秋のGⅠ戦線に向けた始動戦として強豪が集結するGⅡ。近年は2022年の優勝馬ジェラルディーナが次走でエリザベス女王杯を制し、2018年の優勝馬レイデオロも次走で天皇賞(秋)を勝利した。今回も過去10年の結果から傾向を調べている。
過去10年の優勝馬はすべて4歳馬と5歳馬だった。中でも4歳馬の成績が優秀で、3着内率は50%に達している。年齢が上がると好走率は下がり、7歳以上の馬は延べ27頭が出走して3着が1回あるのみと苦戦している。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 6-4-3-13 | 23.1% | 38.5% | 50.0% |
5歳 | 4-3-5-39 | 7.8% | 13.7% | 23.5% |
6歳 | 0-3-1-26 | 0% | 10.0% | 13.3% |
7歳以上 | 0-0-1-26 | 0% | 0% | 3.7% |
過去10年の枠番別成績を見ると、全ての枠から優勝馬が出ているが、連対率と3着内率を見ると内寄りの枠の数値が高くなっている。特に1枠の連対率が50%と非常に高く、2枠や3枠も連対率は20%以上となっている。コースロスのない競馬がしやすい内枠勢を重視したい。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 1-5-0-6 | 8.3% | 50.0% | 50.0% |
2枠 | 2-2-1-10 | 13.3% | 26.7% | 33.3% |
3枠 | 2-1-1-11 | 13.3% | 20.0% | 26.7% |
4枠 | 1-1-1-13 | 6.3% | 12.5% | 18.8% |
5枠 | 1-0-4-13 | 5.6% | 5.6% | 27.8% |
6枠 | 1-0-1-16 | 5.6% | 5.6% | 11.1% |
7枠 | 1-0-1-17 | 5.3% | 5.3% | 10.5% |
8枠 | 1-1-1-18 | 4.8% | 9.5% | 14.3% |
秋のGⅠを目標にする馬が集まるため、出走馬のレベルが高くなりやすい。過去10年で前走が条件クラスやオープン特別だった馬の勝利はなく、前走がGⅠだった馬が5勝を挙げている。中でも、宝塚記念や天皇賞(春)を使われた後、秋初戦として当レースに出走してきた馬は好走例が多いので覚えておきたい。〔表3〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 5-4-1-23 | 15.2% | 27.3% | 30.3% |
GⅡ | 0-3-4-19 | 0% | 11.5% | 26.9% |
GⅢ | 4-1-2-41 | 8.3% | 10.4% | 14.6% |
オープン特別 | 0-0-2-14 | 0% | 0% | 12.5% |
2勝・3勝クラス | 0-1-0-4 | 0% | 20.0% | 20.0% |
海外のレース | 1-1-1-2 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
地方のレース | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の優勝馬のうち8頭は、前走もしくは前々走で重賞に出走して3着以内に入っていた。この実績がなかった2019年のスティッフェリオも、3走前には小倉大賞典を勝利していた。〔表1〕での傾向も考慮し、ここ2走で重賞に出走して3着以内に入っていた4歳馬か5歳馬を狙おう。〔表4〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 前走・前々走の重賞3着以内 |
---|---|---|
2015年 | ショウナンパンドラ | 前走:宝塚記念3着 |
2016年 | ゴールドアクター | 前々走:日経賞1着 |
2017年 | ルージュバック | なし |
2018年 | レイデオロ | 前々走:京都記念3着 |
2019年 | スティッフェリオ | なし |
2020年 | センテリュオ | 前走:マーメイドS2着 |
2021年 | ウインマリリン | 前々走:日経賞1着 |
2022年 | ジェラルディーナ | 前走:小倉記念3着、前々走:鳴尾記念2着 |
2023年 | ローシャムパーク | 前走:函館記念1着 |
2024年 | レーベンスティール | 前走:エプソムC1着 |
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