヒカリ | GⅢエプソムC(1着) |
2016年 | ルージュバック | GⅢエプソムC(1着) |
2017年 | リアルスティール | GⅡ中山記念(8着) |
2018年 | アエロリット | GⅠ安田記念(2着) |
2019年 | ダノンキングリー | GⅠ日本ダービー(2着) |
2020年 | サリオス | GⅠ日本ダービー(2着) |
2021年 | シュネルマイスター | GⅠ安田記念(3着) |
2022年 | サリオス | GⅠ安田記念(3着) |
2023年 | エルトンバローズ | GⅢラジオNIKKEI賞(1着) |
2024年 | シックスペンス | GⅠ日本ダービー(9着) |
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