今週の注目レース

産経賞オールカマー(GⅡ)

中山競馬場 2200メートル(芝・外)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

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レガレイラ

牝4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:ロカ
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

2歳時のホープフルSを制すと、昨年の有馬記念でGⅠ2勝目をマーク。約6か月の休み明けとなった前走の宝塚記念で11着に敗れた後は、本レースを目標に調整されている。ここでは実績断然で、主役の座は譲れない。

2走前の有馬記念は、課題のスタートを決め、道中は好位集団で折り合いに専念。2周目の3コーナー過ぎからインを通って徐々にポジションを上げ、直線の入り口で2頭分ほど外へ出すと、シャフリヤールとともに先頭を捕らえ、最後は激しい追い比べをハナ差制して見事に優勝。9頭のGⅠ馬が顔をそろえたなかでビッグタイトルを奪取し、改めて地力の高さを示した。前走の宝塚記念は11着に敗れたが、稍重のタフな馬場コンディションも影響したようで、参考外とみていいだろう。今回のメンバー中唯一のGⅠ馬で、ここは負けられない一戦だ。

ヨーホーレイク

牡7歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:クロウキャニオン
  • 母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!

2022年の日経新春杯を制した後に脚部不安で2年以上の長期休養を余儀なくされたが、復帰3戦目の2024年鳴尾記念を優勝。今年は京都記念で重賞3勝目を挙げ、前々走の大阪杯では3着に好走した。7歳のベテランホースが充実期を迎えている。

7歳初戦となった3走前の京都記念は、脚をためて好位インを追走。3コーナー付近から一気にペースが上がったが、スッと動き出して残り200メートル付近で先頭に躍り出ると、インから迫るリビアングラスを振り切って勝利した。続く大阪杯はスタートで後手を踏み、そのまま後方待機策。馬群が縦長になり上位2頭とは位置取りの差も出たが、4コーナー14番手からメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン33秒5(推定)の末脚で3着まで追い上げた。前走の宝塚記念はしんがり負け(17着)を喫したが、本来の能力を出しておらず、今回は改めて注目したい。

ドゥラドーレス

牡6歳

調教師:宮田敬介(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ロカ
  • 母の父:ハービンジャー
ここに注目!

3歳時の菊花賞で4着に入り、素質の片りんを示していたが、6歳を迎えた今年にオープン特別・小倉日経賞(小倉・芝2000メートル)で5勝目を挙げると、ここ2戦は重賞で連続2着と本格化ムード。今秋のさらなる飛躍が期待できそうだ。

2走前のエプソムCは、スタートで後手を踏み後方待機策。稍重馬場で1分43秒9のコースレコードをマークしたセイウンハーデスには1馬身3/4差ほど離されたが、4コーナー14番手からメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒1(推定)の末脚で猛然と追い上げて2着に入った。前走の七夕賞は、大外枠から他馬の出方をうかがいながら中団を追走。1.5キログラムのハンデ差があったコスモフリーゲンの逃げ切りを許したが、直線では一完歩ごとに差を詰めてアタマ差の2着。3着以下に3馬身1/2差なら“負けてなお強し”と言っていいだろう。重賞初制覇へ向けて機は熟した。

コスモキュランダ

牡4歳

調教師:加藤士津八(美浦)

  • 父:アルアイン
  • 母:サザンスピード
  • 母の父:Southern Image
ここに注目!

気性面の難しさがあって安定感には欠けるが、中山では弥生賞ディープインパクト記念で重賞制覇を飾り、皐月賞でも2着に好走するなど抜群の実績を誇っている。休み明けの札幌記念(10着)を使われ、状態面の上積みは大きい。

4歳初戦となった3走前のアメリカジョッキークラブCは、スタートで出遅れてレース序盤は後方を進み、向正面から一気に押し上げてロングスパート。3コーナーで3番手に上がると、直線もしぶとく脚を伸ばし、一度先頭のシーンを作って勝ち馬から0秒1差の3着に好走した。2走前の大阪杯もスタートで出負けしたが、二の脚で挽回して好位集団を追走。直線の伸びを欠いて8着(同着)に敗れたが、勝ち馬から0秒6差ならレース内容は悪くない。前走の札幌記念は本来の行きっぷりがなく10着に敗れたが、稍重の馬場も影響したようで、度外視可能だろう。得意の中山コースで本領発揮を期待したい。

クロミナンス

牡8歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:イリュミナンス
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

オープンクラスに昇級後は、GⅡで2着2回、3着2回と堅実な走りを続けている。8歳馬でも14戦のキャリアで消耗度は少なく、心身ともに若々しい。今回は約10か月半の休み明けだが、久々は苦にせず、念願の重賞初制覇を狙う。

1番人気に支持された前走のアルゼンチン共和国杯は、好スタートからスッと控えて中団を追走。道中でペースが緩まず、レースの上がり3ハロンが36秒1という消耗戦となったなか、直線では外から懸命に差を詰めて残り200メートル付近で一度先頭のシーン。最後はハヤヤッコの追い込みに屈したが、58キログラムのハンデを背負って僅差の2着なら、改めて能力の高さを示したと言えるだろう。今回は約10か月半ぶりの実戦になるが、8月中旬から時計を出し始め、ひと追いごとに馬体が締まり、好調時と遜色のない動きを披露。8歳秋でも年齢的な衰えは感じられず、目が離せない存在だ。

ホーエリート

牝4歳

調教師:田島俊明(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ゴールデンハープ
  • 母の父:ステイゴールド
ここに注目!

3歳時はオークス(10着)、秋華賞(10着)に駒を進めた素質馬。4歳を迎えて馬体がひと回り成長し、中山牝馬S、目黒記念でともに2着に好走した。約3か月半の休み明けだが、ここを目標に出走態勢は整っている。

4歳初戦の3勝クラス・迎春S(中山・芝2200メートル)を勝ってオープンクラス入りを果たすと、続く中山牝馬Sではシランケドの2着に好走した。福島牝馬S(12着)を経て臨んだ前走の目黒記念は、スローペースと見るや2番手を追走。向正面でシルブロン(5着)が動いて一気にペースが上がったが、そのまま2番手をキープして直線を向くと、残り200メートル付近で先頭に立ち、アドマイヤテラとのマッチレース。最後は僅かに競り負けたが、3着以下に3馬身差ならレース内容は高く評価できる。GⅡの別定戦となる今回も上位争いの期待がかかる。

フェアエールング

牝5歳

調教師:和田正一郎(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:マイネポリーヌ
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

キャリアを積むごとに地力をつけ、5歳を迎えた今年初戦の小倉牝馬Sを優勝。ここ2戦も福島牝馬S2着、クイーンS3着と重賞で好走を続け、本格化を遂げている。牡馬相手のGⅡでも遜色のない競馬ができそうだ。

5歳初戦となった3走前の小倉牝馬Sでは、シンティレーションと同着で初の重賞タイトルを獲得した。2走前の福島牝馬Sは、中団やや後方で折り合いに専念。優勝馬アドマイヤマツリには離されたが、直線でもしぶとく脚を伸ばし、フィールシンパシーとの2着争いを制した。前走のクイーンSは内枠(2枠2番)を生かして5番手のインを追走。速めの流れで上位2頭の瞬発力に屈したが、逃げ・先行勢はきっちりかわして勝ち馬から0秒1差の3着に好走した。中山コースは4戦してすべて着外だが、心身ともに成長した今なら対応できそう。立ち回りの巧さを生かして、優勝争いに加わりたい。

リビアングラス

牡5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ディルガ
  • 母の父:Curlin
ここに注目!

3歳時の菊花賞で4着に入り、能力の片りんをアピール。その後はやや伸び悩んでいたが、今年初戦の3勝クラス・八坂S(京都・芝2200メートル)を勝ち上がり、続く京都記念では2着に好走した。ここでも侮れない存在だ。

日経賞4着の後、約2か月半の休み明けとなった2走前の宝塚記念は、軽く気合をつけて2番手のインをキープ。稍重のタフなコンディションを思えばペースは速く、最後は後退して勝ち馬から1秒0差の7着に敗れたが、ラスト200メートル付近まで3番手でしぶとく食い下がり、見せ場を作った。前走の札幌記念は最内枠から4、5番手のインを追走。3コーナー過ぎから外へ出し、直線もジリジリ脚を使って勝ち馬から0秒7差の6着なら、レース内容は悪くなかった。ここでも持ち味の先行力を生かすことができれば、上位争いに食い込むシーンがありそうだ。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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