函館、札幌と続いた北海道開催のラストを飾る重賞が、この札幌2歳Sだ。近年の優勝馬では2020年のソダシ(桜花賞)と、2021年のジオグリフ(皐月賞)が翌春にクラシック制覇を果たしているように、翌年のクラシック戦線を展望するうえでも見逃せない一戦だ。ここでは過去10年の結果から好走馬に共通する特徴を探ってみた。
過去10年の連対馬20頭のうち19頭、3着以内馬30頭のうち26頭は単勝6番人気以内の馬だった。3着内率を見ても6番人気以内と7番人気以下では大きな差がついている。6番人気以内の馬を中心に予想を組み立てるのがよさそうだ。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3番人気以内 | 7-2-5-16 | 23.3% | 30.0% | 46.7% |
4〜6番人気 | 3-7-2-18 | 10.0% | 33.3% | 40.0% |
7番人気以下 | 0-1-3-62 | 0% | 1.5% | 6.1% |
過去10年の枠番別成績では、7枠と8枠の馬が連対馬20頭中12頭を占めており、連対率も他の枠を大きく上回っている。その他では、1枠が優勝こそないものの2着1回3着3回で、3着内率は40.0%に達している。1枠、7枠、8枠といった内外極端な枠に入った馬が狙い目となりそうだ。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 0-1-3-6 | 0% | 10.0% | 40.0% |
2枠 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
3枠 | 1-0-1-12 | 7.1% | 7.1% | 14.3% |
4枠 | 2-0-1-13 | 12.5% | 12.5% | 18.8% |
5枠 | 1-1-1-15 | 5.6% | 11.1% | 16.7% |
6枠 | 0-1-1-16 | 0% | 5.6% | 11.1% |
7枠 | 3-2-1-14 | 15.0% | 25.0% | 30.0% |
8枠 | 2-5-2-11 | 10.0% | 35.0% | 45.0% |
出走馬の大半が前走で初勝利を挙げたばかりの馬となることから、前走1着馬について前走の2着馬とのタイム差別に成績をまとめると、優勝馬10頭中9頭は前走の2着馬とのタイム差が0.1秒から0.4秒だった。0.1秒から0.4秒だった馬は好走率も高い数値を残している。意外なのは0.5秒以上の大きなタイム差をつけて勝っていた馬の成績で、2着が2回あるものの3着内率は低めの数値となっている。0.5秒以上だった馬のうち当レースで3番人気以内に支持された馬は8頭いたが、連対がなく3着が1回あるのみと期待に応えられなかった馬が多いので、前走のタイム差の大小で評価するのは避けた方がいいかもしれない。〔表3〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
2着馬とのタイム差 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
タイム差なし | 0-2-0-20 | 0% | 9.1% | 9.1% |
0.1秒 | 1-1-2-15 | 5.3% | 10.5% | 21.1% |
0.2秒 | 3-3-4-11 | 14.3% | 28.6% | 47.6% |
0.3秒 | 3-1-1-12 | 17.6% | 23.5% | 29.4% |
0.4秒 | 2-0-1-3 | 33.3% | 33.3% | 50.0% |
0.5秒以上 | 0-2-1-15 | 0% | 11.1% | 16.7% |
前走2着以下 | 1-1-1-20 | 4.3% | 8.7% | 13.0% |
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