エルムSには実績馬と夏の間に力をつけてきた馬が集まり、その力関係や適性の見極めが鍵となる。函館で行われた2021年を含む過去10年の結果を参考に、好走馬に共通するポイントを調べてみたい。
過去10年で単勝1番人気は2020年のタイムフライヤーによる1勝のみ。2022年には9番人気のフルデプスリーダーが勝利を収めており、10番人気以下の馬による優勝例こそないものの、上位人気から穴馬まで幅広く好走している。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 1-2-2-5 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
2番人気 | 3-1-1-5 | 30.0% | 40.0% | 50.0% |
3番人気 | 0-1-0-9 | 0% | 10.0% | 10.0% |
4番人気 | 2-2-1-5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
5番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
6〜9番人気 | 3-2-2-33 | 7.5% | 12.5% | 17.5% |
10番人気以下 | 0-1-3-43 | 0% | 2.1% | 8.5% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中15頭はオープン特別からの臨戦で、そのうち7頭の優勝馬を含む13頭はダート1700メートルのマリーンSから臨んでいた。一方、9頭が3着以内に入っているJRA重賞組は、ダート1800メートル以上のレースに出走していた馬が7頭と大半を占めている。平安SやアンタレスSといったダート1800メートル以上の重賞から臨む馬がいれば注目しておきたい。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
JRA重賞 | 2-4-3-31 | 5.0% | 15.0% | 22.5% |
オープン特別 | 7-4-4-49 | 10.9% | 17.2% | 23.4% |
3勝クラス | 1-1-0-5 | 14.3% | 28.6% | 28.6% |
地方のレース | 0-0-3-21 | 0% | 0% | 12.5% |
海外のレース | 0-1-0-1 | 0% | 50.0% | 50.0% |
また、過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち19頭は、前走でも3着以内に入っていた。中でも、マリーンSで3着以内だった馬は〔7・3・1・12〕と半数近くが3着以内に入っている。これには前出のフルデプスリーダーや、2024年に10番人気で3着に入ったテーオードレフォンといった下位人気馬も含まれているので、該当馬は押さえておきたい。〔表3〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3着以内 | 9-6-4-41 | 15.0% | 25.0% | 31.7% |
4着以下 | 1-4-6-66 | 1.3% | 6.5% | 14.3% |
マリーンSの上位馬が活躍していることから、距離実績の重要性もうかがい知れる。また、マリーンS以外からの臨戦で優勝した3頭を見ても、2016年のリッカルドと2017年のロンドンタウンにはダート1700メートル戦での勝利歴があった。JRAのダート1700メートル戦において、勝利経験もしくはオープンクラスでの3着以内がなかった馬は過去10年で4頭しか3着以内に入っていない。〔表4〕
(高那実 マヤ)
実績の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 9-10-7-67 | 9.7% | 20.4% | 28.0% |
なし | 1-0-3-40 | 2.3% | 2.3% | 9.1% |
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