今週の注目レース

スプリンターズステークス(GⅠ)

中山競馬場 1200メートル(芝・外)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

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サトノレーヴ

牡6歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:チリエージェ
  • 母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!

今年の高松宮記念でGⅠ初制覇を遂げると、香港のチェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200メートル)で2着。前走はイギリスのクイーンエリザベス2世ジュビリーS(G1・芝1200メートル)に挑んで2着に入った。世界レベルの短距離馬に成長。ここはスプリントGⅠ春秋制覇がかかる。

春雷S(リステッド・中山・芝1200メートル)、函館スプリントS、キーンランドCと3連勝して挑んだ昨年のスプリンターズSは7着。初めて掲示板(5着以内)を外し、GⅠの高い壁に跳ね返された格好だが、この敗戦を機に大きく成長した。暮れの香港スプリント(G1・芝1200メートル)で3着に入ると、今年初戦となった高松宮記念ではナムラクレア以下を一蹴してGⅠ初制覇。その後も、チェアマンズスプリントプライズ(G1)2着からイギリスへ転戦し、クイーンエリザベス2世ジュビリーS(G1)でも2着に入り、その名を世界にとどろかせた。ここで昨年の雪辱を果たし、改めて日本短距離界のエースを証明する一戦としたい。

ルガル

牡5歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:アタブ
  • 母の父:New Approach
ここに注目!

昨年のスプリンターズSの勝ち馬。その後は勝利から遠ざかっているが、昨年はコースレコードに0秒3差という好タイムを正攻法の競馬で叩き出した。実績ある舞台で復活を、そして連覇を目指す。

昨年のシルクロードSは好位から悠々と抜け出し、短距離のレースでは圧勝と言える3馬身差をつけて重賞初制覇を果たした。その好パフォーマンスが評価されて、続く高松宮記念は1番人気の支持を集めたが10着に敗れ、レース後には骨折が判明した。復帰戦となったスプリンターズSは、高松宮記念とは一転して9番人気の評価だったが、ハイペースを好位から抜け出し、後続の追い上げを振り切る強い競馬。鞍上の西村淳也騎手とともにGⅠ初制覇を成し遂げた。近走はひと息の成績が続くが、昨年に大きな変わり身を見せた舞台。今年も同様の一変があっても驚けない。

ママコチャ

牝6歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:クロフネ
  • 母:ブチコ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

一昨年のスプリンターズSの勝ち馬。今年はオーシャンSで新たな重賞タイトルを獲得し、高松宮記念でも差のない3着。近2戦はGⅡで連続2着と、勢いにかげりは見られない。2度目の制覇も十分にあり得る。

一昨年のスプリンターズSは、マッドクールとの接戦をハナ差制してのGⅠ奪取。そのマッドクールが昨年の高松宮記念を優勝したことで、当時のスプリンターズSのレースレベルと本馬の能力の高さを示す形にもなった。昨年のスプリンターズSは勝ち馬ルガルから0秒1差の4着、今年のオーシャンSで重賞2勝目を挙げたように、中山・芝1200メートルを得意としている。前走のセントウルSはインで脚をためて、残り100メートル付近で先頭へ。ゴール寸前でカンチェンジュンガの追い込みに屈したが、秋初戦と斤量を思えば中身の濃い競馬だった。円熟味が増した一昨年の女王が、再びの戴冠を目指す。

ラッキースワイネス

せん7歳

調教師:K.マン(香港)

  • 父:Sweynesse
  • 母:Madonna Mia
  • 母の父:Red Clubs
ここに注目!

香港の短距離界で一時代を築いた実績馬。一昨年4月のチェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200メートル)は3馬身1/4差の完勝だった。昨年4月の骨折後は3戦して白星を挙げられずにいるが、前走は復調を感じさせる内容。かつての走りを取り戻せば侮れない。

2022/23年シーズンの香港最優秀短距離馬。このシーズンは、センテナリースプリントC(G1・芝1200メートル)、クイーンズシルバージュビリーC(G1・芝1400メートル)、そしてチェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200メートル)の「香港スピードシリーズ」全3戦を含む重賞7勝の活躍だった。翌2023/24年シーズンは、2023年12月の香港スプリント(G1・1200メートル)を制して4つ目のG1タイトルを獲得。しかし、2024年4月の香港スプリントC(G2・芝1200メートル)優勝後に左前脚の骨折が判明して長期休養を余儀なくされると、復帰戦となった2025年4月のチェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200メートル)は6着。続く5月のシャティンヴァーズ(G3・芝1200メートル)も4着だった。今シーズンは9月7日のクラス1ハンデ(芝1200メートル)で始動。鞍上が直線半ばで鞭を落としながらも、これで13連勝(G1は4勝)としたカーインライジングから2馬身1/4差の2着に入った。

ナムラクレア

牝6歳

調教師:長谷川浩大(栗東)

  • 父:ミッキーアイル
  • 母:サンクイーンⅡ
  • 母の父:Storm Cat
ここに注目!

前走の函館スプリントSは8着と珍しく大敗したが、1200メートルのGⅠで2着3回、3着2回の実績からも、あれが実力でないことは明らかだろう。中間は巻き返しを期しての好調教を消化。反撃の先に念願のGⅠ制覇が見える。

昨年のスプリンターズSでは、ピューロマジック(8着)が作り出したハイペースのなか、残り200メートルを切ってから一気に伸び、勝ち馬ルガルからクビ+クビ差というところまで追い上げての3着だった。今年の高松宮記念は3年連続となる2着。GⅠ制覇へもうあとひと押しという状況が続いている。前走後は8月下旬から熱心に乗り込まれ、C.ルメール騎手が騎乗して行われた9月18日の1週前追い切りでは、栗東坂路で自己ベストと0秒1差の49秒8をマーク。6歳牝馬だが、衰えどころかさらに進化を遂げている印象すらある。ビッグタイトル獲得への態勢は整っていそうだ。

カンチェンジュンガ

牡5歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:ビッグアーサー
  • 母:クェスタボルタ
  • 母の父:ノヴェリスト
ここに注目!

今年の阪急杯で重賞タイトルをゲット。前走のセントウルSが重賞2勝目となった。ともに目の覚めるような追い込み勝ちで、最後の直線で見せる鋭さは当路線でも屈指のものがある。GⅠの今回も末脚勝負で戴冠を狙う。

驚かされたのが前走・セントウルSの勝ち方だ。もともと末脚を生かすタイプとはいえ、前半は後方で折り合いをつけてじっくりと脚をためる形。開幕週の良好な馬場コンディションで先行勢もなかなか止まらないと思われたが、直線入り口で外へ持ち出すと、他とは一線を画す伸びで前を行く各馬をすべて差し切った。騎乗した川田将雅騎手のエスコートも見事だったが、それに応えた本馬も立派。ここにきての地力強化は間違いないだろう。父ビッグアーサーは2016年の高松宮記念の勝ち馬だが、スプリンターズSは2戦して12着、6着。父の無念を晴らすことができるかにも注目だ。

ピューロマジック

牝4歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:アジアエクスプレス
  • 母:メジェルダ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

昨年は葵Sと北九州記念を連勝。その後は結果を残せずにいたが、差す競馬を覚えて、前走のアイビスサマーダッシュは能力の高さを再認識させる快勝だった。昨年のスプリンターズSは8着。そのリベンジを誓う。

昨年のスプリンターズSは8着だったが、勝ち馬からは0秒5差。レース史上に残るハイペースを刻んでのものだけに、むしろ類いまれなスピードの高さを示したとも言える。その後は脚をためる競馬を試みて、それが結実したのが前走のアイビスサマーダッシュ。出脚は良かったが、しっかりと前に馬を置いて折り合いを意識しながら追走し、最後は逃げ馬をきっちりと捕らえて重賞3勝目を飾った。終いに脚を使うことを体得し、精神面でも大きく成長した今なら昨年とは違った結果を出すことも可能だろう。自身の能力をフルに発揮できれば、好勝負になっていい。

ウインカーネリアン

牡8歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:コスモクリスタル
  • 母の父:マイネルラヴ
ここに注目!

昨年の高松宮記念(4着)からはスプリント戦中心のローテーション。今年のアルクオーツスプリント(G1・UAE・芝1200メートル)はゴール寸前まで逃げ粘っての2着だった。それ以来だった前走も5着とはいえ、勝ち馬と0秒2差。実力はもちろん、展開面でも注目の一頭だ。

初めてのスプリント戦に挑んだ昨年の高松宮記念以降、芝1400メートル以下では4着、6着、2着、3着、2着、5着。勝利こそないが、先行力としぶとさを武器に堅実に走っている。とりわけ強調できるのが前々走のアルクオーツスプリント(G1・UAE)だろう。慣れない異国の芝でもハナを奪い、残り400メートル付近で一度は完全に後続を突き放す脚勢。そのまま押し切るかに思えたが、ゴール寸前でイギリスのビリーヴィングに先着を許した。ただ、2着とはいえ、スピードが海外のG1でも通用したことは大きな自信になったはず。前走のキーンランドCはそれ以来の実戦で5着に敗れたが、一度使われた今回は変わり身がありそうだ。

(外国馬=秋山 響(TPC)、日本馬=山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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