メイクデビュー札幌（芝1800メートル）は1馬身1/2差の快勝で初陣を飾っており、今回と同じ札幌競馬場でしっかりと結果を残している点は強調材料と言える。直線できっちりと伸びてくる堅実な末脚を武器に安定した成績を収めてきたが、近2走は13着、8着。ただ、前々走の大阪杯は海外遠征からの帰国初戦で、前走のヴィクトリアマイルは勝ち馬から0秒3差。着順の悪さはそれほど気にしなくてもよいだろう。今回のメンバーで唯一のGⅠ馬として、この馬らしい末脚を発揮し、実力を示したいところだ。

昨年は函館記念で重賞初制覇を果たし、秋には毎日王冠で2着に好走すると、天皇賞（秋）でもGⅠの強敵を相手に3着と上位争いを演じた。ビッグタイトル獲得こそならなかったが、飛躍を遂げる一年となったことは間違いないだろう。3歳時にはスプリングS2着など、早くから活躍を見せていた素質馬。年齢を重ねながら成長力も見せており、さらに実績を積み重ねていく可能性は十分にあるだろう。札幌競馬場でのレースは初めてとなるが、昨年に洋芝の函館競馬場で2戦2勝と結果を残しているだけに、舞台は合っていそうだ。

今年初戦の日経新春杯は、昇級初戦で2度目の重賞挑戦だったなか、4着と掲示板を確保。続く阪神大賞典も5着に敗れたが、相手関係を考えれば成長を示したと言っていいだろう。前々走のオープン特別・大阪―ハンブルクC（阪神・芝2600メートル、6着）を経て、前走の函館記念で重賞初制覇。コースレコードを更新する1分57秒6の走破時計で、2着に1馬身1/2差をつける快勝を決めた。充実した近走内容を踏まえれば、GⅡでさらに相手が強化されても、勢いに乗って挑めそうだ。

メイクデビュー京都は2着だったが、続く未勝利（ともに京都・芝2000メートル）できっちり初勝利を挙げ、重賞初挑戦となった京成杯でも4着と健闘を見せた。レースを重ねながら成長を遂げ、3走前の3勝クラス・阪神競馬場リニューアルオープン記念（阪神・芝3000メートル）を勝ってオープンクラス入りを決めた。前走の函館記念は2着に好走。重賞で初めて連対を果たし、さらにひと皮むけた姿を見せた。札幌・芝2000メートルは昨年夏に勝ち星を挙げている舞台だけに、コース替わりはプラスに働くとみていいだろう。

デビュー2戦目の未勝利（中京・芝2000メートル）でハナ差ながら初勝利をつかむと、続く1勝クラス（阪神・芝2000メートル）も勝利。重賞初挑戦となった京都新聞杯では3着に好走し、秋には菊花賞で4着と善戦した。その後は海外遠征を行うなど経験を重ね、今年2月の3勝クラス・八坂S（京都・芝2200メートル）をクビ差で制してオープンクラス入り。昇級初戦の京都記念でも2着と連対を果たし、改めて重賞で通用する能力を証明した。今回は距離短縮となるが、2000メートルでは2勝を挙げており対応可能だろう。待望の重賞初制覇へ、好条件がそろったと言えそうだ。

デビュー4戦目で初勝利を挙げるなど、ゆっくりながらも着実に実績を重ねて、5歳の昨年秋にオープンクラス入りを決めた。前走のオープン特別・巴賞（函館・芝1800メートル）で、昇級4戦目にして同クラス初勝利をゲット。1分44秒8の走破時計は、コースレコードを更新する優秀なものだった。今回は初めての重賞挑戦だが、勢いに乗って挑める点は好材料と言っていいだろう。函館競馬場で調整を重ねており、8月6日には函館Wコースで5ハロン67秒8（ラスト1ハロン12秒6）をマーク。好調キープを感じさせる調教を見せている。

昨年秋の菊花賞は14着に敗れたが、その前のセントライト記念では2着に入り、春のクラシック戦線の活躍馬として実力を示した。今年初戦のアメリカジョッキークラブCは3着。勝ち馬は同世代のダービー馬で、次走のドバイシーマクラシック（G1・UAE）も制したダノンデサイルと、強敵相手でもあった。前走の大阪杯は勝ち馬ベラジオオペラから0秒6差の8着。ここはそれ以来の実戦になるが、8月6日には函館Wコースで5ハロン69秒2（ラスト1ハロン12秒5）を一杯に追われてマークするなど、順調に乗り込まれている。復帰戦に向けて態勢が整えられているとみていいだろう。

3歳6月にデビュー2戦目の未勝利（函館・芝1800メートル）で初勝利をつかむと、秋にはローズSで初めての重賞に挑み5着と健闘。重賞のメンバーが相手でも通用する能力を証明してみせた。その後は自己条件から再出発して、前々走の3勝クラス・錦S（京都・芝1600メートル）を2馬身1/2差で快勝し、オープンクラス入りを決めた。昇級初戦だった前走のクイーンSは、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒0（推定）をマークして、勝ち馬アルジーヌとアタマ差の2着。近走の内容から力をつけてきていることは明白で、牡馬が相手でも楽しみな一戦となりそうだ。